中日新聞の日曜版「おじさん図鑑」に「踏みにじる」というタイトルで、飛島圭介さんがエッセーを投稿されていました。
今年の初夏、開業したばかりの近所のクリニックへ、新型コロナワクチン 接種に出かけたときのこと。
接種後、真新しいピカピカの待合室で経過観察のために何十分か留め置かれた。
暇なので壁に貼られている印刷物を読んでいると、中に院長の自己紹介文があった。
出身地や略歴のほかに趣味や好物などが書かれていた。
そこにおじさんが目を疑う一文があった。
「高校時代から始めた登山が趣味で、全国の山を蹂躙しておりましたが・・・」
”蹂躙”には「踏みにじる」「踏み荒す」意味しかなく、これだと山を踏み荒らしてきたことになる。
”縦走”の間違いではないだろうか、と思うが、おじさんには医師と面と向かって指摘する勇気はない。
ある言葉を間違った意味で覚え込み、それをずっと使い続けることは結構ありがちだ。
自分自身、これまでどれくらい恥ずかしい思いをしたか数え切れない。が、ありがたいことに原稿については編集者や校閲の方から指摘され、ミスを逃れている。
この”蹂躙”は私的なものだし・・・と思いつつ「早く気がついてね」とおじさんは余計なお世話ながら気をもんでいる。
以上です。
>この”蹂躙”は私的なものだし・・・と思いつつ「早く気がついてね」とおじさんは余計なお世話ながら気をもんでいる。
まずは気付かれないと思います。
私もその一文を拝見しても、気付かないと思います。
飛島圭介さんは物書きだから気付かれたでしょうが、普通の方は気付かれないのでは。
仮に気付く方がいらしても、医師に向かって指摘するなんて方はいないでしょうね。
医師はプライドが高いのでそんなことを言ったら、その後の対応が怖いです。
飛島圭介さんでも指摘されなかったようですから。☺️
One Boy by Joanie Sommers 1960