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まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

福大混声合唱団の定期 「演奏」 会2014

2014-12-27 18:32:28 | 人間文化論
先日告知した福島大学混声合唱団の定期演奏会に行ってきました。
昨日 Facebook のほうで、元 「文化創造論」 受講者であり、私の Facebook 友達でもある団員が、
リマインドの告知を行ってくれていました。

「今更すぎる宣伝をします。
 明日、福島市音楽堂にて福島大学混声合唱団第43回定期演奏会があります。
 開演は14時!!
 大学合唱のピリオドになるのかと、思ったら昨日から妙に涙もろくなってます私ですが、
 自分の4年間をできる限り表現できるよう、精一杯歌いたいと思います。
 よろしくお願いします!!」

まあ大した宣伝効果はないのは承知の上で、私もこの告知を Facebook でシェアしてあげました。
すると彼からすぐにこんなコメントが返ってきました。

「小野原先生
 シェアありがとうございます!
 団員一同精一杯演奏いたします。
 ご来場お待ちしております!」

このコメントを見て私はビックリしてしまいました。
もともとの告知のときは 「精一杯歌いたいと思います」 と書いてくれていて、
それなら素直に聞き流す (=読み飛ばす) ことができたのですが、
今回のコメントでは 「団員一同精一杯演奏いたします」 と書いてあります。
えっ、合唱って歌うんじゃないの
「演奏」 しちゃうの
もう頭のなかが 「???」 です。
そこですぐにヤホーで 「とは検索」 をしてみました。
「演奏とは」 で検索をかけてみるとウィキペディアの 「演奏」 の項目がヒットして、
その冒頭の概説の部分にちゃんとこう書いてあるではありませんか。

「演奏 (えんそう) とは、音楽行為の中で音を出す行為をいう。
 なお、『奏』 の漢字を含んでいるが、演奏には楽器を奏でるばかりでなく、
 歌を歌う行為も含まれる。」

おおおっ、なんてこったい
そうだったのかあ。
半世紀以上こんな基本的なことを知らないままだったあ
そういえば今回のコンサート、最初から 「第43回定期演奏会」 と命名されていたじゃないですかっ
いやいや今回ばかりでなく、このブログで告知するようになった2012年2013年
ちゃんと 「定期演奏会」 と銘打たれていたじゃありませんか。
迂闊だったなあ。
皆さんわかりましたか、合唱も演奏なんですよ。
いや合唱ばかりでなく、沢田研二の独唱だって演奏なんですよ。
みんなちゃんと覚えておきましょうね。
(え? 知らなかったの私だけなんですか

さて、その 「演奏」 会、とてもよかったです。
全日本合唱コンクール全国大会で銀賞を獲得したという腕前は本物でした。
しかも、うちの混声合唱団の演奏会は真面目に音楽を演奏するだけでなく、
漏れなく小芝居も付いてきます。
全部で4ステージあるうちの第3ステージでは、
4年生たちがディズニーのキャラクターに扮したうえで笑える小芝居を披露してくれました。
美女と野獣、白雪姫、その継母、アリス、チェシャ猫、うさぎ、ピノキオ、ジミー、
そして何と言っても今年の話題を独り占めした雪の女王エルサ。
毎年毎年、4年生たちがこの小芝居に命をかける意義はちょっとわかりかねますが、
私のような素人にとってはコンサートのなかのこうした息抜きの時間はとても大事です。
どんなに上手くても、真面目な演奏ばかり聴かされているとつい眠くなってしまいますから。
今年も熱演をありがとうございました。

そして、第3ステージで緊張をほぐしたあと、クライマックスの第4ステージを迎えます。
信長貴富作曲の混声合唱とピアノのための組曲 「くちびるに歌を」 です。
そのうちの4曲が演奏されましたが、その美しいハーモニーに鳥肌が立ってしまいました。
そして、その最後の曲の歌詞がまさに今回のコンサートのサブタイトルである、
「くちびるに歌を持て 心に太陽を持て」 でした。
しかも、この2つのフレーズの後に 「ひとのためにも言葉を持て」 というフレーズが続きます。
嵐が吹こうと、吹雪が来ようと、地上が争いで満たされようと、
くちびるに歌を持て、心に太陽を持て、ひとのためにも言葉を持て、
とメッセージが投げかけられるのです。
これはまさに 「茶色の朝」 に生きる私たちにこそ必要なメッセージだと思いました。
クスッと笑わされたあと、とても哲学的・倫理学的な気分を高揚させられて演奏会は幕を閉じました。
このイヤな1年を吹っ切るにふさわしい、そして私の52歳の年を締め括るにふさわしい演奏でした。
混声合唱団の皆さん、本当にありがとうございました

嶋津武仁教授退任記念演奏会

2014-12-24 09:33:41 | 人間文化論
先日告知した福島大学管弦楽団の定期演奏会に行ってきました。
いろいろ問題が発生して開演に間に合うか危なかったんですが、
ギリギリで最初から全部聴くことができました。
(その件はまた別稿でお知らせいたします)

さて、今回の定期演奏会は嶋津武仁先生の退任記念演奏会となっていました。
当日配布されたパンフレットには嶋津先生御本人のご挨拶が記されていました。
その一部を御本人の許可を得てここに転載させていただきます。

「これまで30年、学生たちとの距離感は、時代時代で多少は異なりましたが、
 団員にとって、常に一番話しやすい教員でありたいと願ってきました。
 大学のサークルの顧問は、多くの場合そのサークルとは名前だけの、
 あるいは活動の保証人のような立場ですが、私の場合、音楽的な指導も行ってきました。
 十数回の演奏会で指揮を行いましたし、練習には月1回ぐらいは付き合おうと心掛けてきました。
 また合宿にも参加し、よくカレーを一緒に食べたことが思い出されます。
 いろんな問題、課題にも一緒に取り組んでくることができたと思います。」

小中高の先生方には信じられないかもしれないかもしれませんが、
大学のサークルの顧問ってこんなに厚い付き合い方をしたりはしません。
フツーはハンコを押すだけの付き合いです。
中にはハンコを押すだけの関わりすらもたない人もいるのです。
しかし、嶋津先生はそうではありませんでした。
だからこそ今回の演奏会は 「嶋津武仁教授退任記念」 と位置づけられることになったわけです。

