本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

小説022 : reProfesional#95

2008-10-13 23:53:07 | reProfesional
chapter#22 ダルさの原因

ボクはようやく眠りに何とかつけた。

僕は寝るときにいつも、音楽であったり、なにかしらの音をつけて寝るようにしている。すくなくとも、ボクの要求を完全に満たす音楽は之までの人生ではそうでなかったかもしれないが、今はない。
昔は、radioheadとかsilversteinの音楽を聴いていると、なんともいえない、安心感を覚えた。
いいように、考えると、創作されたものを与えられて満足していた段階から、本当に自分に合うものを探すのではなく、つくろうとする段階に移ったともいえるだろう。
つい最近までは、rammsteinというドイツの音楽を聴いているとえらく安心感を覚えたものだ。

ひとは、きっとそうやって、何かしら空しさに駆られながら安心感を得ようとするものだろう。
ボクは、誰に認められるとかそういう以前に創作者になろうと昔から思ってきた。
そして、以前ポエムをめっぽう作っていた時期に比べればいくばくかは、ソレに近づけているのではないかという自負は少なからずある。
それほど、面白くない文章を書いているというわけでもないように思う。

でも、ボクはその面白さというのは、いわばマスターベーションのような面白さではないかという不安に駆られるときがある。たしかに、自分がその瞬間に書ける最大の面白さを勝手に、書きたいように書いているわけだから、自分にとって見ればそりゃ面白くて当然だが、ボクが本当に文章を書こうと思い始めた理由である「ボクと同じような心境」を抱いている人に対して、少なくともシアワセになってもらう、楽な気持ちになってもらう、うえで挙げたアーティストのように安心感を感じてもらう、そのために文章を書くということと照らし合わせるとまったく物足りないのではないかという気持ちになる。

その理由もいくらか、ボクには明白にわかる。
いくつか前の章で書いたように、ボクはまだボクという存在を定めかねているし、無謀にも、ボクという存在を定めようとしている。
ここは、これまでのボクと違い学んだといっていいのかもしれないが、そもそも、生きている以上自分は之だという回答を出した時点で負けなのかもしれない。

完成品ほど、時代遅れな者はない。
そんな言葉もあった気がするが、自分は之でいいという方向を躍起になって、探し、想像していくのはそれでいい。でも、それで回答は出ましたとなって、ストップをしてしまうと、こうもりのように、つまらない人間になってしまう。

ボクが今のボクの文章に決定的に足りないのは、深さだと思う。
深さがないから、どれだけ一生懸命に文章をひねり出したところで、納得しないし、多くの人々の心を感動させるほどにもならない。


生きるっていうのは、えらく疲れるものだと思う。
その疲労感が、ボクが少しでも得られればと願っている深さを増す段階ならいいが、そうでなかったら、辛い。
深さがない原因もある程度明白である。
それは、僕に自信がないからだろう。
ああいわれれば、引きずりの経験を味わい、自省する。
その自省が浅いから、攻撃的になる。
ボクは、きっともっと悩むべきなんだと思う。

ボクが何より恐れているのは、せっかく悩みをまた開始しだし、自分に対する自省を少しでも出来始める状態に、なってきているのに、また悩まず、いやもっと正確に言うと、現状に沈殿し、ただこうもりに血をすわれ続けるだけの存在に落ちてしまうということ。

自分ではなんとなく、ボクはわかっている。自分という存在がほっとおくと、どんどん現状に沈殿していく生きるしかばねのような存在であると、だからこそ、青白い顔をして、「目的」とはなにか?「目標」とはなに?ということをもっと自省しないといけないということを。

コメント
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