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ラニ・ヤマモト『かんがえるアルバート ぼくのおおきさ』

2009-12-08 17:21:00 | ノンジャンル
 今日母と上野の森美術館に「聖地チベット」展を見に行ってきました。千手観音同志の男女交合像など見ごたえ十分でした。1月11日までやっているそうなので、東京近辺にお住みの方にはオススメです。

 さて、朝日新聞の特集記事「2008年 感動と発見の一冊」の中で紹介されていた、ラニ・ヤマモト作・谷川俊太郎訳の'08年に日本版が発行された「かんがえるアルバート ぼくのおおきさ」を読みました。A5サイズの薄い絵本です。
 怪獣遊びをしていたアルバートは、赤ちゃんを昼寝させようとしていた母に静かに遊ぶように言われ、妹が生まれてから何かと兄扱いされるようになった自分に対してふと考え込みます。そして自分が怪物の巣(ぬいぐるみの群れ)を飛び越えられ、16匹のありよりも大きく、縄で木にぶらさがったタイヤのブランコで揺れると家々を飛び越えられるほどにも大きく、空を見上げて疲れた飛行機を指で押してやれるほども大きくなったのだと気付きます。しかし、ヒマワリの花よりは小さく、空にくらべればずっと小さいので、正確な自分の大きさを知りたいと思い、考えます。最後に服を脱いで裸になったら、やっぱりアルバートはいつものアルバートなのでした。
 指で飛行機を押すという視点は面白いと思いました。そして裸になってしまえば、自分は自分なんだというところに着地して終わるというのにも感心しました。気軽に読める絵本としてオススメです。