今回の演奏会は前半が3曲、後半がドヴォルザークの 「新世界より」 でした。
私は 「新世界より」 しか知りませんでしたが、前半の3曲も素晴らしい演奏でした。
そのうちの1曲目が嶋津先生作曲の 「交響ラプソディー 西から、東から」 でした。
和太鼓などが使われ、旋律も和な感じの曲でしたが、
パンフレットの曲目解説では嶋津先生御本人がこのように書いていらっしゃいました。

「この作品は元々、小学生のオーケストラのために作曲したものです。あの大震災の後、福島の未来を託す子供達に、音楽を通じて、楽しく希望の持てる未来へのメッセージを送るためのものでした。
 作品は 『祈り』 から始まります。そして、徐々にこの作品の主題となる2つの福島の 『民謡』、すなわち 『会津磐梯山』 と 『相馬盆歌』 が、単独あるいは重なり合って展開します。国道で言えば、西と東に115号線で繋ぐというもので、その真ん中に 『福島市』 があります。この街はそういう位置にあります。震災後いやそれ以前から、ややもすると異なる地域感を感じさせるこれらの地域が、この震災においても、立場や環境の違いを示してきていると思うことがあります。この国道に象徴されるように、大きな災害の後に、西からそして東からと強く結びつきあい、ともに助け合い、温かく励まし合い、しっかりと協力しながら困難な時代を乗り越えなければならないのではないかと、痛切に感じております。この作品の楽天的な響きの後ろに、そんなメッセージを読み取っていただければ幸いです。」

まさにこの解説通りの未来への希望を感じさせる曲でした。
演奏終了後、嶋津先生に花束と盛大な拍手が送られました。
この写真はマナーカメラで撮ったのでほとんど嶋津先生のお姿は確認できませんが…。



私は素人なので演奏の良し悪しとかまったくわかりませんが、
この曲を含め今回の演奏はどれも素晴らしく、今までで一番心に残る演奏会でした。
嶋津先生、長い間お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。
これからも素敵な曲を作り続けてください。

心に太陽を持て くちびるに歌を♪

2014-12-18 13:36:32 | 人間文化論
衆院選のショックでしばらくブログ更新をお休みしてました。

傷心で小心者のまさおさまです。

皆さま、お久しぶりです。

まともに文章を書く気にまったくなれずにいるのですが、

「文化創造論」 を履修している学生さんからイベント情報を仕入れたので、

リハビリを兼ねて告知させていただきます。

福島大学混声合唱団の定期演奏会が12月27日 (土) に開催されるそうです。

12月27日と言えば私の52歳最後の日じゃありませんか (プレバースデー)。

今年は今のところ誰からも誘われず、そのあたりは1人寂しく過ごしているはずですので、

1人寂しく合唱でも聴きに行こうかと思います



演奏会のサブタイトルが奮っています。

「心に太陽を持て くちびるに歌を」 だそうです。

『茶色の朝』 に打ちひしがれ何も信じられずにいる私に、

かすかな希望を投げかけてくれるフレーズです。

はたしてこの演奏会を聴きに行くと心に太陽が戻ってくるのでしょうか?

全日本合唱コンクール全国大会で銀賞を獲得した腕前に期待したいと思います。

福島大学管弦楽団第43回定期演奏会

2014-12-11 14:30:09 | 人間文化論
「文化創造論」 での 「異文化交流プレゼン」 は先週で無事全チーム終了しました。

最終日のオーケストラチームが最後に告知していましたが、

12月22日 (月) に福大オケの定期演奏会が開催されます。



この画像、オケのブログから持ってきたんですが、これってコンピュータリテラシーが低いですよね。

たしかサマーコンサートのポスター画像もこんな感じでした。

誰かがポスターを手で持ってそれを撮影しその写真画像を貼るというやり方です。

ホームページやブログでこんなポスター掲示の仕方見たことないですよね。

フツーはポスターのPdfファイルそのものを貼り付けたりするものです。

なんだかなあ。

今どきの大学生がこんなことでいいんでしょうか?

私は日頃から、まず学校で学ぶべきは 「生きる力」 であり、

「生きる力」、あるいは最近流行りの 「社会人基礎能力」 という観点からするならば、

主要5教科よりも技能4教科のほうがその育成に直接的に役立っている、

したがって美術や音楽の成績のいい人のほうが社会に出てすぐ活躍できる人が多い、

と主張しているのですが、これじゃあちょっとその主張の根拠が怪しくなってしまいます。

何とかしてくれ、福大オケの皆さん。

とまあ、それはさておき。

12月22日、定期演奏会です。

平日ですが、もう授業は終わってるはずですから、

特に 「文化創造論」 を履修している人たちはぜひ聴きに行ってあげましょう。

しかも今回の演奏会は顧問である嶋津武仁先生の退任祈念のコンサートでもあるようです。

現代作曲家としても名高い嶋津先生の曲も演奏されるようなので、

私もぜひ聴きに行ってみたいと思っています。

サマーコンサートも去年の定期演奏会も行けなかったので、

今年は何としても聴きたいものですね。

オケの皆さん、がんばってください

福島オペラ協会 『魔笛』

2014-12-01 18:26:02 | 人間文化論
今年も残念ながら日程がかぶってしまい行くことができません。

福島オペラ協会の公演です

モーツァルトの 『魔笛』 だし、

佐藤一成さんの訳詞による日本語訳詞公演だというので、ぜひとも聴きに行きたかったのですが、

てつカフェとぴったり重なってしまいました。

今度の日曜日です。

魔笛からてつカフェのハシゴもたぶんムリでしょう。

ありうるとすれば魔笛からてつカフェ2次会のハシゴくらいです。

ああっ、聴きたかったっ

てつカフェ1次会に来ない人はみんな魔笛に行くように!


