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短歌情報あれこれ

2016-07-23 09:28:23 | 歌う

            短歌情報あれこれ

 新刊歌集 エッセー集

 ♦ 沖ななも歌集 『日和』 第10歌集 (北冬舎・本体2200円) 

        「ただいまと言えば家内に何やらが動けりおまえもさみしかったか」

 ♦ 永田和宏エッセー集 『あの午後の椅子』 (白水社・本体2300円)

  妻・河野裕子の思い出など自作の歌を交えてつづる。軽妙な文章の中に歌論、、。

                     ※     ※    ※    ※    

       ◆ 「評伝 春日井建」  岡嶋憲治    

  三島由紀夫に「若い定家」と称された早熟な歌人は、歌とわかれ、歌に帰った

 この評伝は2005年1月に創立された「井泉」第2号から第56号まで9年間、54回にわたり連載された。著者の岡嶋賢治は1953年名古屋に生まれる。80年、中部短歌会に入会。97年、編集に加わる。2004年、春日井建の死去により中部短歌会を退会。05年「井泉短歌会」の創刊に加わり編集委員となる。14年2月、連載の最終回を目前に交通事故にて急逝。「生きてあれば、そうするであろうことをひとつひとつ実現していく。それが憲冶であっても私であっても応えは同じだとおもいこの本の出版を、。と故岡嶋憲治氏の妻、正恵さんが『評伝 春日井建』の「あとがきに代えて」で綴っている。、

    ♥ またの日といふはあらずもきさらぎは塩ふるほどの光を撒きて 

 猛暑のいま、春日井建のこの歌は私を冷やす。岡嶋憲治は春日井建の最期を書きながら2014年2月、通勤途上の交通事故にて急逝。「評伝 春日井建」は今年の7月、短歌研究社より刊行された。(定価 本体2700円)                                 

    老人になる前に世を去った春日井建は枯れることのない歌人だ

                   7月23日  松井多絵子