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ガス・ヴァン・サント監督『永遠の僕たち』

2013-03-14 08:46:00 | ノンジャンル
 ガス・ヴァン・サント監督・共同脚本の'11年作品『永遠の僕たち』をWOWOWシネマで見ました。
 他人の葬儀に出るのを趣味としているイーノックは、ある葬儀の後で会葬者の娘に話しかけられます。葬儀の場で黒衣の彼女と再会した彼は彼女からアナベルと自己紹介されますが、彼女と行動しようとはしません。葬儀社の者に注意されているイーノックを見つけたアナベルは、自分の知り合いだと言って、彼を助けます。ガン病棟のボランティアをしていると言うアナベル。彼女はダーウィンの本を持ち歩き、彼のことを世界で最も知的な科学者だと絶賛します。2人暮しをしている叔母から高校進学の話をされるイーノック。
 彼は彼にだけ見える日本の特攻隊の青年ヒロシとお辞儀の練習をし、橋の下から貨物列車に向かって石を投げて遊びます。公園でアナベルと会ったイーノックは、彼女が描いた虫や鳥の絵を見せてもらい、彼女がそれらの生態に詳しいことを知ります。両親の墓にアナベルを連れていき、両親に紹介するイーノック。
 数日後、病院で検査したアナベルはガンが再発していることを知らされます。彼女はイーノックと少年サッカーを見学している時、病院で働いているのは嘘で、実は自分がガン患者なのだと教えます。死までの3ヶ月、死の準備に協力するというイーノックは、自分は登校拒否をしていて、ヒロシの存在のこともアナベルに教えます。川辺でヒロシの経歴をイーノックを通じて教えてもらうアナベル。いつやってもヒロシが勝つ船艦ゲームをやりたいのでもう帰ろうとヒロシが言うと、アナベルはナガサキの仇討ちなのかと聞きます。原爆投下とその直後の長崎の映像。
 イーノックはアナベルの姉のエリザベスに会い、その後アナベルと病院の遺体安置所を見学に行きます。帰りにキスを交わす2人。2人はアナベルの葬式をどんなものにするか話し合い、イーノックは自分の両親が交通事故で即死し、自分は昏睡状態に陥り、目が覚めるとヒロシが見えるようになったと話します。アナベルと深く関わりすぎてると警告するヒロシ。アナベルの検査結果は思わしいものではありませんでした。
 ハロウィンの夜、切腹の話をするヒロシに、もう君の助けはいらない、彼女の死を受け入れたからと話すイーノック。彼とアナベルは路上でイーノックの同級生だったオジーに会いますが、両親のことで口論となり病院送りにした3人組に見つかり、オジーの車で2人は逃げ出します。森の中で車から降りるイーノックとアナベル。父が森の番人をしていたというイーノックに、アナベルは森の精霊の役を演じて、小屋の中でイーノックと結ばれます。自転車に乗り、フェンシングをし、空手をやり、貨物列車に石を投げ、鳥のクイズをしあう2人。アナベルは死んだら献体したいと言い、瓶の中に浮かぶ自分の目玉を見に来るようにイーノックに約束させます。死の瞬間の練習をするアナベルとイーノックでしたが、そのやり方で意見が合わず、ケンカとなり、イーノックはアナベルの元を去ります。
 アナベルの医者にアナベルの病気を治せと暴力的に迫るイーノックは警備員に抑え込まれ、叔母に引き取りに来てもらいます。あなたのために自分の人生を全て捧げてきたのだから、できることを何でも言ってと言う叔母。姉とチョコの分類をしていたアナベルは急に意識を失います。それを窓から覗いているヒロシ。アナベルと仲たがいをして興奮しているイーノックは両親の墓を破壊しようとしますが、ヒロシに死者を敬えと言われ、彼とケンカとなり、ヒロシに首を絞められ、意識を失います。目覚めると病院のベッドの上にいて、アナベルの担当医からアナベルの本を渡され、彼女が会いたがっていると知らされるイーノック。ヒロシは自分が死ぬ前に恋人に向けて書いた手紙を彼に託して、姿を消します。本に書かれていた病室を訪ね、アナベルに会い、何か楽しいことをしてあげたいと言うイーノックに、今で十分と答えると、1人になり泣くイーノック。彼が戻るとタキシード姿のヒロシが現れ、彼女のお伴をすると言ってくれます。彼女と彼が相談していた通りの葬式で、イーノックは彼女と過ごした時間を思い出しながら、皆の前で挨拶をするのでした。そしてラスト、「デニス・ホッパーの思い出に捧ぐ」の字幕とともに映画は終わります。

 穏やかな時間が流れる90分余りの映画でした。イーノックはデニス・ホッパーの息子が演じています。

 →Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto