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アーウィン・ウィンクラー監督『勇者たちの戦場』その2

2014-03-19 09:44:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 外科医のウィルは気分が優れず、手術を途中で替わってもらいます。戦争のフラッシュバックに悩むウィル。そこへバネッサが現れ、ウィルは彼女の義手と握手します。軍病院では私はましな方だったと彼女は語り、私の英雄である先生の顔をもう一度見たかったと言って、帰っていきます。
 ウィルはビリーが校則を破ったと校長に呼ばれます。ビリーは「くそブッシュ」とプリントされたTシャツを着ていました。「反戦は禁止か?」「侮辱表現がです」「異議は重要だ。そして、あんたも“くそ教師”だ」と言ってウィルはビリーと妻とともに校長室を出ます。1ヶ月外出禁止とビリーにウィルが言うと、2人の間で論争が始まります。ウィル「何も知らないくせに」ビリー「戦争? あれは占領だ」「国の建設だ。米軍が引き上げたら内戦状態になる。現実に悪党はいるんだ」「目的は石油だろ? 他は嘘だらけ。いつから傲慢な国になったんだ?」「少しは歴史の本を読め」「おやじは新聞を」「私は現地にいたんだ!」。
 ジャマールは恋人だったキーシャに会いに行きますが、相手にされません。ウィルは妻に、ビリーは私が嫌いなだけだと言い、私が反戦派ならあいつは入隊していただろうと言います。妻はウィルの学校での振舞いを責め、酒臭かったと言い、苦しんできたのは私もなのに、なんでこんなひどい人になったの?と怒ります。
 生徒のケンカを止めようとして、突き飛ばされるバネッサ。彼女をケアリーが助けようとすると、彼女はまた邪険な態度を示します。片手で苦労して洗濯物を畳んだ後、オリバーのおもちゃに倒され、洗濯物をぶちまけたバネッサはオリバーを叱りますが、すぐに謝ります。ベッドで戦争のフラッシュバックに悩むバネッサ。眠れない彼女はケアリーに電話して、話したいので会ってほしいと言います。
 トミーに電話がかかり、ジャマールがキーシャらを人質に店に立てこもり、トミーを呼んでいると聞き、駆けつけます。ジャマールは仕事も何もかもうまくいかなくて、強行突破に出たと言い、トミーは一緒にカウンセリングに行くことを約束して、銃を渡すように説得しましたが、ジャマールは銃をトミーに渡すために立ち上がったところを外部から狙撃され、殺されます。トミーは父に会いに行くと、面接をすっぽかしたらしいなと言われ、トミーは「イラクの状況も知らないくせに」と激昂し、車を破壊し出し、彼を抑え込んだ父に「分かった」と言われます。「ジャマールを救えなかった」と言うトミーに、「お前のせいじゃない」と言う父。
 ウィルは酔って、家族の感謝祭のパーティに現れます。彼は感謝祭なのに働いていた他人を3人も連れてきていて、戦場の兵士の話をし、さあ食べようという段になって、ビリーが口にピアスをしているのを見ると、それを引きちぎり、大騒ぎになります。ウィルに「もう銃を置いて」と言う妻。警察の採用試験を受けたトミーは、試験を中座します。ジョーダンと一緒に育ったが、帰還の直前に彼は死んだとカウンセリングで語るトミーは、ここでの生活に違和感を感じると言います。ウィルは妻とカウンセリングを受けることにし、駐屯地で砲撃を受けた話をし、無力感を感じると言います。バネッサはケアリーを自宅に招くと、ケアリーは手のせいで助けたんじゃない、君がきれいだから、と言って、両手を取りキスし、二人は結ばれます。
 ウィルはビリーに「話し合わないか?」と言い、ビリーが黙っているのを見て、「じゃあ、私が話す。乱暴して悪かった。心の治療も始めた。反戦は尊重する。だが反戦は主義か、私が従軍したせいか?」と言うと、ビリーは「両方」と言います。ウィルは妻にビリーと話してきたと言うと、2人はお互いに「愛している」と言い、キスします。
 トミーは軍務に復帰することにします。現地で苦闘する仲間を放っておけない、1日も早く全面撤兵を実現させたい、行かないとジョーダンを裏切ることになる、最善を尽くし、きっと戻る、祈っててと言って。そうしたトミーの独白に、ビリーの試合を観戦するウィルらの家族とバネッサとケアリーらの姿が重なります。そして“戦争はいつでも始められるが、思い通りにはやめられない マキャベリ”の字幕で映画は終わります。

 “ショット”の映画というより、“演出”の映画だと思いました。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/