岡山ナイト

2014-11-22 23:59:22 | 人間文化論
本日からの日本カント協会第39回学会のため、昨日から岡山入りしました。
岡山に来たのは初めてです。
連泊となりますのでできるだけ安い宿を探し、ビジネスホテルオカザキを取りました。
楽天トラベルのポイントも使うと破格の安値で泊まれます。
夜はどうせ飲み歩くでしょうから、ベッドで眠れればそれで十分です。
と思っていたのですが、ひとつ肝心なチェックを怠っていました。
これです。



痛恨のミスです
ウォシュレットではありませんでした
これでは私は用を足せません。
朝は早起きしてウォシュレットを求めて彷徨い歩かなければならないでしょう。
さらにこんな問題もチェックインしてから判明しました。



ちょっと小さいのですが見えるでしょうか?
このホテル、門限があるようなのです。
11時半というのは早いですね。
こんな早い門限もあんまり記憶にありません。
チェックイン後、岡山県人の元教え子と合流して飲みに出かけました。
いや、教え子と言っていいのか、ぼくのクラスの学生でもゼミ生でもないのですが、
般教でぼくの授業を取ってくれてから、自分の専攻 (中学校音楽教員免許) とは関係なく、
私の研究室によく出入りしてくれていた学生さんです。
卒業後は故郷の岡山に戻り、関西で学会があったときにたま~に会ったりしていました。
今回、私が初めて岡山入りするということで10年ぶりくらいに連絡してみたところ、
第二子を産んだばかりというのに快く飲み会の機会を設定してくれました。
「和風居酒屋あかり」 というお店です。
岡山のオススメの食べ物、飲み物で迎えていただきました。



名前は忘れましたが、このへんの豚さんの肉を使ったサラダです。
ゴマ味で美味。



そしてなにより岡山は鰆が有名だそうです。
刺身で食べられるくらい新鮮とのことでまずは 「鰆のたたきポン酢」 です。



さらに鰆の卵焼き。
鰆のほぐし身を中に巻き込んだ卵焼きで、この店のイチ押しだそうです。
岡山といっても何が特産なのか、桃以外はまったく知りませんでしたが、
この数日でいろいろと教えてもらうことができました。



そして何と言ってもこの 「またたび焼酎」 です。
またたびを漬け込んだ焼酎で、岡山にしかないそうです。
強壮効果があると聞いたので、ジイさんの私は何杯もおかわりしてしまいました。
私はますます元気になってしまいましたが、
二児の母を遅くまで拘束することはできないので、一次会で解散です。
そのままホテルに帰ればいいのですが、そういうことができないからこそまさおさまです。
テキトーにお店に入ってそこに大学院時代の後輩を呼びつけて、勝手に二次会を開催し始めました。
「瀬戸内バル+Plus」 というお店です。
ここもとてもいいお店でした。
我ながら自分の嗅覚に脱帽です。



お通しのプチトマトは糖度バツグンです。
それをツマミに生スパークリングワインをいただいているところに後輩たちも到着しました。



もうお腹はいっぱいでしたが、チーズのフライパン焼きとか、



刺身の盛り合わせなんかをいただきながらバカ話で盛り上がっておりました。
翌日が学会本番だというのにあっという間に時は過ぎていきます。
ふと気づくともう夜中の0時を回っていました。
話は尽きませんでしたがそろそろ帰ったほうがいいのではないかということになり、
後ろ髪を引かれながら解散いたしました。
その後コンビニで翌日の朝食を買ったりしてからホテルに戻ります。
するとなんと
こんなことになっていました。



うわああああ。
ホテルから閉め出されたあ
そうでした。
11時半が門限だったのでした。
それにしてもこんなに完璧に門を閉ざしているホテルって他に記憶にありません。
一気に酔いが醒めてしまいました。
裏に回っても呼び鈴はまったく応答せず、このまま路頭に迷うのかと焦りましたが、
スマホでホテルの電話番号を検索し、直接電話をかけてみたら何とか開けていただけたので、
九死に一生を得ることができました。
この歳にして門限は守らなければいけないということを身をもって学ぶことができました。

すっかり酔いも醒めていましたので翌日は早起きし、
岡山駅周辺でウォシュレットを探索してから学会に出かけました。
初めての岡山。
いろんな意味で刺激と発見に満ちた1日でした。
それにしても…。

東横インにしておけばよかった

『スーパーローカルヒーロー』 映画上映&トークイベント

2014-11-18 18:03:12 | 人間文化論
先週の ANARCHY In The TK の興奮冷めやらぬ今日この頃ですが、

今週の土曜日には同じフォーラム福島で、

『スーパーローカルヒーロー』上映会&トークイベントが開催されます。



残念ながらこの日は私、日本カント協会の学会のため岡山に行っているので参加できません。

企画段階からほんのちょっとだけ関わっていて、

ドキュメンタリー映画が大好きな主催者が選びに選んだオススメ映画であり、

しかも、映画の主人公ご本人がはるばる来てくれてその語りを聞けるということで、

映画の内容なんかまったく知らないままただ期待していたのですが、本当に残念です。

近いうちに1日限定ではなく上映される日が来ることをひたすら祈念いたしましょう。

音楽と映画とトークの融合したイベントが2週続きで福島で開催されるのは、

とても喜ばしいことだと思います。

土曜日に出張がない人はぜひフォーラム福島へお集まりください。


『スーパーローカルヒーロー』映画上映&トークイベント
■日時11/22 (土) 17:00~
  トークゲスト:信恵勝彦さん(れいこう堂店主)、阿部正恭さん(FOR座REST)
■前売1,100円 ■当日1,500円
  ※招待券(無料鑑賞券)対象外
-------------------
尾道のCD ショップ「れいこう堂」店主の信恵勝彦さんは何ゆえに多くの市民、アーティストから信頼され愛されているのか?福島の被災者支援にも労を惜しまないこの中年ローカルヒーローの日常は、ほんとうの幸せについて考えさせてくれます。

今日発売!&今日から上映!

2014-11-07 23:59:17 | 人間文化論
いよいよ今日発売です!



『愛する人に東横インをプレゼントしよう』!

