えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

清しこの夜

2013-12-24 14:39:34 | 歌う

            ♪♪ 「清しこの夜」 ♪♪

★それ以上言わなくていい、これ以上言いたくはない清しこの夜 (松井多絵子)

 昨日は天皇80歳のお誕生日。その祝日にわたしの親戚の80歳の女の危篤の知らせ。午後2時に武蔵野の病院へ駆けつけた。半年前に脳梗塞で倒れ、集中治療室に入院し、その時も危篤を思わせる知らせ。現在は病棟の個室で治療を受けている。何本もの管に繋がれて彼女はベッドに横たわっている。眠っていて苦しそうではない。手を握ると冷たいが、親指は私の手のひらを強く押す。これだけで十分だ。最後の言葉なんて聞きたくない。聞いたら私の重荷になる。私も何も言いたくない。さらりと別れたい、いずれあの世で会えるのだから。

 半年前に彼女が倒れてから私は旅行をしていない。日帰りのツアーに3回参加しただけ。
行きたい所が山ほどある。しなければならないことが山ほどある。しかし長年親しくしてきた人にもう会えなくなる、できるだけ会いたくなってしまう。相手は意識不明なのに。

 約3時間、病室にいたときに、何度となくブザーが鳴り、掲示板?に赤い数字が点滅、看護婦さんが現れ、数字の赤い点滅が消えると看護婦さんが病室を去る。この危篤状態が1年も続いた人がいたらしいと親族の1人が小声で言う。私はひどく疲れて帰宅した。

 夏のはじめにわたしの腕時計が故障した。時計売り場の店員さんは、この時計はもう寿命ですと言い、新品を買わされてしまった。ところが故障した時計がバッグのなかで動いていた。今でも正確に時を刻んでいる。機械に弱い私は生きている限り機械に翻弄されるのか。

 ★今年との別れを知らせる唄なのだジングルベルを聴かねばならぬ
                             12月24日   松井多絵子