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検察庁(01、裏金)

2008年08月07日 | カ行
 検察庁が情報提供者への謝礼名目で計上している「調査活動費」の実態が仙台市民オンブズマンの情報公開静求などから明らかになった。

 1998~2000年度の配分額と支出額が開示され、1998年度は計約5億5000万円で、配分額は毎月、ほぼ全額を使い切っていた。同オンブズマンは、「不自然な処理で、裏金づくりをしていた疑いが濃い」と指摘。

 ある検察幹部は「知る範囲では、架空の人物に情報提供料を払ったことにしていた」と証言する。

 しかし、1999、2000年度は大幅な減額になった。検察関係者は「1999年初めに内部告発があって裏金づくりはやめることになり、予算額も減らしたが、予算消化のために無駄遣いをしている」と話している。

 仙台市民オンブズマンに開示されたのは最高検、8高検、50地検の1998、1999、2000年度の調査活動費。具体的な使途は非開示だが、毎月分の配分額と支出額は開示された。

 それによると、全検察を合わせた1998年度の配分額は5億5259万7926円で、繰越金となったのは2705円のみ。ほとんどが毎月1円も残さず使い切っていた。

 同オンブズマンの庫山恒輔事務局長は「検察内部から聞いている話と合わせると、この年度まで裏金作りが行われてきた疑いが濃い」と話す。

 ところが、1999年度の支出額は3億2229万0201円、2000ねエンドは2億2582万8726円と急減している。

 検察関係者は「1999年初めに、調査活動日が検察幹部の遊興費に使われているとの内部告発文書が出回り、法務省は1999年度から経理処理の適正化の方針を打ち出した。

 地検レベルでは『この際、調査活動費を返上すべきだ』という意見が多かったが、法務省は『大蔵省に説明がつかない』と、返上せずに予算額を少しずつ減らすことになった」と明かす。

 この時、法務省は「調査活動費マニュアル」を作成し、全検察庁に周知徹底を図ったという。

 1999年03月から一部の地検で「弁当代等」が初めて登場する。マニュアルにある「情報交換会での弁当代」を早速応用したことがうかがえる。

 ある検察幹部は「配分額に合わせて架空の人物に情報提供料を払ったことにしていたが、それが駄目になり、実際に支払った金額と配分額との差額が出るようになった。

 弁当代程度ではとても予算を消化できず、警察OBに情報提供代として1回5万円を支払うなどしている地検もある。そんな情報には価値はなく税金お無駄遣いだ」と話している。

   法務省刑事局総務課予算係の話

 1999年度以降の調査活動費が減っているのは、コンピューターネットワークでの情報収集の充実を図る目的で予算を振り替えたためだ。予算額を使い切っているのは効率的に使った結果である。使途の内容は調査活動に関することなので説明できない。

  (朝日、2001年10月30日)