えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

地元へ帰ろう

2013-09-14 14:15:59 | 歌う

            「地元へ帰ろう」

✿見たくない、花首たれた立ち枯れの後期高齢向日葵の列 (松井多絵子)

 昨日、となりの町の公園をのぞいたら、立ち枯れの向日葵の列。まるで私のように見えてくる。すぐに公園を去る。枯れても生きる向日葵、いつまで生きるのかあの立ち枯れの向日葵は。そして、十年も会っていない歌友のことをおもう。「田舎ぎらい老女Z」を。

 消息はわからないが彼女は後期高齢者になっているだろう。東京の人とばかり親しくしていたが
西日本のある田舎に生まれ育ったらしい。出身地をだれも知らない。彼女が出詠する歌は東京の生活、東京のことばかり。歌会では、地方の自然や生活を詠んだものが人気があるのに、決して郷里のことは詠わない。

 ドラマ「あまちゃん」のなかで小泉今日子が口を尖らせて云った。「田舎が嫌いで飛び出したヤツ
って東京へ行ってもダメよね。逆にさ、田舎が好きな人って、東京へ行ったら案外うまくやれる」
このセリフに大いに共感する。「田舎ぎらい老女Z」は東京の人たちだけと付き合っていた。友達はたくさんいたように見えたが、特に親しい人はいなかったらしい。仲間たちから「老女Z」の消息を聞かれても、私も彼女の出身地さえ知らない。「あまちゃん」のなかで唄われる「地元へ帰ろう」がわたしは大好きだ。この、ゆったりした歌を彼女は聞いているだろうか。彼女の地元で。

     9月14日  「地元へ帰ろう」を口ずさみながら  松井多絵子


小4が仏女新聞を発行

2013-09-13 14:11:19 | 歌う

        「小学4年生が❤仏女新聞❤を発行」

 からだがだるい。朝起きるのも、学校に行くのもめんどくさい。授業中も気が散って身が入らない子供たちの「夏休みボケ」の症状である。 これは9月13日の「天声人語」のはじめの5行。

 天声人語さま  今日の2面「ひと」をご覧になりましたか。「仏女新聞」を発行する小学4年生」。
「仏像の魅力を同級生にも伝えたい」と壁新聞を教室に貼る元気な女の子もいますよ。

 飯島可琳さん(10歳)は、小1のときの遠足で、近鉄奈良駅前の広場にある、奈良時代の高僧・行基の銅像に会ったのがきっかけで寺巡りがはじまった。「大人になれば読める」と両親が専門書を買ってくれ、仏像の知識は十分蓄えている。教室に壁新聞を貼り始めたのは1年前。今年の4月号では▲鎌倉時代の運慶の像を「今にも話しかけてきそう」と評した。この8月号で通算12号。

 「いろいろな人の信仰や祈りが集まると仏像はいきいきしている」と書く可琳ちゃんが十歳とは。
生まれてまだ10年でこんなに成長するなんて。私のこの十年はなんとお粗末だったこと。

 可琳ちゃん  私も仏像が好き。奈良も大好き。

❤飛鳥寺千三百歳の大仏に見下ろされいてしばし黙祷
                       歌集『厚着の王さま』より

      9月13日  秋の奈良の「山の辺の道」を想いながら  松井多絵子


「続・あまちゃん」のこと

2013-09-12 14:41:17 | 歌う

            「続・あまちゃん」のこと

 もうじき「あまちゃん」がわが家のテレビから去る。そして冬が近づいてくる。寒くて淋しい時期にこそ彼女が近くにいて欲しいのに。先月から私は「あまちゃん」の続編を考えている。あまちゃんの娘の「からちゃん」がヒロイン。男の子みたいだが面白い女の子。パパは口髭のマネージャー。しかし、クドカン(宮藤官九郎)は意外な結果にするかもしれない。たとえばユイちゃんのお兄さんとあまちゃんが。でも私のためのドラマだから。クドカンさま ごめんなさいね。