残念ながら福島中の本屋とコンビニを回りましたが、どこにもありませんでした( ; ; )。

たぶんぼくが行く前に全部売り切れてしまったか、

福島にはまだ荷物が届いていないかのどちらかでしょう。

Amazonで注文していた人にはもうちゃんと届いたようです。

さっそくこんな礼状 (?) をいただきました。

「『愛する人に東横インをプレゼントしよう・解説』、さきほど届きました。
久々に笑える本だった。
たしかに理解不能な本だった。
何より解説が笑えた。
こんなにイキイキ書かれた文章なんてなかったのでは。
今までで一番いい文章かもしれないと感じました。
宝島社で 「まさおさまのなんでも倫理学」 が出版される日も遠くはないでしょう。」

さっそくの高評価、どうもありがとうございます。

さあ、まだ買ってない人は今すぐ本屋へ、あるいはAmazonへ!

そして、もうひとつ。

今日からフォーラム福島で 『DANCHI NO YUME』 が上映開始です!

といっても今日と明日と、来週の木曜日 (13日) の3回だけですのでお見逃しなく!

来週木曜はてつカフェ付きです。

ぜひっ!


継之助の読み方

2014-10-14 23:34:58 | 人間文化論
昨日書き忘れたことがありました。



この方、河井継之助なんですが、この名前なんと読むでしょうか。

長岡にも 「河井継之助記念館」 があるそうなんですが、

そちらは 「かわいつぎのすけ」 記念館なんだそうです。

Wikipedia でも 「かわいつぎのすけ」 と書かれています。

ところが今回訪れた只見町の 「河井継之助記念館」。

ここですね。



ここは 「かわいつぐのすけ」 記念館なんです。

ボランティアの方がなぜ 「つぐのすけ」 なのかについても説明してくださいました。

河井継之助には子どもがおらず直接の子孫は残っていないのですが、

姉と妹がいて他家に嫁いでその子孫の方々がいらっしゃるそうです。

その子孫の方が覚えていたことによると、

河井継之助は家族のなかで 「つぐさ、つぐさ」 と呼ばれていたそうなのです。

というわけで只見の記念館は 「かわいつぐのすけ」 記念館なのだそうです。

ボランティアの方の話によれば、司馬遼太郎の 『峠』 によって

「つぎのすけ」 の読みが広まってしまったのではないかとのことでした。

真偽のほどは歴史学者ではない私にはよくわかりませんが、

長岡と只見に読み方の違う2つの 「河井継之助記念館」 があるというだけで、

私には十分面白かったです。

奥会津金山町巡検

2014-10-13 09:18:29 | 人間文化論
去る10月11日に奥会津の金山町で開催された 「エチカ福島第4回」 は、
20名近くの参加者を得て、成功裡に終了することができました。







林裕文氏の、過疎の進む中山間地域における学校再生への提言は、
魅力ある学校作りと魅力ある町作りを同時並行的に進めなければならないという、
至極もっともな、しかしそれゆえに非常に実現の難しい課題の提示によって締めくくられました。
会場となった金山町は、日本のなかでも最も過疎化・少子高齢化の進んだ地域のうちの一つで、
林氏の発表のなかでは、人口のなかに占める20代~30代女性数 (若年女性人口) の割合が、
3.7%という驚異的な数字が示されました。
次世代の子どもたちを産む可能性のある人たちが総人口2500人中100人もいないのです。
2035年には50人余りになってしまうだろうとの試算でした。
これでは 「故郷は消滅してしまうのか?」 の問いにYesとしか答えようがありません。
まさにそれを象徴するかのように、今回の 「エチカ福島」 の参加者も全員が男性でした。

討議では、町の外部から新しく金山町に移り住んでくれる人をいかに増やすかという話になりました。
闇雲に増やしてしまうと外から来た人々が地元の人たちに馴染むことができないまま溝が生じ、
地域の文化やネットワークが分断されてしまうということになりかねません。
実際、町としては外から人を呼ぶ取り組みをいろいろと行っているようですが、
せっかく来てもらっても住民との関わりが薄く、地域を思いやる力や文化を伝える力など、
住む人の質が問われるのだという話が出ました。
それに関しては、私が昨年関わった川内村のケースが頭をよぎりました。
川内村には原発事故後、関西からある若い女性が 「川内村で農業をしたい」 と単身移り住んできて、
この方を中心に若者 (特に女性たち) の新しいネットワークが形成され、
サークル活動や村おこしのイベント等が活発に行われるようになっているのです。
外から来た人に地元にどう馴染んでもらうかという発想よりも、
むしろ外からの風とともに新しく魅力的な町を積極的に作り出していこうという、
発想の転換が必要なのかもしれないと思いました。

さて、討議後は10名がすぐ近くの民宿に宿泊し、
地元の2名も加えて過半数の12名で大宴会を繰り広げました。
写真を撮るのを忘れてしまったのが悔やまれますが、
赤カボチャの煮物や鮎の塩焼き、舞茸ご飯など地ものの食材に舌鼓を打ちました。
翌朝はみなスッキリ目覚め、金山町の巡検に出かけました。
「巡検」 というのは社会科の教員たちのあいだに伝わる文化だと思いますが、
研修などでどこかに出張したときは、地元の教員の案内にしたがって、
現地近辺の史跡や有名なスポットを回るという、趣味と実益を兼ねた活動です。
まずは、林氏の発表の舞台となった福島県立川口高校に立ち寄りました。
20年近く前から廃校の危機と向き合ってきている学校です。



現在、耐震工事中だそうです。
さすがは雪国、入口が2階にあり、1階部分には部室や物置しかないそうです。
高校のすぐ下には遠距離通学の生徒たちのための寄宿舎があり、
川口駅の近くには町によって今年建てられたばかりの寮がありました。
町外からの入学生を確保するための施策です。
続いて、30年ほど前に消滅した集落、三条の跡地を見に行きました。
本名ダムのところで国道252号から分かれて、未舗装の道路を10分以上走ったところにあります。
あります、というか、あるはずで、
かつて30年前、川口高校に勤めていたときに集落が消滅したと聞いて訪れたことがある、
という方の案内で向かったのですが、危うく通り過ぎてしまうところでした。
消滅した集落跡地ということで廃屋などが建ち並ぶ様子を想像していたのですが、
それらしいものはほとんど見当たりませんでした。
30年の歳月と毎年の豪雪がすべてを押しつぶしてしまったようです。
これなんかが唯一のそれらしい家屋跡でしょうか。



