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牛山隆信『秘境駅へ行こう!』

2008-09-13 16:13:55 | ノンジャンル
 高野秀行さんが推薦する牛山隆信さんの「秘境駅へ行こう!」を読みました。無人駅で、周りにほとんど人家がなく、乗降客もほとんどいない駅を探して歩いた記録です。
 実際に記載されている秘境駅は、外界から隔絶された室蘭本線・小幌駅、電車は停まらないが時刻表には載っているので、冬に徒歩で行こうとして遭難しかかった函館本線・張碓駅、周囲が牧場の私有地で降りても行き場がない宗谷本線・上雄信内駅、原野のど真ん中にある根室本線・初田牛駅、廃屋に囲まれ山奥にある山田線・浅岸駅(岩手県)、トタン板の掘っ建て小屋が駅舎である只見線・田子倉駅(福島県)、山の中に地下鉄の入り口のようなものがあるだけの野岩鉄道会津鬼怒川線・男鹿高原駅(栃木県)、周囲に人家が全くない新幹線駅の長野新幹線・安中榛名駅(群馬県)、山の中でホームが土の大井川鐵道井川線・尾盛駅(静岡県)、断崖絶壁の途中にある飯田線・田本駅(長野県)、神戸から10分なのに山奥にある神戸電鉄有馬線・菊水山駅、夜になると野性動物に囲まれる土讃線・坪尻駅(徳島県)、日本唯一のループ線上のスイッチバック駅である肥薩線・大畑駅(熊本県)などなどです。駅ができた経緯から、その駅に至るまでの筆者の旅の様子、そして駅および駅周辺の描写、そして駅へ行くためのガイドが書かれています。
 筆者は好んで駅寝(無人駅で夜を越すこと)をし、また北海道の秘境駅には夏に行けばいいものを、わざわざ厳冬期に行くなど、チャレンジ精神旺盛です。写真も多く、一部は本当にビルマの奥地のような秘境を思わせる写真です。ただ、ところどころに散見するゴシック体のつっこみが面白くないのが気になりました。それを除けば楽しめると思います。オススメです。