本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

小説021 reProfesional#94

2008-10-12 23:00:11 | reProfesional
chapter#21 興奮状態

ボクは眠りに付こうと思ったが、いっこうに寝つけない。
ボクは床に着く前に、きっと明日の朝また起きたら、とくにやることがあるわけでもない怠惰な日常の中でこんな書き出しで、また物語を書くはじめるんだろう。
そう思って床に就いた。


「ボクはようやく『悪夢』からようやく、精神分裂状態から目覚めようとしていた。」


いや、でもよく考えてみると、そう簡単には悪夢の状態からは抜け出せないだろう。だって、どうせおきて目覚めると、またきっとボクが今想像している以上に阿保面でまた、芯をくりぬかれたような彼に同化作用を受け、こうもりを見て、攻撃心を呼び覚まされる。
ボクは軽く思ったりもした。
高校生のときみたいに、数ヶ月前みたいに、無尽蔵に沸き起こる性欲と、そして、人生に対する甘い希望がまたひとりでに出てこればと。
でも、そんなことはもうない。

ボクにとってみると、なるほどすべての女性は美しいということに代わりはない。
フェティシズムを感じる体の部分を見ると、やはり興奮をする。ただ、ボクは年齢とか、そういうこととは関係なく、一定の距離感を持って性欲というものに、以前と比べ接することが出来るようになったいる。
こうもりという存在、人生の完成された敗者たちに日々囲まれて生活する中で、僕の中には第三者のこれまでは、発情期の犬のようだったボクはハイエナのように、冷徹なまなざしを少しはもてるようになってきた。

快感は快感だし、愛撫をされれば、それなりの反応は出来るし、女性器を見るとやはり愛撫をしたくなるというのは変わらない。性欲、けだもののような性欲は消えた。性欲、セックスをただしたいというだけのそういう欲望は消えたのかもしれない。
それは、考え方によっては、自分が虚像の強者の立場から、弱者の立場に変わったからというようにもいえる。
ボクは之まで思っている以上に社会的に見てみると、若輩者だ。
今はあまりなくなったが、ボクが女子高生を見ると、その適度に湿気を感じる脚を、ふとももをみると極度の興奮を味わっていたように、ボクは、その性器をいたずらしてやりたいと思われているようだ。

もちろん、ボクはそれほどのナルシストでもないし、ゲイでもないし、純粋にセックスを愛する異常性欲者でもない。言い方を変えるなら、それほどセックスに依存しなくてもいい状態の人間ではある。よって、上の言い回しは決して自分が性的対象として見られているという勘違いの言い回しではなく、自分がその若さゆえに、その白さゆえに、泥を塗ってやりたい存在としていまこの空間を生きているのではないかということだ。

でも、ボクはそういう考え方に嫌気を幾分感じている。
自分を結局、犯される対象、Mとして捉え、周囲を結局は、自ら、Sへと仕立てようとしている。
その生真面目さに嫌気がさしている!!!
ボクの興奮状態はそこからきている。
自分が構造として自分を弱者として、Mとして、伯爵様から、痛めつけられ、それを人生の糧なんぞに変えようと思っている間は、結局、エンドレスなSMごっこをやり続ける羽目になるんだ。

そんなに、ボクはMでもないし、そこに生き続けたいなんて思っていない。


そうだ、ダルい。

生きるという中での倦怠。
また始まるSMゲームを食い止めないと、完成した敗者なんてえらそうに言っているやつらと同じ弱者と同じになっちゃう。
特効薬なんてない。

なんて書けばいいかなんてまだそう簡単には浮かばない。
明日起きたら、きちんと目覚めたら、もう一度深呼吸をして、なんとかSMを食い止めれるように動いてみよう。

ボクは、そういえば、ハイエナのHをとったHという存在を目指していたんだな。
ネーミングセンスもあまりないよな。
そろそろもう一度寝付けるように努力をしてみよう。
コメント
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