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深作欣二監督『新仁義なき戦い・組長最後の日』その1

2014-07-05 09:01:00 | ノンジャンル
 深作欣二監督の'76年作品『新仁義なき戦い・組長最後の日』をWOWOWシネマで見ました。
 「この物語はフィクションである」という趣旨の字幕。うるう年のこの年、2月29日、若い按摩の宮本ミチコが尼崎市の連れ込みホテルで殺害された。指名手配された大阪・坂本組系米元組準構成員今村マサトも2日後、道頓堀川の貯木場附近で遺体で発見。宮本がヒロポンの常習者だったことから、警察は売人同士の縄張争いが原因と考え、宮本の情夫で尼崎市金原組準構成員・西本アキラ(桜木健一)を重要参考人として聴取するが、西本は徹マンをしていたと供述し、米元組のチンピラとイザコザを起こしていたのではという追及をかわした。兄貴分の津田(川谷拓三)に、兄貴の名は出さなったと言う西村。みすず(横山リエ)は西本を迎え、身寄りのないサチコの骨壷を預かったと言う西本に「優しいね。前から好きだった」と言う。「俺も」と西村は言って、2人は抱き合う。
 2人はバイクに乗り、みすずは用事を済ませるため別れるが、西本はパチンコ屋で米元組に捕まり、今村を殺ったのは誰かと米元組の中道(和田浩治)に追及される。そこへ津田が駆けつけ、米元組に発砲する。中道は1人で金原組に殴り込みをかけ、逮捕される。病院で取調べを受けた中道は、北九州の岩木組にしばらくいて、8年前に大阪に来たことが分かる。岩木(多々良純)は中道が麻美(松原智恵子)と一緒になるのを許してやろうとしたが、麻美の兄の野崎(菅原文太)は中道を斬りつけ、妹をくれてやる代わりに九州から出て行けと言っていたのだった。今では赤ん坊を抱える麻美。米元(藤岡啄也)は中道の情状を警察に訴えるが、その帰りを河原組に襲われる。警察厳戒中の坂本組にはダイナマイトが投げ込まれる。
 米元組は大阪に本拠を持つ関西最大の暴力団・坂本組に属し、金原組は北九州一帯に威勢を誇る九州玄龍会と7人会の契りを交わしていて、一触即発の状態だった。“北九州 小倉”。勢い立つ玄龍会。坂本組も6人もばらされ、米元も頭に包帯を巻いた状態で、復讐に燃えるが、米元は「下手に動いたら恥の上塗り。わい1人でケリつける」と言い、坂本組幹部の松岡(成田三樹夫)も警察のこともあるので様子見をしようと言う。
 警察は坂本組を徹底的に取り締り、資金源を断ち、戦闘能力を喪失させ、米元邸にも強制捜査をかける。“北九州 若松”。野崎ら人足に警察は尼崎の喫茶店で4人を殺した西本らの写真を見せる。野崎は岩井に会いに行くと、岩井の妻(中原早苗)はお見合い写真を見せる。中道のいない間麻美を呼べばと言う岩井は、大阪では警察に押さえられ坂本組は手を出せないでいるとも言う。野崎に後を継いでほしいと言う岩井。
 中道は米元に保釈金を出してくれた礼を述べ、麻美に200万を親分に返さないといけないと言う。麻美は野崎に電話し、声が聞きたかっただけと言うと、野崎は何でも言って来いと言う。
 野崎の子分は西本を見つけ、野崎に知らせる間に尾行をつけるが、逆に捕まるも、西本の女がヤク中で暴れだし、西本は逮捕され、他の容疑者も広島で捕まる。
 坂本(小沢栄太郎)の還暦祝いが行なわれ、米元は幹部会で「組長クラス1人取ったらいい」と言われる。九州の7人会の例会。岩井は野崎を自慢するが、女の按摩に刺殺され、その按摩は水死体で発見され、大阪の十三(じゅうそう)のオカマだと分かる。警察はオカマをヒロポンで追い込んでただろうと坂本組を追及する。岩井の妻は野崎に「明日、あんたの跡目相続について、玄龍会の集まりがあると、船田会長から電話があったが、あんたの思い通りにすればいい」と言う。幹部会で船木(名和広)は「親分1人も取らず跡目取るのはどうか。誰でもいいからお前に任せる」と野崎に言い、「みんな大阪とやる覚悟決めろ」と言う。
 “関門大橋”。野崎は暗殺者としてジョーを雇い、米元宅に潜入させる。野崎が駅から出ると、坂本組の大軍に出会う。中道が現れ、米元とホテルの落成式に来たのだと野崎に告げ、野崎はジョーに作戦中止を伝えるように子分に命じる。船田は落成式で坂本と会い、「これからよろしゅう」と挨拶を受ける。船田は野崎を探し出し、状況が変わったので暗殺は中止しろと言う。昨晩急に坂本から会見を申し込んで来て、緊急会議の結果、会見に応じることになったのだと。松岡から和解案が提出され、今夜も会うことになっているので、結論が出るまで米元に手を出すなと船木は言う。とりあえず1日は待つと言う野崎。(明日へ続きます‥‥)

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