がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

このうえない侮辱

2007年09月07日 | Weblog
2007年09月06日記載

厚生労働省が国民年金基金のキャンペーンタレントとして我が(笑)長澤まさみを起用した。このうえない侮辱である。我が国の年金制度についての詳細な説明は後日行うが、一言で言うと、我が国の年金制度は「国家主宰の無限連鎖(ネズミ)講」である。取り締まる側が主宰しているので摘発されないだけの話である。

ネズミ講は人口が無限に増加する場合にだけ存立可能だが、現実はそうではないので必ず破綻する。

年金の給付開始年齢を60歳から65歳に変更したことをもって我が国の年金制度は破綻したと考えなければならない。これを「破綻」と考えないのであれば、「破綻」という概念そのものが存在しなくなる。65歳からも年金支給が出来なくなったら70歳からの支給にすればいいし、それも駄目なら75歳からにすればいい。そうやっていくらでも引き延ばし、且つ、年金保険料を増額し続ければ「破綻」しない。しかし、これを「破綻」と言わないのは幼稚な詭弁である。

ごく平均的なサラリーマンが月に20万円の年金を受給する権利があったとする。年間では当然240万円である。これを本来は60歳から受給できたものが、65歳からの受給となってしまったので、当該サラリーマンは1200万円を貰い損ねたことになる。それを掠め取ったのは誰か。国である。当該サラリーマンと同一年に生まれた人が仮に100万人いて、皆月20万円の年金受給権があるとしたら、それらの人達が貰い損ねたお金は年2兆4千億円、5年間で12兆円である。これだけの金額を国は掠め取った。ある年の平均的なサラリーマンを例として取り上げたが、当然ある年の人だけが対象ではないので、国は数百兆円という年金給付債務を免れた。その分を負わされたのは我々国民である。

国はこうしてネズミ講を主宰し続けている。相変わらず国民は従順である。