中日新聞の「くらしの作文」に「遺影を準備する」というタイトルで82歳の男性が投稿されていました。
16年前のことになります。
妻の葬儀を済まし、その後一周忌も終え、遺影を仏壇の上のかもいに収めたときのこと。
その写真探しに、つくづく苦労をしたことを思い出しました。
写真は、はやりの簡易なカメラで写した数多いスナップの中から選び出しました。
「これ」と決めたのは、彼女が50代前半、しかも赤いセーターを着た1枚でした。
しきたりに無知、物事に頓着しない性分ですが、さすがにこの写真でいいかなあと危惧はありました。
しかし、生きていれば81歳を数える写真の中の妻はいつまでも若く、
選択は大成功だったとひそかに安堵しています。
ところで私のことです。
当時、ついでに自分の遺影も用意しておこうと、数点を選んでおきました。
その後、私は運よくも80代の人生を迎えていますが、
近頃、洗面所の鏡を見るたびに、戸惑いと諦めの境地です。
さすがに20数年前のものでは、看板に偽りありです。
そこで、先月、スマートフォンで撮ってもらい、それをいささか修正して、
自分の遺影を準備しました。
妻の遺影との年の差はおよそ30歳です。
あの日からずいぶん待たせている妻の隣に鎮座する日を、待つやら、待たぬやら。
以上です。
私も父親の遺影の写真では苦労しました。
父が亡くなって葬儀屋さんに来ていただいたのですが、お通夜に間に合わないので至急父親の写真が欲しいと言われ、
父親のアルバムから写真を探しましたが、適当な写真が見つかりません。
父親は74歳で亡くなりましたが、その年齢に近い写真が見つからず、やむなく40代の写真を葬儀屋さんに渡しました。
葬儀が終わった後、父親の顔が若すぎて違和感がありました。
母は86歳で亡くなりましたが、父の遺影写真で失敗しましたので、
母親には事前に写真をピックアップしてもらっていました。
それでも60代の写真でした。
二人遺影写真を見ますと、父親が若すぎるといつも思います。
私も最近の写真は坊主頭なので、遺影写真は髪があるように加工してもらおうかなと思っています。(笑)
竹内まりや/Mariya Takeuchi~みんなひとり
16年前のことになります。
妻の葬儀を済まし、その後一周忌も終え、遺影を仏壇の上のかもいに収めたときのこと。
その写真探しに、つくづく苦労をしたことを思い出しました。
写真は、はやりの簡易なカメラで写した数多いスナップの中から選び出しました。
「これ」と決めたのは、彼女が50代前半、しかも赤いセーターを着た1枚でした。
しきたりに無知、物事に頓着しない性分ですが、さすがにこの写真でいいかなあと危惧はありました。
しかし、生きていれば81歳を数える写真の中の妻はいつまでも若く、
選択は大成功だったとひそかに安堵しています。
ところで私のことです。
当時、ついでに自分の遺影も用意しておこうと、数点を選んでおきました。
その後、私は運よくも80代の人生を迎えていますが、
近頃、洗面所の鏡を見るたびに、戸惑いと諦めの境地です。
さすがに20数年前のものでは、看板に偽りありです。
そこで、先月、スマートフォンで撮ってもらい、それをいささか修正して、
自分の遺影を準備しました。
妻の遺影との年の差はおよそ30歳です。
あの日からずいぶん待たせている妻の隣に鎮座する日を、待つやら、待たぬやら。
以上です。
私も父親の遺影の写真では苦労しました。
父が亡くなって葬儀屋さんに来ていただいたのですが、お通夜に間に合わないので至急父親の写真が欲しいと言われ、
父親のアルバムから写真を探しましたが、適当な写真が見つかりません。
父親は74歳で亡くなりましたが、その年齢に近い写真が見つからず、やむなく40代の写真を葬儀屋さんに渡しました。
葬儀が終わった後、父親の顔が若すぎて違和感がありました。
母は86歳で亡くなりましたが、父の遺影写真で失敗しましたので、
母親には事前に写真をピックアップしてもらっていました。
それでも60代の写真でした。
二人遺影写真を見ますと、父親が若すぎるといつも思います。
私も最近の写真は坊主頭なので、遺影写真は髪があるように加工してもらおうかなと思っています。(笑)
竹内まりや/Mariya Takeuchi~みんなひとり