 昨日板前見習いが北三陸に帰ってきた。ユイちゃんはまだ彼が好きらしい。あまちゃんもそれを感じてとまどっている。しかしそれほど嫉妬しないだろう。むしろ口髭のマネージャーに想いが傾いてゆくと私はおもう。しかしユイちゃんのお兄さんも気になる。彼はドラマがはじまってから直にあまちゃんのサポーターになっている。地元を愛し妻も大切にしそうな男、くつろげる男だ。でもこの男の妻になったら、あまちゃんはおとなしくなってしまうのではないか。

 寒くなると冬眠したくなる私を眠らせない元気な若い女、あまちゃんはバリバリ働いてほしい。ママになっても仕事をつづけながら子育ても。朝ドラから私の一日が始まるのだから何より活気。

 今朝12日の朝ドラを見ながら、或いはあまちゃんの相手は?のままドラマは終わるような気もした。結婚はまだ先のこと、とにかく地元の復興に全力投球しよう。海へ向かってあまちゃんが走っ行く、秋晴れの朝の青々とした海原がひろがる最後のシーン。 THE END                 

 9月12日  ❤ いま海を見たいな冬になる前の北三陸の海女のいる海  松井多絵子        


朝日歌壇9月8日

2013-09-10 14:45:23 | 歌う

            ☀「朝日歌壇9月8日」☀

<永田・佐佐木共選>
☆☆新聞もテレビもトップは桜島やぶれかぶれの灰が気を吐く (鹿児島市) 杉村 幸雄

 朝日歌壇の入選歌は投稿したのち3週間前後に掲載されるようである。最近の桜島大噴火は、たしか8月18日だった。その直後に詠まれたとおもわれる。桜島の見えるところで暮らしていられる杉村さんだからこそ、鮮度のいい歌ができたのだ。「灰が気を吐く」という結句は作者の体からの言葉なのだ。「やぶれかぶれの」は作者の不安と開き直りではないか。

 わたしが桜島をはじめて見たのは、15年位前、鹿児島のホテルに泊まり、夜の窓のカーテンを開いたときだった。頂のあたりに煙が立ちこめて無気味だった。4年前に屋久島へ向かう高速船のなかから見たときは青いきれいな島だった。桜島は複合活火山で高さ1117メートル、面積約80キロ平方、古代から噴火の記録が数多いそうである。
 林芙美子の記念碑もあるらしい。~花のいのちは短くて苦しきことのみ多かりき~ 「放浪記」の作者は広島で生まれたそうだが。。。わたしは九州が大好きなのに、まだ訪れていない処がたくさんある。桜島もその一つである。

 杉村幸雄さま  桜島をこれ以上怒らせないように、よろしくお願いいたします。

 9月10日 あの山に会いたいけれど私が近寄れば怒りだすかもしれぬ  松井多絵子


笑う日本へ

2013-09-09 14:15:31 | 歌う

            「笑う日本へ」

 この9月1日、ビッグイシュウ創刊10年記念会に参加したとき、「創刊200記念号」をいただいた。そのなかに掲載されている「笑いの国だった日本」をお伝えしたい。
 語る森下眞也さんは (日本笑い学会会長・関西大学教授)である。

 勤勉で真面目と言われる日本人、そのイメージからは、日本がかつて笑いの国だったとはにわかに信じがたいが、落語のような高度な笑い芸能は他の国にはない。古来から伝わる笑い神事の映像を見ればみんなが驚く。笑いそのものを神様に奉納する儀式があること、それが今も各地で行われている、そんな例は世界のどこにもない。

◆ 漫才は農耕神事、落語は仏教がルーツ、禅の悟りの境地には笑い。

◆ 笑い上戸で陽気な江戸の人々、明治を境に笑えなくなった!?日本人。

 「江戸時代末期の笑いに満ちあふれた”ゆるっ”とした社会をめざしましょう」と森下眞也さん。 

    ✾✾ 笑わずに今日も終わってしまうのか我は手にとる笑う白桃 ✾✾ 

、                          9月9日  松井多絵子 !(^^)!