今朝の朝日新聞にアラン・レネの訃報が掲載されていました。『二十四時間の情事』や晩年のミュージカル『恋するシャンソン』など、忘れがたい作品を作ってくれた監督です。ご冥福を申し上げます。
さて、三池祟史監督・共同脚本の'07年作品『スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ(日本語吹替版)』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
頭を打ち抜かれた死体。ピリンゴ(クエンティン・タランティーノ)は猛禽類から奪った蛇の中から卵を出します。そこへ首領(香取慎伍)に率いられた一団が現れ、ピリンゴを殺そうとします。鐘の音が聞こえ、あれは何かと首領が聞くと、ピリンゴは平家物語の冒頭の部分を語り、卵を投げあげると、一団を皆殺しにし、落ちて来た卵を受取り、作ったスキヤキをその卵につけて食べ、空に向かって叫びます。タイトル。
“壇ノ浦の戦いより数百年後”の字幕。砂嵐の中、馬に乗った流れ者(伊藤英明)が「根畑(ネバダ)」という村へ向かいます。村の入口には首吊り死体がぶら下がっていて、村では白装束の源氏と赤装束の平家が対立していて、双方が腕の立つ流れ者を味方につけるため条件を出しますが、「それだけの腕があるなら一人でやれば」とルリ子(桃井かおり)に言われ、流れ者はそうします。平家の手下の保安官(香川照之)。村に埋蔵金があると言う噂が流れ、先に平家が、そして源氏が来て、源氏が探し出した宝物を平氏が横取りしようとしているとルリ子は言います。平家物語を読む清盛(佐藤浩市)はいずれ源氏は滅びると言います。
ルリ子の息子のアキラは清盛に町を出てくれと頼み殺され、アキラの妻の静(木村桂乃)は清盛に襲われ、平家に逃げ込み義経の情婦になっています。それ以来静の子供・平八は黙ったままです。元ダンサーで踊る静。義経の元に流れ者がやって来て、静を買うと言い、つっかかってきた与一を半殺しにします。義経は“血まみれのベンテン”以来、相手にしたくなったのはお前が2人目だと言い、静を渡します。清盛を殺してほしいと言う静。義経が明朝までに強力な武器を入手するよう部下を遣わしたことが流れ者らに知らされます。明朝騒ぎが起きたら山に逃げるようにルリ子らに言う流れ者。流れ者は保安官に「強力な武器を源氏が手に入れる前に、それを強奪するように平氏に伝えろ。でないとお前も俺も殺される」と伝えます。平氏に戻った保安官は馬に引きづられます。清盛は武器を積んだ源氏の荷車を襲いますが、源氏はダイナマイトで応戦し、静はアキラと植えた“ラブ”と名付けたバラを持ち出そうとして矢を受けます。流れ者が駆けつけますが、ルリ子と平八が平家に人質に取られ、流れ者は銃を捨てます。荷車が横転し、ダイナマイトは使えなくなりますが、弁慶は棺の中からガトリング銃を取り出し、平氏を皆殺しにしていきます。しかし荷車に火矢がささり、荷車は爆発し、ガトリング銃は吹き飛ばされ、清盛のものとなります。
流れ者を与一は半殺しにし、瀕死の静にキスします。ルリ子はすきを見て与一らを皆殺しにします。彼女が“血まみれのベンテン”だったのでした。目をつぶる平八に現実を見ろと言うルリ子。彼女はピリンゴに殺しを仕込まれたのでした。山の伝七爺さんの元で怪我を治した流れ者は、方をつけに村に向かいます。伝七爺さんが守っていた宝物は黄金の山でした。村の広場の中央にそれを置くと、それを争って銃撃戦が始まります。ルリ子と2丁拳銃の流れ者も次々と双方の兵を射殺していきます。ルリ子は村長の分だと言って清盛の手足を撃ち、アキラの分だと言って頭を撃ち抜きます。保安官がルリ子を撃ち、ルリ子の夫トシオが保安官を撃ち、二重人格の保安官は生き返りますが、伝七の投げた十字架が刺さって死にます。一瞬にして雪景色になり、義経と流れ者の一騎討ちは、義経の刀を拳銃で受けた流れ者が2丁目の拳銃で義経の頭を撃ち抜きます。
“アキラと静の墓”と“ルリ子とトシオの墓”を立て、流れ者は金を一握りだけ持って「バラに水をやってやれ」と言って去り、残りは平八に残します。銃と金とバラの花を残された平八は、バラを見て「ラブ」と口に出します。“数年後、平八少年はイタリアに渡り、ジャンゴと呼ばれる漢(おとこ)になった。今あのバラは咲いているのか、それは誰も知らない”の字幕が示され、北島三郎の歌う『ジャンゴ』が流されて映画は終わります。
原色でコントラストの強い独特の画質が途中まで続きました。ラストで黒いロングドレス姿で次々に男を撃ち殺していく桃井かおりがカッコよかったことも付け加えておきます。
