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阪本順治監督『闇の子供たち』

2009-09-13 15:15:00 | ノンジャンル
 WOWOWで、阪本順治監督の'08年作品「闇の子供たち」を見ました。
 ミャンマーやタイの田舎からチェンマイに連れて来られる子供たち。タイに派遣されている新聞記者の南部(江口洋介)は子供の臓器移植の取材をしているうちに、子供が生きたまま臓器を摘出されている事実を掴みます。ポリ袋に入れられた状態で家に運び込まれ、狭い部屋に大勢監禁され売春を強要されている子供たち。エイズにかかりポリ袋に入れられて捨てられた少女は袋から這い出してやっと故郷の村に辿り着きますが、ひからびて死んでしまいます。トランクに少女を入れて部屋に持ち込み性行為に及ぶ日本人。売春宿にいる少女から社会福祉センターに手紙が届き、日本から派遣されていた恵子(宮崎あおい)らはその売春宿に向かいますが撃退され、恵子はセンターの副所長から南部の取材に協力するように言われます。移植手術の依頼者である梶川(佐藤浩市)宅を南部と恵子は取材で訪れますが、恵子が梶川に激昂したため追い出されてしまい、恵子は南部と袂を別って福祉センターに戻ります。南部は刑務所にいたカメラマンの与田(妻夫木聡)を保釈させて雇い、臓器売買の証拠写真を撮らせます。そんな折り福祉センター長が射殺され、南部も殺し屋に取材を止めるように脅されますが動じません。手紙をくれた少女がいる売春宿を張り込み、少女がポリ袋に入れられてトラックに乗せられたところを押さえた恵子は少女を助け出します。そして児童売春反対の集会の日、売春宿は摘発され、臓器摘出のために病院に運び込まれていた少女も助け出されますが、南部は自分が児童売春をしていた過去がフラッシュバックされ慟哭するのでした。
 子供たちが虐待される場面は、子供たちのあどけない表情が見事に写し出されているだけに悲惨この上なく、ショッキングでした。南部の過去が暴かれるラストも衝撃的で、見る立場に自分を限定する彼の動機がそこで明らかにされていました。児童の人身売買に興味のある方にはオススメです。