マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

お知らせ

ながく、牧野紀之の仕事に関心を持っていただき、ありがとうございます。 牧野紀之の近況と仕事の引継ぎ、鶏鳴双書の注文受付方法の変更、ブログの整理についてお知らせします。 本ブログの記事トップにある「マキペディアの読者の皆様へ」をご覧ください。   2024年8月2日 中井浩一、東谷啓吾

スギナ茶を飲む

2017年03月20日 | サ行

 2月17日付けのブログで自家感作性皮膚炎に罹ったことを報告しました。何人かの方から助言をいただきました。ありがとうございます。お陰様で健康はゆっくりですが、着実に回復してきています。自己判断では既に80%くらい回復したかな、という所です。

 ① スギナ茶

その後私の知った事で大きなことは「スギナ茶」です。こういうものがある事自体初耳でした。ともかく偶然知りました。本を読んで、大いに関心を持ちました。まず通販で購入し、次いで近所のフリーマーケットと言いますか、農家の皆さんが開いている朝市でも売っている(しかも断然安い)という事を知りました。

 3月1日の朝から実行し始めています。まださしたる効果があるのかさえ実感できていませんが、もちろん悪い結果は出ていませんので、今後も続けるつもりです。

 しかし、困ったことが1つあります。通販で買ったものに書かれてある「飲み方」と本(書名を忘れた)に書いてある「飲み方」とが違うので、どちらの飲み方を採用しようか、迷っている事です。

 前者(A)にはこう書いてあります。──沸騰水500cc~1リットルに対してティーバック1袋(4g)を入れます。火を弱火にして3~5分間、煮出します。好みの濃さになったらティーバックを取り出す。

 後者(B)──2つまみか3つまみ(2~3g)の茶葉を水250ccで煮沸すること、2~3分です。朝食30分前に飲用してください。二番煎じは駄目です。又、煎じて溜めておくのも好くありません。

 今の所は、私としては次のようにしています。水400ccを沸騰させ、そこに茶葉4gを入れて4分間弱火で煎ずる。火を止めて、直ちに全部飲む、というものです。400ccの水は370ccくらいに減っていますので、私が250cc、妻が120ccくらいに分けて飲みます。

前回のブログではドクダミ酒について、「みなさまも知らないだろう」といった事を書きましたが、間違っていたようです。「スギナ酒」で検索すると、出てきました。200ccの焼酎に対してスギナの茶葉1gとありました。ドクダミ酒も載っていました。茶葉と酒との比率も同じでした。私のやり方は果樹酒の本に載っている他のものから推量したのですが、それは「水600ccに対して茶葉15g」というものでした。これだと上のやり方と比べて茶葉が2倍になるわけです。まあ、これで好いと思っています。ともかく今は続けてみて、効果を見ることにします。

 ② 胃潰瘍の薬をいったん服用中止にしました

 「今飲んでいるクスリをいったん止めてみたら? 今回の病気との相乗効果で却って悪い影響が出る場合もありますから」とのK医師の提案で、胃潰瘍の薬(タケプロン)を中止してみました。実際、タケプロンには世話になりました。これのおかげで40歳前後から20年以上苦しめられていた胃潰瘍による苦しみから、解放されたとは言えませんが、3日に1錠飲んでいれば大した苦しみもなく過ごせてきたのです。

それを止めても好いとは。「そういう考えもあるのか」とすぐに実行しました。その後、1回だけ、「又胃潰瘍が出たのかな」と感じた時、飲みました。それ以外は飲んでいませんが、胃潰瘍がぶり返しているとも思えません。望外の大成果です。

 ③ 『小論理学』の再校

これもゆっくりですが着実に進んでいます。3月19日現在で650頁まで来ています。最終頁が1153頁ですから、あと503頁ということになります。

慣れてきたとはいえ、今後もスピードアップは望めないでしょう。春になって仕事がし易くなるだろうとは思います。これは好条件です。しかし、「索引」のほかに「箴言集」と「例解集」を途中から加えましたので、それに「索引」自身の作り方を途中から変えましたので、いったん校正が終わっても、すぐには出版社に送り返さないで、もう一度自分で全部を見直そうかなとさえ考え始めています。この本はそれくらいするに値する、あるいはそれくらいしなければならない作品だと思っています。なにしろ「ヘーゲルを読んで哲学したい」と思っている読者に歓迎されることを目指しているのですから。

