「政治がわかる女」
★新聞をひらけど政治はわからずに旅の広告ばかり見ている （松井多絵子）
年賀状を書く頃になると、美文字老女A子がうらやましくなる。家事はお手伝いさんに任せてスーパーさえほとんど行かない。テレビばかり見ているのだろうと思っていたら、国会中継が面白いと言ったことがある。政治のことはほとんどわからない私は、議員たちのウソを言う時の表情を彼女は楽しんでいるのだと思い込んでいた。でも新聞は社説まで読み、理解しているらしいのだ。だから上質の男たちと対等に政治を語りあうことができる、美文字だけで玉の輿に乗ったわけではなかったのだ。私が親しいのは政治に疎い女たち。美文字でも玉の輿に乗り損ねてしまった老女たち。
遅すぎるが私も政治を知り、上質の男友達をゲットしょう。しかし政治ってなんてヤヤコシイんだろう。新聞の記事は難しすぎる。2か月位前だったか、ビッグイシューの会を覗いたとき、浜矩子という奇妙な女の、「アホノミクス」 「ドアホノミクス」は私でも笑えた。パンチが利いた話はかなり理解できた。浜矩子は落語に通じているらしく話し方がときどき落語家になる。
2日前の朝日✿「どうする・秘密法」✿に「何が秘密なのか分かりません。それだけに、企業はこれから、政府の顔色をうかがい、原発輸出や資源確保など「富国強兵」にかなうことに突き進む可能性があります。以上は浜矩子談。この発言は私にも一応、なんとなく分かります。とりあえず浜矩子先生のフォロワーになりますので初級のご指導よろしくお願いいたします。
12月12日 松井多絵子