■Dean Stevens / Love Comes To The Simple Heart■
マサチューセッツ出身のフォークシンガー Dean Stevens が 1985 年に発表したセカンド・アルバムを取り出してみました。 Dean Stevens は現在まで 5 枚のアルバムを発表している現役ミュージシャン。 1981 年のファーストアルバムだけが未 CD 化作品で、このセカンド以降の作品はすべて CD 化されているようです。
Dean Stevens の容貌は髭もじゃで、もしかするとユダヤ系なのかもしれませんが、このアルバムは、Songs In English and Spanish という副題が付けられているとおり、スペイン語で歌われている曲が 3 曲含まれています。 ただ、全編にわたって Dean Stevens のギター 1 本による弾き語りなので、歌われている言語はあまり気になりません。 ましてや、スペイン語の曲が急にラテン調になっているということもありません。 むしろ、スペイン語の楽曲の方が巻き舌に発音が個性的に響き、アクセントとなっています。とくに、「El Pregon De Las Flores」が素晴らしい出来です。
さて、このアルバムの個人的なハイライトは 2 曲あります。 その一つ目は、A 面ラストの「Passing Through」。 この曲は以前、ブログで取り上げた John Gailmor のアルバムタイトルにもなっている名曲です。 Dick Blakeslee の手によるこの曲は、Pete Seeger のバージョンが最も有名のようです。 僕は Pete Seeger のバージョンは聴いていないのですが、Dean Stevens の公式サイトに Pete による推薦コメントが載っていることから、Dean Stevens のミュージック・スタイルが Pete Seeger に強く影響を受けたということが窺えます。
もう 1 曲は、「San Diego Serenade」です。 タイトルでお分かりのように、これは Tom Waits のセカンドに収録されている名曲中の名曲。 この曲を Dean Stevens は原曲をかなり崩しながらも要所を締めるようなラフな語り口でまとめあげています。 ノスタルジックな味わいは薄れますが、Dean Stevens の個性が発揮されていると言えるでしょう。
この 2 曲以外では、タイトル曲の「Love Comes To The Simple Heart」が美しいバラードとして秀逸な仕上がりです。 この曲は冒頭の「The Dollmaker’s Secret」と並んで Chuck Hall という人物の曲です。 Chuck Hall はアリゾナに同名のギタリストがいますが、同一人物ではないようです。 どのような経歴だったのかはわからずじまいでした。
いくつかの曲を取り上げて紹介しましたが、このアルバムは真夏ではなく、秋の夜長に静かに聴きたくなるようなアコースティックな弾き語り作品となっています。 最近すっかり聴いていませんが、ふと Noah Zacharin の Green Album を思い出しました。 どことなく佇まいが似ているのは、緯度が高いせいかもしれません。
■Dean Stevens / Love Comes To The Simple Heart■
Side 1
The Dollmaker’s Secret
Dark Eyed Molly
Just Like The Dawn
God Bless The Grass
Gracia A La Vida
Passing Through
Side 2
El Pregon De Las Flores
San Diego Serenade
Love Comes To The Simple Heart
Field Of Grass
Mi Tripon
Produced by Dean Stevens
Dean Stevens : guitar and voice
Recorded at Audio Matrix, Cambridge,MA
Volcano Records 2002
マサチューセッツ出身のフォークシンガー Dean Stevens が 1985 年に発表したセカンド・アルバムを取り出してみました。 Dean Stevens は現在まで 5 枚のアルバムを発表している現役ミュージシャン。 1981 年のファーストアルバムだけが未 CD 化作品で、このセカンド以降の作品はすべて CD 化されているようです。
Dean Stevens の容貌は髭もじゃで、もしかするとユダヤ系なのかもしれませんが、このアルバムは、Songs In English and Spanish という副題が付けられているとおり、スペイン語で歌われている曲が 3 曲含まれています。 ただ、全編にわたって Dean Stevens のギター 1 本による弾き語りなので、歌われている言語はあまり気になりません。 ましてや、スペイン語の曲が急にラテン調になっているということもありません。 むしろ、スペイン語の楽曲の方が巻き舌に発音が個性的に響き、アクセントとなっています。とくに、「El Pregon De Las Flores」が素晴らしい出来です。
さて、このアルバムの個人的なハイライトは 2 曲あります。 その一つ目は、A 面ラストの「Passing Through」。 この曲は以前、ブログで取り上げた John Gailmor のアルバムタイトルにもなっている名曲です。 Dick Blakeslee の手によるこの曲は、Pete Seeger のバージョンが最も有名のようです。 僕は Pete Seeger のバージョンは聴いていないのですが、Dean Stevens の公式サイトに Pete による推薦コメントが載っていることから、Dean Stevens のミュージック・スタイルが Pete Seeger に強く影響を受けたということが窺えます。
もう 1 曲は、「San Diego Serenade」です。 タイトルでお分かりのように、これは Tom Waits のセカンドに収録されている名曲中の名曲。 この曲を Dean Stevens は原曲をかなり崩しながらも要所を締めるようなラフな語り口でまとめあげています。 ノスタルジックな味わいは薄れますが、Dean Stevens の個性が発揮されていると言えるでしょう。
この 2 曲以外では、タイトル曲の「Love Comes To The Simple Heart」が美しいバラードとして秀逸な仕上がりです。 この曲は冒頭の「The Dollmaker’s Secret」と並んで Chuck Hall という人物の曲です。 Chuck Hall はアリゾナに同名のギタリストがいますが、同一人物ではないようです。 どのような経歴だったのかはわからずじまいでした。
いくつかの曲を取り上げて紹介しましたが、このアルバムは真夏ではなく、秋の夜長に静かに聴きたくなるようなアコースティックな弾き語り作品となっています。 最近すっかり聴いていませんが、ふと Noah Zacharin の Green Album を思い出しました。 どことなく佇まいが似ているのは、緯度が高いせいかもしれません。
■Dean Stevens / Love Comes To The Simple Heart■
Side 1
The Dollmaker’s Secret
Dark Eyed Molly
Just Like The Dawn
God Bless The Grass
Gracia A La Vida
Passing Through
Side 2
El Pregon De Las Flores
San Diego Serenade
Love Comes To The Simple Heart
Field Of Grass
Mi Tripon
Produced by Dean Stevens
Dean Stevens : guitar and voice
Recorded at Audio Matrix, Cambridge,MA
Volcano Records 2002
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