これは生活用水の確保のために設けられた階段かもしれません。



見落としそうになりましたが墓地も発見しました。



たまたま30年前までこの地区に住んでいたという人と出会い、お話をうかがうことができました。
このあたりにはもともと12軒くらいの家族が暮らしており、小学校もあったんだそうですが、
しだいにみんな町中に移って、ここに暮らす家族が減っていき、
最後4軒くらいになったあと全家族がここを棄てることになったそうです。
その方は自分の家を自ら重機で撤去したそうですが、
ほとんどの人は家屋はそのまま残していったそうです。
が、長い年月の間にいずれも倒壊し草に覆われていったとのことでした。
この方は自分の庭に栗の木を植えてそれが今やものすごく大きく育っているので、
季節になるとここで栗の実を拾うのだそうですが、熊も栗が好物で早い者勝ちだそうです。
これは熊が作った獣道だと教えてくださいました。



こちらの木は子熊が爪を研ぐのに使っているそうです。



いやあ、人が住まなくなるとたった20~30年で人の生活の痕跡はみごとに失われるのですね。
「故郷が消滅する」 ということを本当に実感させていただきました。
三条のあと、参加メンバーのひとりのお父様の御実家を訪れました。
そこは町中にあるのですが、もう長年誰も暮らしておらず、処分に困って放置しているそうです。



ちょっとこの写真では傷み具合がうまく伝わらないかもしれませんが、
毎年の豪雪がもたらすダメージは尋常ではなく、
1年以上ぶりに訪れたという御本人も相当にショックを受けておられました。
裏には会津らしいリッパな蔵がありました。



が、これも入口部分の木造の庇が倒壊するなど激しい荒れようです。
家のすぐ裏手には只見線の線路が通っているのですが、



これも2011年夏の水害以来、川口駅―只見駅間が不通となっており、
たった3年半で見る影もなくなっていました。
只見線の復旧についても 「エチカ福島」 で大きな問題として取り上げられましたが、
復旧のメドはまったく立っていないそうです。
こちらは本名ダムの写真ですが、右上のほうに黄色いっぽい高架橋が見えるでしょうか?



それが只見線なんですが、鉄橋が流されてしまったためにぷっつり途絶えてしまっています。
川のなかには鉄橋の残骸のようなものが見えました。



こちらはまた別の鉄橋ですが、



やはり右のほうが繋がっていません。
全線運行していた頃も年間500万円の売り上げに対して3億5000万円の出費で、
ただでさえ赤字路線だったそうですが、これらの復旧に800億円以上かかるということで、
故郷再生への手がかりはまったくつかめないままでした。
さてここまで、前日のエチカのテーマにちなんだスポットを回ってきましたが、
ここからはメンバーが減って馴染みの仲間だけになり、
自由にあちこち巡ってみることにしました。
まずは、金山町の観光スポットのひとつ、大塩炭酸場です。



天然の炭酸水が湧いている井戸です。



今はちょっと水位が下がっていて、鉄っぽい味がしました。
続いて、ちょっと只見町まで足を伸ばして河井継之助記念館を訪れました。
私は初体験でしたが、来たことある人によるとものすごくキレイにリッパに変わっているそうです。



ボランティアの方の説明によるとぎりぎりバブルの時代に間に合って立派に建て替えられたそうです。
入ってすぐのところで河井継之助の銅像に出迎えられます。



この像は等身大ではなく、本人は159cm、当時の平均身長くらいだったそうです。
このボランティアの方のお話は面白くて、
河井継之助の性格を説明するのにフリップボードまで用意して楽しく解説してくれました。



河井継之助といえばガトリングガン。



ただしこちらはレプリカなので試射はできませんでした。
河井継之助が長岡からこの只見の地まで敗走してきて、
最期に療養し息を引き取ったという矢沢宗益宅の療養の間がこちらに移設されていました。



畳などは張り替えられていますが、襖などは当時のままだそうです。
そのとき継之助が使っていた枕や毛布なども実物が展示されていました。



以上で巡検を終えちょうどいい時間になったので、
帰り道、三島町に寄って蕎麦を食べていくことになりました。
林さんの奥会津蕎麦屋セレクションのなかでもイチ押しのお店 「みやした蕎麦と豆腐の会」 です。
こちらはふだんはカフェ&三島の物産店的な 「からんころん」 というお店なんですが、
第2と第4の週末にかぎり 「そば処味矢舌」 となるのだそうです。



手打ちそばを特盛でいただきました。
お通しに二代目万五郎豆腐も付いてきます。
さすがはイチ押しなだけあって、たいへん美味しいお蕎麦でした。
台風も迫ってきているというのにたいへん爽やかな快晴のなか、
テーマと突き付けられた課題は重かったですが、楽しい議論と旅を満喫することができました。
発表者の林さんと、開催の準備を一手に引き受けてくださった金山町の皆さん、
地元や遠くから駆けつけてくださった皆さん、
そして、詰めは甘いけれど企画の魅力だけで突っ走る世話人の皆さんに心から感謝申し上げます。

Q.サルから人間に進化したように他の動物も進化して別の生物になったりしないんですか?

2014-09-18 13:56:15 | 人間文化論
これは第1回目にもらった質問ではなく、

第2回目の授業で例の 「本能の壊れた動物」 の話をしたときにもらった質問ですが、

私は愕然としてしまいました。

今までこんな質問をもらったことはありませんでしたが、

今年は2人から次のような質問を受けてしまったのです。

「Q.サルが人間になったのであれば、

   サル以外の動物も発達し違う生物になることはあるのだろうか?」

「Q.他の動物は猿が人間に進化したというように何かに進化しないのだろうか!!!!」

ええっ、マジですかっ

これ本気で聞いてるの?

ひょっとしてお2人は原理主義的なクリスチャンだったりしますか?

でももしもそうなら疑問に思ったりせず、私の説に対して怒り出すのがフツーだろうなあ。

うーん、どういうことなんだろう?

今どきの学校では理科の時間に進化論って教えてないんですか?

すべての生物は不変のものではなく長期間かけて次第に変化 (=進化) してきたということ、

したがって現在地球上に生息する生物はすべて (動物も植物も) かつては別の生物だったのだ、

ということって現代人の常識ではないんですか?

