とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

劇評『メトロポリス』(11月12日シアターコクーン)

2016-11-13 07:52:13 | 演劇
 演出 串田和美
 出演 松たか子、森山未來、他。

 森山未來の身体表現がすばらしい。また、松たか子の歌もいい。しかし舞台作品としては、私としては理解しがたいものであった。

 テーマは分かりやすい。「心」である。文明的な大都会の機械に支配している近未来都市で「心」を取り戻そうとする話だ。このようなわかりやすいテーマでありながら、何を表現しようとしているのかわからないのだ。

 要素はいろいろあると思う。あれだけセリフが多いのにマイクを使ってだれがしゃべっているのかわからなくなる点。そのため会話になっていない点。動く装置で舞台転換をしているおもしろさがありながら、その舞台がどこなのかが、最初から最後までわからない点。様々な点で処理がまだできていないのだ。準備不足だったのではないだろうか。

 関係者は一生懸命準備をしてきたのだろう。現場のスタッフ、キャストの努力には拍手を送る。しかしチケットは高額なのである。その高額のチケットに見合うものでなければ、しっかりと批判すべきなのではないだろうか。

 個人的な意見でブログで批判するのはいけないことかもしれないが、なんでもかんでもほめるという最近の傾向はどうなのかと思う。
コメント
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