とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

チェーホフの『かもめ』

2016-11-08 15:27:29 | 演劇
 チェーホフの『かもめ』は気になる作品です。今まで一度もおもしろいと思ったことはありません。しかしどこか引っかかる。この作品のなぞを解きたいと思い、何度も見てしまう。しかしやっぱりつまらない。この繰り返しでした。

 何が気になるのか。第1幕の劇中劇がまず気になる。そこに登場するのは若くて意欲的な前衛「劇中劇」です。このような前衛劇は今でもあるし、見方を少し変えればロックであったり、ヒップホップであったりとも考えられます。新しものを表現したいというエネルギーとそれが理解できない古い世代との対立が私は気になるのです。

 都会と田舎の対比も気になります。田舎は退屈でつまらなく、人のうわさばかりでいやなところです。しかし、都会は人を狂わせます。都会の場面はないのですが、都会と田舎がが描かれていて、そこがやはり今の私たちの状況と似ているような気がします。

 そして「かもめ」と「女優」の象徴性です。この謎が何を示しているのか、どうしても謎を解いてみたくなるのです。

 こんなにわからない作品がなぜ未だに上演され続けるのか。どうしても知りたい。今週末、何度目かの観劇です。
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