私みたいな哲学・倫理学の研究者がいちいち説明するようなことではありませんので、

情報化の時代ですし、本でもネットでも進化や進化論について調べてみてください。

とりあえず今日のところはいただいた質問にのみ結論だけお答えしておきましょう。

A.人間以外のすべての生物も進化して別の生物になってきたし、これからも変化していくでしょう。



P.S.

ただし私の説明のしかたも若干誤解を招く言い方だったかもしれません。

サルが人間に進化した、という言い方は正確ではありませんね。

ボールカウントの順番

2014-09-17 23:32:59 | 人間文化論
私たちはグローバルスタンダードに合わせなければいけないんでしょうか?

TPP なんかに乗せられる必要があるのでしょうか?

グローバルだろうが何だろうが間違ってるもんは間違ってると、

断固反対すべきなんじゃないでしょうか?

あまり野球放送を見なくなってしまっていたあいだに、

ボールカウントの順番が変わってしまっていました。

昔は 「2ストライク3ボール」 みたいにストライクの数を先に言っていたはずで、

それを略して 「ツースリー」 と称していたはずなんですが、

いつの間にかボールカウントを先に言うスタイルに変わってしまっていました。

ウィキペディアはさすがで、「ボールカウント」 という項目できちんと解説してくれています。

それによるとかつての日本のように、

ストライクカウント、ボールカウント、アウトカウントという順番で表記するのは、

SBO方式といって世界では少数派らしいです。

世界的にはボールカウントがストライクカウントの先に来るBSO方式が主流だったそうです。

で、高野連では1997年から、オリンピックやWBCなどの世界大会は2008年頃から、

そして日本のプロ野球でも2010年からBSO方式に変更されたのだそうです。

アホですかっ

みんな野球のルールわかってるんですかっ

ボールカウントよりもストライクカウントのほうが重要に決まってるじゃないですかっ

投げるほうだって打つほうだってまず気にするのはストライクカウントじゃないですか

なぜボールカウントを先に言う必要がある

アメリカのバカモノどもにきちんと理論立てて説明してあげればいいだけのことじゃないですか。

そんなことも説得できないのかっ

「名誉の殺人」 は間違ってると時間をかけて説得すればいいだけのことなのです。

そりゃあ長い間の習慣なのだから向こうもそう簡単に変更できないかもしれませんが、

どう考えたって合理的に考えたらこっちのほうが正しいんだから、

粘り強く説得し続ければいいだけのことなのです。

そして、説得が成功しないあいだはあっちはあっち、こっちはこっちのルールでやればいいんです。

なのに、なぜこっちがあっちに合わせてしまうのだっ

まだ説得できなくてしかもあっちが多数派だからって日本でも 「名誉の殺人」 を始めるのですか

喝っ

ええ、ちょっと興奮してしまいましたが、

私はストライクカウントを先に言うSBO方式のほうが理に適っていると思います。

白河の文明開化

2014-09-12 07:10:02 | 人間文化論
先週お伝えするのを忘れてました。

1年ぶりに白河に行って私は感動に打ち震えてしまいましたっ!

こちらですっ!



おおおっ、素晴らしいっ!

なんと洋式便器じゃないですかっ!

よかった、よかった。

おめでとうっ白河!



あれっ?

何のことか私の感動が伝わっていませんか?

まあたしかにこの写真だけじゃどこのトイレかわからないでしょうね。

これは、なんと!

白河駅の男子トイレなんですぅぅぅぅぅ!

苦節127年 (白河駅開業は1887年=明治20年)、

とうとう白河駅にも文明開化の波が到達しましたっ!

私が年に一回、白河に通うようになったのは2007年のことでした。

当時は白河駅ばかりか白河一帯に洋式便器が存在していませんでした。

駅前のコンビニも見た感じ新しそうなのにトイレは和式。

白河厚生総合病院も駅から歩いていけるところに古い病棟が建っていて、

すべてが古い造りで、トイレも基本、和式便器でした。

洋式便器がまったくなかったわけじゃないんですが、

それは患者さん用で、戸口がアコーディオンカーテンになっていて、

いつでも看護師さんが入って来られるような仕組みになっていました。

とてもじゃないけど落ち着いて用を足せる環境ではありません。

白河駅はたしか一度改修工事があって、トイレが一新されたんですが、

それでも頑なに和式便器のままでした。

なぜ白河市民は (あるいは白河のゼネコンの意向にすぎないのかもしれませんが)

ここまで和式便器に固執し続けるのか理解できませんでした。

私は幼少のみぎりから洋式便器で用を足してきました。

福島大学に着任したとき学内に洋式便器がなくて本当に困りましたが、

着任早々から声をあげ続け、比較的早期に洋式便器の設置を勝ち取りました。

今や全トイレに温水便座付き洋式便器が配されるまでになっています。

それに比べて白河では、白河厚生総合病院が現在の位置に移転新築されたときに、

トイレがすべて温水便座付き洋式便器になってくれたのはよかったですが、

それ以外はあいかわらず和式便器の天下でした。

もはやほとんど諦めかけていたときに、先ほどの便器を発見したのです。

思わず駅員さんにいつから洋式便器になったんですかと聞いてしまいました。

駅長さんらしき方が次のように答えてくれました。

「ずっと前からじゃないでしょうか。

よく知らないんですが、私が6月に着任したときには今の形でした。」

ふっふっ、君はいい時に赴任してきたね、

去年までは洋式じゃなかったんだよ、などと言ったりはしませんでしたが、

127年間ずっと和式便器だった歴史もこうして埋れていってしまうのかもしれません。

とにかく白河にもやっと欧米化の波が到達したことを喜びたいと思います。

ただし残念ながら今回は洋式便器になっただけで、

温水便座付き洋式便器にはなっていなかったので、

欧米化を超えてさらに日本的テクノロジーによる改善の手が白河にも及ぶことを、

白河市民とともに祈り続けたいと思います。

橘高校 「大学訪問模擬授業」 感想

2014-09-10 18:42:21 | 人間文化論
今日は橘高校の1年生が大学訪問で福大を訪れてくれたので、
そのうちの123名相手に模擬授業を行いました。
今回はこちらでテーマを設定してよかったので、
「人はなぜ学び、なぜ働くのか?」 の話をすることにしました。
橘高校というと一昨年まで 「学問分野別講義」 というくくりで呼んでもらっていました。
そのくくりに合わせて 「人間とは何か?」 という演題で話をしていましたが、
今年は先方が福島大学にやってきて、4学類の各教員が模擬授業をするなか、
人間発達文化学類の先生の話を聞きたいと集まってくれた人たち相手だったので、
人間の発達や文化について話したほうがいいだろうと判断し、
お得意の 「人はなぜ学び、なぜ働くのか?」 のテーマを選択いたしました。
ちなみに受講者数は、人間発達文化学類125人、行政政策学類36人、
経済経営学類34人、共生システム理工学類82人と、
私のところがケタ違いのトップでしたが、別に高校生は講演者が誰かを知らされているわけではなく、
学類名だけで選んでの結果ですので、これは私の手柄ではなく、
本学類のネームバリューによるものです。

