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マーティン・スコセッシ監督『シャッターアイランド』

2011-05-11 08:40:00 | ノンジャンル
 マーティン・スコセッシ監督・共同製作の'10年作品『シャッターアイランド』をWOWOWで見ました。
 「ボストン湾諸島 1954年」の字幕。エドワード・ダニエルズ連邦保安官(レオナルド・ディカプリオ)は相棒のオールと、治療不可能な凶悪犯のため断崖に囲まれた島に作られた精神科病院を訪ねます。彼らは昨日に密室から失踪したレイチェルの捜索にやって来たのですが、彼女の部屋には「4の法則。67は誰?」と書かれた紙が残されていました。彼女はわが子3人を溺死させた過去を持っていました。彼女を前日グループ治療していたシーアン医師は今朝フェリーで休暇に出てしまっていて、嵐のため連絡が取れません。エディはナーリング博士(マックス・フォン・シドー)と話しているうちに、戦争でダッハウ収容所を解放した時のことを思い出し、レディスがまだいると言う妻の幻影を見ます。彼は1人の患者から「逃げて」という走り書きを渡され、また収容所解放の時に監視兵を虐殺したことを思い出します。オールと二人になったエディは、この施設のバイトで人体実験を受け、施設を出た後3人を刺殺して終身刑となったノイスという学生から、この施設の陰謀を聞き、その全貌を明らかにするためにここに来たことをオールに告げますが、そこへレイチェルが見つかったという知らせが来ます。彼女に会いに行くと、エディは光に目が眩んで倒れ、警備隊長が元軍人であることに気付き、ダッハウと子供たちを溺死させる悪夢を見、目が覚めると妻が再び現れ、レディスを殺せと言います。それも夢と分かったエディは、凶悪犯が収容されている3棟が停電で入れるようになっているのを知ると、オールとともにそこへ向かい、そこにノイスを見つけます。オールはレディスの記録が存在しないことを突き止め、彼は架空の存在だと主張しますが、エディは聞く耳を持たず、人体実験が行われていると思われる灯台へ1人向かいます。満潮で灯台に行けなかったエディは、崖の下の人影をオールと思い込み、崖を降りると、それは岩の模様でしたが、洞穴から現れた無数のネズミに導かれて、明りの漏れる一つの洞穴に至ると、そこには本物のレイチェルがいました。彼女は元医師で、恐ろしいロボトミー手術の秘密を知って患者に仕立て上げられ、今では逃げ回っていると言います。施設の全員がグルだと知ったエディは、院長(ベン・キングズレー)に会いに行くと、院長はオールは最初からいなかったと言います。オールを探しに灯台へ向かったエディはそこで院長と再び会い、院長は全てはエディの妄想で、妄想を現実にすることで真実に気付いてもらうために今回のことを仕組んだと言います。施設に収容されている66人の次が実はレディスであるエディであり、エディとレディスとレイチェルとエディの妻の名前がアナグラムになっているのが4の法則だとも言います。エディの妻は鬱病で3人の子供を溺死させ、エディはその妻を射殺していたのでした。エディは以前にも一旦回復しながらまた妄想の虜となり、今回は院長の最後の賭けなのでした。エディはついに事実を認めますが、数日後相棒を演じていたシーアン医師が話しかけると、また彼をオールと思い込んでいて、エディは自らロボトミー手術を受けるために歩き始めるのでした。
 現代のゴシック・ホラーといった趣きで、タランティーノやオリヴァー・ストーンの作品での仕事ぶりが記憶に残るロバート・リチャードソンの撮影が、ここでも夢幻的な映像を形作っていました。スコセッシ作品では最良の一本なのでないでしょうか。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)