結論として、「連休の最終日までに終える」が最速で進んだ場合で、多分それより少し遅れるでしょう。後は編集者にご苦労をお願いするだけです。まあ、いずれ又報告しますが、病気を治し、再発を防ぐことが大前提です。これは私の仕事ですから、気を付けます。

3月20日、牧野紀之

リベラルアーツを考える

2017年03月05日 | ラ行

 次の記事がありました。

 1、最前線、米国の作文教育から学ぶ

朝日新聞編集委員 三浦俊幸(みうら・としあき)

 米国の大学といえば、日本ではハーバード、エールといった総合大学が有名だが、実は、学部教育に力を入れている全寮制の小規模のリベラルアーツカレッジに根強い人気がある。学部はそこを出て、大学院で総合大学というのも有力コースだ。今月、戦後多くの日本人留学生を米国に送り出したグルー・バンクロフト基金の視察団に同行した。

 リベラルアーツは「一般教養」と訳される。しかし、実態は、訳語から連想される雑多な科目の寄せ集めとはまったく違う。私自身、特派員の仕事や米国の大学での研究員生活を通じて、多少知っているつもりだったが、リベラルアーツ教育の濃密さは予想以上のものだった。

 訪問先はプリンストン(ニュージャージー州)、スワスモア(ペンシルベニア州)、カールトン(ミネソタ州)、ポモナ(カリフォルニア州)の4校。プリンストンは総合大学だが、学部教育に力を入れる。

 4校に共通するのは、思考の訓練の場としての作文教育である。単なる作文講座ではない。個々の学生の興味、専門に応じて細やかな指導が進められ、カリキュラム全体が書く力の養成で貫かれていた。

 ポモナ大で見た新入生向けの授業は、アニメ、小説などを通じて現代日本文化などを学ぶコースで、十数人単位のクラスは、教員との質疑でたえず発言を求められる。1学期に4本のリポートを書かせ、作文指導には、上級生とリサーチを助ける図書館スタッフも加わる。

 ポモナ大のオクストピー学長は、「いまトップ企業が求めるのは、コンピューター科学を専攻しながら、英文学を学ぶような人材です」という。人間の理解やコミュニケーション能力が基本なのだ。プリンストン大の幹部も「何を学ぶにせよ、卒業時には、いい文章を書けるようになっています」と請け負った。

 こうした大学はもちろん全米でも一握りである。米特有の寄付文化に支えられた巨額の基金のおかげで、寮費も含めて年間500万円以上かかる学費も、親の所得によっては、返還義務のない奨学金ですべてまかなわれる。その魅力にひかれて、全米、国外から学生が集まる。

 週60時間の学習を前提にした宿題の量は半端ではない。日本の大学を選ばず、東大、慶応、早稲田を中退して来た日本の学生に会ったが、勉強ざんまいの生活を送る彼らが語ったのは、一方通行になりがちな日本の授業への不満と、双方向性を重視する米国の教育の魅力だった。

 彼らのような学生は少数だが、年々増えている。自分の力だけを頼りに挑戦する姿はたのもしい。だが、日本の大学に魅力が乏しいことが一因であるとすれば、深刻だ。大学教育に何を求めるのか。米国の作文重視は、大きなヒントになる。
(朝日新聞に載ったのは2016年秋ですが、記載するのを忘れました)

 2、牧野の感想

 たしかにここで紹介されている教育は「かなり」立派なものだと思います。しかし、新聞記者ならば、もう少し広い視野から取材をして考えてほしいと思います。欠けている点を書きます。

 ① 「白熱教室」とか言われてNHKTVで大いに紹介されました授業についてはどう考えるのでしょうか。

 ② それを、あるいはそればかりNHKが大々的に宣伝したことをどう考えるのでしょうか。

 ③ 財政的な基礎として、アメリカでは「寄付」や「資産の運用」が大きな役割を果たしているそうですが、日本でそれが出来ないのはなぜなのでしょうか。

 ④ 私が数か国の方から聞いた知識では「学級通信」を出している教師のいるのは日本だけらしい(「学校新聞」なら出している所もあるらしい)、まして「教科通信」を出している教師は外国ではゼロらしいのをどう考えるのでしょうか。