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
さて、三池祟史監督・共同脚本の'07年作品『スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ(日本語吹替版)』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
頭を打ち抜かれた死体。ピリンゴ(クエンティン・タランティーノ)は猛禽類から奪った蛇の中から卵を出します。そこへ首領(香取慎伍)に率いられた一団が現れ、ピリンゴを殺そうとします。鐘の音が聞こえ、あれは何かと首領が聞くと、ピリンゴは平家物語の冒頭の部分を語り、卵を投げあげると、一団を皆殺しにし、落ちて来た卵を受取り、作ったスキヤキをその卵につけて食べ、空に向かって叫びます。タイトル。
“壇ノ浦の戦いより数百年後”の字幕。砂嵐の中、馬に乗った流れ者(伊藤英明)が「根畑(ネバダ)」という村へ向かいます。村の入口には首吊り死体がぶら下がっていて、村では白装束の源氏と赤装束の平家が対立していて、双方が腕の立つ流れ者を味方につけるため条件を出しますが、「それだけの腕があるなら一人でやれば」とルリ子(桃井かおり)に言われ、流れ者はそうします。平家の手下の保安官(香川照之)。村に埋蔵金があると言う噂が流れ、先に平家が、そして源氏が来て、源氏が探し出した宝物を平氏が横取りしようとしているとルリ子は言います。平家物語を読む清盛(佐藤浩市)はいずれ源氏は滅びると言います。
ルリ子の息子のアキラは清盛に町を出てくれと頼み殺され、アキラの妻の静(木村桂乃)は清盛に襲われ、平家に逃げ込み義経の情婦になっています。それ以来静の子供・平八は黙ったままです。元ダンサーで踊る静。義経の元に流れ者がやって来て、静を買うと言い、つっかかってきた与一を半殺しにします。義経は“血まみれのベンテン”以来、相手にしたくなったのはお前が2人目だと言い、静を渡します。清盛を殺してほしいと言う静。義経が明朝までに強力な武器を入手するよう部下を遣わしたことが流れ者らに知らされます。明朝騒ぎが起きたら山に逃げるようにルリ子らに言う流れ者。流れ者は保安官に「強力な武器を源氏が手に入れる前に、それを強奪するように平氏に伝えろ。でないとお前も俺も殺される」と伝えます。平氏に戻った保安官は馬に引きづられます。清盛は武器を積んだ源氏の荷車を襲いますが、源氏はダイナマイトで応戦し、静はアキラと植えた“ラブ”と名付けたバラを持ち出そうとして矢を受けます。流れ者が駆けつけますが、ルリ子と平八が平家に人質に取られ、流れ者は銃を捨てます。荷車が横転し、ダイナマイトは使えなくなりますが、弁慶は棺の中からガトリング銃を取り出し、平氏を皆殺しにしていきます。しかし荷車に火矢がささり、荷車は爆発し、ガトリング銃は吹き飛ばされ、清盛のものとなります。
流れ者を与一は半殺しにし、瀕死の静にキスします。ルリ子はすきを見て与一らを皆殺しにします。彼女が“血まみれのベンテン”だったのでした。目をつぶる平八に現実を見ろと言うルリ子。彼女はピリンゴに殺しを仕込まれたのでした。山の伝七爺さんの元で怪我を治した流れ者は、方をつけに村に向かいます。伝七爺さんが守っていた宝物は黄金の山でした。村の広場の中央にそれを置くと、それを争って銃撃戦が始まります。ルリ子と2丁拳銃の流れ者も次々と双方の兵を射殺していきます。ルリ子は村長の分だと言って清盛の手足を撃ち、アキラの分だと言って頭を撃ち抜きます。保安官がルリ子を撃ち、ルリ子の夫トシオが保安官を撃ち、二重人格の保安官は生き返りますが、伝七の投げた十字架が刺さって死にます。一瞬にして雪景色になり、義経と流れ者の一騎討ちは、義経の刀を拳銃で受けた流れ者が2丁目の拳銃で義経の頭を撃ち抜きます。
“アキラと静の墓”と“ルリ子とトシオの墓”を立て、流れ者は金を一握りだけ持って「バラに水をやってやれ」と言って去り、残りは平八に残します。銃と金とバラの花を残された平八は、バラを見て「ラブ」と口に出します。“数年後、平八少年はイタリアに渡り、ジャンゴと呼ばれる漢(おとこ)になった。今あのバラは咲いているのか、それは誰も知らない”の字幕が示され、北島三郎の歌う『ジャンゴ』が流されて映画は終わります。
原色でコントラストの強い独特の画質が途中まで続きました。ラストで黒いロングドレス姿で次々に男を撃ち殺していく桃井かおりがカッコよかったことも付け加えておきます。
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)