今回は短めの50分という設定でしたが、あらかじめ確かめておいたところ、
模擬授業終了後は特に何の予定も入っていないとのことでしたので、
ちょっと時間オーバーしてしまいました。
しかもその後で、いつものように感想用紙を記入してもらいました。
早く帰りたかっただろうにどうもありがとうございました。
満足度は4.56でした。
演題はちがうものの2011年は4.762012年は4.66、そして今年が4.56と、
みごとに毎回0.1ポイントずつ評価が下がっていってしまっています。
たしかに今日は若干二日酔い気味だったためか、どうも話の切れが悪く、
全然笑いを取ることができませんでした。
先週の看護学校では爆笑の渦だったのに比べて、今回はお通夜のような講演会になってしまいました。
体調管理 (酒量管理?) も講師としての大事な務めですね。
皆さんからの感想を抜粋してみましょう。


●身近な話を織り交ぜていただいていたのでわかりやすく、おもしろかったです。すごく興味があるので、進学できたらいいなと思いました。

●あっという間に過ぎたくらい集中して聞いていた時間でした。今日は二日酔いの中、ありがとうございました。

●勉強と学問は違うものなんだとあらためて思って、今はがんばって学問までいけるようにがんばろうと思った。おもしろかった!!

●勉強は 「無理してがんばる」 という意味だから、学ぶことをがんばりたいと思います。人間発達文化学類はただ教育のことだけかと思っていました。だけど、その奥の文化や本能と関わりがあることを知れて、新しい知識が増えて良かったです。まだまだ人間の不思議な部分があり、気になりました。先生も friendly な人で50分間授業を受けられて嬉しかったです

●森からサルがでる話から、より複雑なより高度な仕事に就いて社会に貢献するという話、さまざまな仮説など、とてもこれから必要となることを学ぶことができた。大学の授業は学問を学ぶ=答えのない問題を学ぶのである。すごく楽しみです。今日、とても人間発達文化学類に興味がもてました。

●人間は本能の壊れた動物で本能の代わりに文化を学んで生きていくということが分かった。今までは当たり前だと思っていたことも当たり前ではなく文化で、その文化を伝えていくことが教育なんだと思った。「人間発達文化学類」 も人間が発達するためには文化が必要だからそういう名前になったんだということが分かった。

●人間が本能の壊れた動物で、その代わりに文化があるという話がなるほどと思った。文化によって生きている部分があるなら、今の習慣なども遠い未来変わるかもしれないと思った。良い文化を伝承していく一員に私もなれたらと思う。自分が恵まれていることを当たり前と思わず、義務を果たしたい。

●「言語=理性」 が印象的だった。確かに、言葉を使うときに私たちは考えているんだなと納得できた。そう考えると、日々授業で学ぶ英単語や国語の言葉は、コミュニケーションの手段と捉えるだけでなく、私たちの脳に良い刺激を与えるものとも考えられると思った。

●人間早産説の仮説に共感できた。人が生まれてから長い時間をかけて色々なことを学んでいくのが不思議に思った。知らないうちに言葉や生活習慣を学んだから。教育はなくならない!!!! 勉強に耐えますww。二日酔い気味なのに 「ありがとう」。

●人間早産仮説は 「なるほど」 と思えた。人間が人間を育てる → 勉強して知識を得ないと育てる側になったときちゃんと育てることができなくなる → 勉強しなくてはならない。まさおさまの自己紹介良かったです!笑 ブログ見ますね。今日、まさおさまの模擬授業とても有り難かったです。最近家族に 「ありがとう」 とか言っていなかったことに気づいた。今日はありがとうございました!!!

●今日の話を聞いて自分がなぜ勉強しなくてはならないのかの理由を知ることができ、勉強を頑張りたいと思いました。そして、ぜひ大学に進学したいと思いました。

●勉強をさせてもらえるのは、周りの人のおかげだとわかった。感謝しようと思った。

●前に中学校でこの講演をうけたことがありました (福島三中出身です)。中学生のときはまだ話の内容が難しく感じ、よく理解できませんでした。しかし、高校生となった今、この授業をうけると、中学生のときに比べ、理解できる部分が増えていると思います。ありがとうございました!!

●福島三中出身です。以前三中で講演をしていただきました。ずっと勉強がキライで、中学生の頃にお話を聞いたときも納得できませんでしたが、今回聞いて、自分の考えを改めることができたと思います。

●授業を聞いて、これまで発達してきた文化がすばらしいものなんだということが分かりました。自分が今、恵まれた環境にいることを忘れずに、勉強を頑張っていきたいと思いました。

●まさおさま  わああああ うああああ うっひゃあああ。とても分かりやすく、聞きやすかったです。なぜ勉強するのかということを、時代をさかのぼってさかのぼってサルのときから仮説をたてて考えることがおもしろく感じました。文化を大切にしろ大切にしろというけれど、どうして大切にしなければいけないのかということも理解できた。人間発達文化学類はやっぱり私の興味をもっていることを教えてくれる学類だと思いました。ありがとうございました!!!!」

●他人が何かをしてくれることは、めったにないことで、有り難い。だから ”ありがとう” を言う。今まで、こんな事を考えたこともなかったので、色々なものの見方が変わりました。そして、たくさんありがとうを言いたいです。

●有り難いことだからありがとうって言うんだなと思った。体調悪いなかありがとうございました! 入れるように勉強がんばります!

