安倍元総理の「国葬儀」については、多くの人が語っているので今さら私が意見を言うまでもないのだろうが、2点だけ感想を述べる。
1点目。葬儀の当日まですぐ近くで反対デモをするのは、さすがにいかがなものかと感じる。今回の「国葬」には私自身も反対である。安倍晋三氏に対しては政治家として反感を覚えることのほうが多かったのは事実である。しかも閣議決定で「国葬」を決めるというのはこれまでなかったことであるという。最近の政治家の自分勝手さにあきれると同時に怒りを覚える。とは言え、儀式の当日にしかも日本武道館のすぐそばで反対デモをするというのは、さすがに遺族に失礼だ。強く反対する気持ちは、最終的に選挙で意思を示すしかないのである。こんなバカなことをしていれば、反対派に対する反感も高まるであろう。常識的な判断をしてもらいたい。
2点目。自衛隊が目立ちすぎだ。日本は平和国家だ。それなのに自衛隊の参列者があまりに多く、しかも空砲を打つなど、軍事色の強いイベントになっていた。一見右翼集会のようにも見える。誤解のないように申し上げるが、自衛隊が悪いと言っているわけではない。自衛隊に対する反感もない。しかし日本は敗戦国であり、そこから平和国家であろうと努力してきた国だ。あそこまで自衛隊が前面にでる必要はあるまい。
今日本は経済的に大変な状況だ。外交面でも多くの問題がある。政治家にはもっとまじめに政治をおこなってほしい。
良識をもったご意見の方ですね。
しかし、国葬に関してのご意見は、現在の日本並びに国際情勢にそぐっていないように思われましたので、コメントいたします。
まず国葬開催に関してですが、
閣議決定で実施されたことに不安をお感じなのは分かります。
しかし、安倍氏は世界の要人たち(英国女王やダライラマという、本来、現首脳でない者に声をあげることのない人たちまで)も哀悼の意を示した人物です。
これを、どうぞ個人葬で済ませてください、要人たちもそっちに行ってください、日本国としては知りませんと言い放つことは、各国への礼儀としておかしいことではなかったでしょうか。
安倍氏には言われなき反発が多かったので、野党への理解だのを求めていては、いつまで経っても同意が得られなかったことでしょう。
世界と歩調を合わせるために、閣議決定での実施は適切であったと私は思います。
そして、軍事色が強いとおっしゃりますが、
軍事アレルギーではないでしょうか。
国の儀式として、国の軍が色を添えるのは諸国を見てもさほどおかしいことではないと思います。
英国は王族男子はみな、軍職に就きます。
また、日本の総理大臣は(他国元首もそうだと思いますが)、自衛隊の総指揮官であることをお忘れでしょうか?
空砲は他国でもなされることで、英国女王の国葬でも撃たれたと聞きます。
申し上げたいのは、こうした普通の儀礼である空砲すら、軍事色が強いと忌避する、日本の極端な軍事アレルギー気質は、今や国際社会の平和維持において、問題ではないかということです。
空砲すら忌避する気持ちでは、日本の軍備が本当に自衛に足りるものであるのかというまともな議論すら、立ち上げることができません。
日本の軍備は、米国が駆けつけてくれる(はず)までの数日しか弾薬の準備がないことをご存知でしょうか。
しかし、米国が駆けつけてくれなかったらどうなるのでしょうか。
貴方は、そう言って軍備を増強する脅しをするのかとご不快に思われるかもしれませんが、実際問題として、米国も政治的に分裂しています。
必ず日本に駆けつけるという考えは、日本に都合の良い「ファンタジー」である、と米人論者が言っていることも、どうぞ、お考えにお留めください。
また、日本の防衛だけの問題ではありません。
いま、ウクライナはロシアの一方的な言いがかりの侵略にあっています。
日本も支援をしているとは言え、・・
どうぞ虚心で考えていただきたいのですが、
他国に侵略された時、欲しいのは難民保護の声ですか?
そうではなく、弾薬や武器、もっと本音を言えば、援軍が喉から手が出るほど欲しいのではないでしょうか。
ゼレンスキー大統領も、難民をお願いとかそんなことはほとんど言いませんよね。
ひたすら各国に、武器をくれ、と言い続けていることを、貴方もご存知のはずです。
貴方の家に殺人者が押し入ったとき、殺人者がいなくなったら家の修復や入院費をあげるよ、なんて言われて嬉しいでしょうか。
今すぐ!この無法者を追い払ってくれ、
来て、こいつを撃ち殺してくれ(あるいは殴って追い出すか)、助けてくれと思うのが普通ではないでしょうか。
またさらに、日本の防備を考えない、ということは、他国に対してきちんと線引きをして防備の法令を作れない、ということです。
スパイ防止法が日本になく、野放しになっていることは有名ですが、
これを貴方は日本が損をするだけなら仕方ない、と自虐で思っておいでかもしれません。
しかし、日本がきちんとスパイを取り締まることができない、ということは、同盟国から見ると、
共同行動が取れない、ということです。
一緒に行動をすれば、好ましくない国に、
日本から機密がつつぬけになってしまう、
これは同盟国に損害を与えることであり、
もちろん日本自身の損害であり、
そして貴方はおそらく日本が損をする分には構わないと思っておいでかもしれませんが、
その損をかぶるのは、我々国民です。
貴方や、ご家族、隣人たちに迷惑がかかるのです。
どうぞ、日本の損失は、貴方のご友人、ご家族、隣人たちの損につながることを、お考えに入れてください。
日米同盟で、米国は日本が攻撃されたら支援するということになっていますが、
その約束も、日本が戦うなら軍や軍備を送る、という約束であることをご存知でしょうか?
日本がうずくまって何もしないでも、米国がきて相手をやっつけてくれる、そういう話ではないのです。
まずは日本自身が銃をとり、侵略軍に抵抗しきらないと、いけないのです。
そこで手をあげて降伏してしまえば、同盟国と言えども、まったく手出しができないのです。
どうか、そのことも思い出してください。
日本の自衛隊をめぐる法令と状況に関しては、まだまだ問題があり、これ以上コメントを長くするわけにいかないので、省略いたしますが、
masaさんを始めとする、日本を覆う、軍事アレルギーは、敗戦のショックと、GHQの洗脳の結果ではないかと振り返ってみていただきたいと思います。
洗脳をいつまでも、引きずっていてはいけないのではないでしょうか。
日本国民を無防備に、侵略国家の横暴にさらすだけでなく、
今や、国際社会においてその日本のアレルギーは、国際平和において他国の足を引っ張ることになっているのでは、と思います。
長く書いてしまい、すみません。
ご意見はおありでしょうが、そういう一面もこの問題にはあるのか、とmasaさんの視点を増やす役に立てば幸いに存じます。
涼しくなってまいりましたね。
涼やかな秋の日をお過ごしください。🙏😊