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アメリカ大統領選『初モノ』合戦の弊害

2007-06-03 15:20:00 | ノンジャンル
 数日前の朝日新聞の朝刊に面白い記事が載っていました。来年のアメリカ大統領選挙の現時点における候補たちに選ばれると『史上初の大統領』になる候補が異常に多い、という記事です。
 民主党では、「初の女性大統領」ヒラリー・クリントン上院議員、「初のアフリカ系大統領」オバマ上院議員、「初のエスパニック系大統領」リチャードソン・ニューメキシコ州知事。共和党では、「初のモルモン教徒大統領」ロムニー前マサチューセッツ州知事、「初のイタリア系大統領」ジュリアーニ前ニューヨーク市長、「初の70歳以上(1期目)大統領」マケイン上院議員、といった、まさにほとんど全員の候補が何らかの「初」をかかえています。人種的な問題もあり、当然白熱した選挙戦になることが予想されます。
 そして早くも、その弊害が出て来ました。同じ日の朝日新聞の夕刊に「『反戦の母』活動停止」とあります。記事を引用すると、
 「米兵の息子をイラクで亡くし、反戦運動の象徴的存在だったシンディ・シーハンさん(49)が活動から身を引くことを明らかにした。政争に明け暮れる共和・民主両党に幻滅したことなどが理由といい、戦争が終結するかどうかは『皆さん次第』と全国民にメッセージを残した。
 シーハンさんは戦没将兵追悼記念日の28日、ネット日記で『この国は、イラクで兵士たちが何人殺されるかよりも次の大統領が誰になるかを気にしている』と両党を批判。『民主党の《道具》と中傷され、私の本来の主張が矮小化されてしまった』『どちらの側でも盲目の愛党心は危険だ』と、決別を宣言。『家に戻り、残された子どもたちと一緒に過ごしたい』と『反戦の母』に別れを告げた。
 04年にイラク戦争で息子のケーシーさん(当時24)を亡くしたシーハンさんは、ブッシュ大統領が休暇を過ごすテキサス州のクロフォードで面会を求めて座り込みを続け、全米の反イラク戦争の世論が盛り上がるきっかけを作った。」とあります。
 シーハンさんの言葉がすべてを語っていると思います。今死んでいく兵士をどうすればいいか、今兵士が殺している人たちをどうすれば救えるか、まずそれを考え、行動に移す事が最優先されるべきことなのだと思いました。