●「有り難いからありがとう」 という言葉がすてきだと思いました。普段生活している中で考えないことを考えることができました。いろいろと考え直すことができる機会となりました。ありがとうございました。

●倫理は初めてでしたが、いろいろ考えさせられるものでした。話をきいていると納得させられるものもありました。答えがないという点では、道徳みたいですが、何か違いました。答えがないものはこれから生きていく上でさらに増えていくと思うので、それまでに答えのあるものにたくさん触れて練習していきたいと思いました。

●人間には無限の可能性があり、他人のために何かをしてあげることは 「有り難い」 からこそ 「ありがとう」 を言うというところが印象に残った。また、小中高の 「勉強」 は答えのない問い (将来) を解くための練習であり、大学から大人になって自立していく時の 「学問」 によって自分で考えて生きることができるのだということがわかり、今は無理をしてでも勉強は頑張らなくてはならないと改めて感じることができた。

●人間の発達や成長に文化が深く関わっていると知り、今後は文化を理解することにも挑戦してみようと思いました。勉強する理由という難しい問題ですが、考えることはとてもおもしろいと思いました。世界の人々と比較すると自分はとても恵まれている、だからこそ勉強を頑張って、誰かのために何かをできる人間になりたいです。

●とても興味深い内容でした。私が今、このような暮らしができていることは偶然の重なりなんだと思いました。私は先生になりたいと思っているので、今回のようなことを教えられる人になりたいです。ありがとうございました!!!

●世界で100人のうち、大学に行ける人はたったの1人であることに驚いた。勉強ができて、食料にも困らない環境にいるのに、勉強やりたくないと思ったりするのは、とてもぜいたくな考えなのだと知った。

●今は勉強するのがとても辛いですが、大学では答えのない問題を研究したりすることができると知ることができたので、とても楽しみです。ノーブレス・オブリージュもとても印象に残りました。

●「ノーブレス・オブリージュ」 が印象に残りました。私達は恵まれた環境にいられたことに感謝して、100人のうちの1人になって、社会に貢献できるようになりたいと思いました。

●「他人のために何かをすることは幸せなことだ」 とおっしゃっていた言葉がすごく印象に残りました。自分が恵まれた環境に生まれてこれたということ、世界にはたくさんの苦しんでいる人がいるということを忘れず、他人のために何かをできる、他人を助けることができる職につきたいと思いました。

●人はなぜ学ぶのかということについて、今まで軽くしか考えたことがなくて、上に書いたようなこと (なりたい自分になるため、社会の一員として社会の役に立つため、勉強して良い結果がでたときの満足感を得るため) しか考えていなかったけど、学ぶようになったきっかけがすごく大昔にあることや、人間になるまでの間にすごく深い出来事があることを知り、このままではだめだなと思いました。また、今すごく親とか周りの人に頼りすぎていて、自立しないとなと思っていた時に今回のこの模擬授業で 「人間にとってあたりまえのことは何もない」 というお話を聞いて、自立するだけではなくて、毎日働いてくれることや学校で学ばせてくれることにもっと今まで以上に感謝して生きていこうと思いました。


皆さん、最後まで聞いてくれ、感想もいろいろと書いてくれてありがとうございました。
ビックリしたのは三中でこの話を聞いたことがあると書いてくれた人が2人もいたことです。
前よりも理解できたと言っていただけたのでよかったですが、
同じ話を2度も聞かせることになってしまい恐縮しております。
だいぶあちこちで講演していますので、これからはこういうことが増えてくるでしょう。
ちょっと考えなければいけません。
彼らが人間発達文化学類に入学してくれるとまた聞かされることになりますしね。
うーん、困ったもんだ。
さて、福島大学人間発達文化学類に興味をもっていただけたでしょうか?
ぜひとも福大人間発達文化学類に来てください。
みんなっ、福島大学人間発達文化学類で会おうっ

Q.手描きの窓って人の顔に見えませんか?

2014-09-08 14:53:34 | 人間文化論
先週から始まった郡山と白河の看護学校の授業ですが、
昨日またよくある質問のインデックス (目次) を作成しておきました。
すでにこれまでにいろいろな質問に答えてきましたので、ぜひ目を通しておいてください。
さて、今年もなんだかヘンテコな質問をいろいろと頂戴しました。
なぜこんなことを倫理学者に聞こうと思ったのでしょうか?
よっぽど聞きたいことが思いつかなかったんでしょうね。
中でも一番ヘンテコだったのがこの質問です。

Q.手描きの窓って人の顔に見えませんか?

ええ?
いや、あんまり考えたことなかったなあ。
手描きの窓って要するに絵画やマンガやアニメに出てくるようなってことですか?
うーん…。
手描きの窓は手描きの窓にしか見えなかったような気がするけどなあ。
どれどれと思って検索してみましたが、それほどヒットしませんでした。
そのなかでこんなニュースがトップのほうで出てきていました。

【中国】無駄な建築偽装? 新築高層マンションで窓を 「手描き」 でつくるケースが発生

これは絵でもマンガでもアニメでもなく、リアルの世界に突如出現した手描きの窓ですね。
記事が消失してしまうといけないので、画像だけでもこちらに保存しておきましょう。





うーん、やってくれたなって感じです。
外観、そうとうリッパそうな建物なのにこのチープな手描きは何なんでしょう?
ただ、これを見ていても別に人の顔には見えてきません。
他に手描きの窓の画像というとこれぐらいしか見当たりませんでした。



これも何なんでしょうか?
やはりリアルの建物に手描きの窓が描かれているのでしょうか?
こちらのほうが先ほどの窓よりもいかにも手描きの窓っぽい雰囲気があります。
が、私には人の顔には見えません。
ひょっとして質問者の方はあのテレビCMでよく見かける、
YKK AP株式会社の 「窓」 の漢字を模したシンボルマークのことをいってるのでしょうか?
これです。



これならたしかに人の顔に見えます。
ていうかこれはわざとそういうふうにデザインしてあるんですよね。
それにこれはやっぱり 「手描きの窓」 ではありませんね。
というわけで今回の質問には次のようにお答えすることにいたします。

A.今のところ手描きの窓が人の顔に見えたことはありません。
  人の顔に見えるような手描きの窓をご存知でしたら今度教えてください。