修一のよもやまばなし

高槻ライオンズクラブの元会長で元335B6R1ZCP(2009ー2010)中川修一が毎日のできごとと思いを綴るブログ

大塚切れ100年シンポジュウムの感想

2017-10-02 04:34:15 | Weblog
大塚切れ100年シンポジュウムが文化ホールの中ホールでありました。濱田市長の直々の講演で治水の大切さを教えていただきました。近畿河川整備局の局長の出席もあり、本格的な催しでした。雨が何百ミリも降り続けると河川が氾濫して洪水が起こるという話でした。平成25年の台風で淀川が満水になった話も最近の水害の例として話されていました。2100年には最高気温が40度を超えていくという地球温暖化の話も面白おかしく話されていて、たいそう驚かせられました。確かに水害に備えることはたいへん大事な事柄です。しかし、まずは現状を正しく把握するための河川の関連情報が大切です。どのくらい雨が降ると河川が氾濫するのか、を知りたいのです。「流域面積と河川の排水能力」が重要なんですが、実はそこまでのお話はなかったように思います。一般的には複雑で煩雑な計算がいるので説明を省かれたのだと思います。なぜ、大塚切れの前に、芥川が先に切れたのか。河川の氾濫は中小河川が先に破堤することが多いです。それは河川の、降った雨を排水する能力が小さいからです。より大きな川が増水していて、行く手を遮ってしまうのです。淀川事態も大阪湾の水位によって、河川の排水能力は変化します。満潮の時は、水位が高いために排水能力が低くなり、ひいては河口で水滞留していき河川の水位が上がります。そしてそこに流れ込む中小河川の排水能力が低下し、中小河川の合流部の水位が高くなり越流し破堤していくのです。平成25年の渡月橋付近の越流は三河川合流部付近の流速の低下もその原因の一つだと推測します。その時は、天ケ瀬ダムの放流制限と瀬田の堰の閉鎖で宇治川水系からの水量がコントロールされたので破堤まで行かなかったのです。淀川水系は、流域面積約8200km2で近畿圏で最大です。幸い琵琶湖があるので水には恵まれていますが、洪水には一体となって運用されなければ、その治水能力は発揮されません。淀川の排水能力は、昭和46年の治水計画の見直しにより毎秒12000トンに設定され、順次整備されています。それまでは毎秒6900トンでしたので、ハード面はそれなりに努力されていると思います。桂川4000トン、宇治川4000トン、木津川4000トンの設定のようですが、それぞれに中小河川があります。その上流には小さな砂防ダムや大きなダムを設置して河川に流入量をコントロールされています。今日の講演会ではこのあたりの話が不足していたように感じました。一時間100ミリの雨でも、それが河川に排水できていれば安全なのですが、排水できなければ、氾濫します。街中の下水管や雨水管の整備増強が小さな内水反乱を防ぎます。下水に油を流さないことも治水の始まりなのです。
感想です。備えよ常に。
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