えくぼ

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「俺が、俺が」

2013-12-19 14:10:09 | 歌う

           「俺が、俺が」

 朝刊の1面トップの見出しに「猪瀬都知事辞任へ」、社会面には猪瀬氏著書「勝ち抜く力」18日発売の記事。「東京五輪招致成功の舞台裏を猪瀬氏が書いた」と。タイミングがいいのか、悪いのか、この本の売れゆきが気になる。わたしは買う気になれない。

 猪瀬氏は「行動力、粘り強さ、世間の注目を集める着眼点も素晴らしかったが、居丈高で俺が
俺がという人。過信がある」と語るのは評論家の大宅映子さん。

❤ 「どうしたらいいんだ俺は」「木もれ日がワタシのうなじで遊んでいるわ」 (松井多絵子)

 わたしは短歌をつくりながら時々女であることを残念におもう。もし男だったら我や私ではなく「俺」になれる。掲出の「どうしたらいいんだ俺は」と言っているのは夫。以前は「ボク」だったのにいつの間にか「俺」になり私を支配したがる。わが家を出ればシングルの顔をしている私のことを知らない老いたる夫。この夫の「俺、俺」はヤレヤレだが北海道の歌人・時田則雄の俺の歌はとても魅力的で、すでに1年前のブログに書いた。父上の後を継ぎ農場経営、その生活から生まれる俺の歌は野男の魅力があふれている。猪瀬氏にぜひ読んでいただきたい。
 都知事にならなかったら猪瀬氏は今どのような生活をしているか。信州大の同窓生、佐藤綾子・日大教授は、無名だった頃の猪瀬氏を覚えている。真面目な努力家という印象だった。副知事になってからは、駆け出し作家の頃とはまるで別人、だそうである。

❤ ボクだった男と結婚しましたがいつのまにやら俺、俺詐欺か  松井多絵子  12月19日