修一のよもやまばなし

高槻ライオンズクラブの元会長で元335B6R1ZCP(2009ー2010)中川修一が毎日のできごとと思いを綴るブログ

一時間に100m2の雨と芥川

2015-09-21 12:17:29 | Weblog
よく言われる時間100mmの雨について書きます。一時間に100mmといいますが、いつも面積の話が飛ばされています。時間100mmの雨がどのくらいの広さに降ったのかが重要です。つまり、合計何トンのあめがふったかということが重要です。1km2の面積に100mm/時間の雨が降ると、合計で100000m3の量になります。これを一時間で排水するとなると、100000m3を60分×60秒で割ると27.7m3/秒となります。約30m3/秒の水を排水しなければなりません。高槻の芥川の流域面積は55km2ですので、芥川流域全体に時間100mmの雨が降ると5500000m3の水が出ることになって、30m3×55で1650m3/秒の水を排水しなければなりません。それでは、芥川にこの水を排水する能力があるかどうかという話です。今、秒速5mで川が流れるとすると、断面積×5が排水能力となります。仮に、幅40m×高さ5m×流速5mとすると1000m3となります。先日の鬼怒川のように一晩で600mmも降ると限界があります。高槻の山間部にそれだけの雨が降るとあぶないということです。実際の芥川の大きさをはかったわけではないので、もう少し余裕があるのかもしれませんが100年単位の長さでいうと、江戸中期に原の盆地が水没した記録があります。その時はきっと摂津峡も宮之川原も大変なことになっていたと思います。宮之川原の西側に芥川が流れていますが、もともとは宮之川原の真ん中を流れていたものを西に付け替えられています。この時に淀川が満水状態ならば、下流で越流が起こります。こんなことだと思います。
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淀川が氾濫したらどうなる?

2015-09-21 02:40:06 | Weblog
今日のテレビで、淀川が氾濫したら大阪はどうなるという番組をしていました。梅田や福島は水びたしになる話でした。3年前に、嵐山の渡月橋で越水したことがありましたが、あの時に桂川から3900トン/毎秒の水が淀川に流れ込んでいたそうです。同じときに、木津川から3900トン/毎秒が流れ込んでいたそうです。真ん中の宇治川からは琵琶湖の瀬田の水門が閉じられていましたので、1600トン/毎秒が流れ込んでいました。合計で9400トン/毎秒の水が淀川に流れ込んでいます。ほかにも水無瀬川、天野川、桧尾川、芥川から流れ込んでいます。淀川は毎秒12000トンの排水ができるようにつくられていますので2600トンぐらいの余裕があって、決壊することなく事なきを得ていました。あの時以上の雨が降ったらどうなるかというと、桂川が決壊する可能性が高くなります。木津川が決壊する可能性が高くなります。琵琶湖が異常な高水位になりまわりが浸水します。むしろ、淀川水系の中小河川の氾濫の可能性の方が大阪の真ん中が水没する可能性よりも高くなります。その意味では芥川の氾濫の方が可能性が高くなります。突然の大量の雨は、とりあえず高台に避難することが正解です。でも、津波にはこれと反対のことになりますから要注意です。


津の江公園の輪中堤防の撤去とかもされましたね。池を作ってその土をそのまま公園内に留めておられます。河川内はできるだけ広くしておかないといけません。油断があると思いますよ。

桧尾川は流域面積が大きくないので雨が止めば半日で水が引きます。磐手小学校の北側にため池がありますが、この筋に流れ出ていたと思います。手早く水を淀川に流すために今のところにもっていったのです。淀川はそのころは蛇行していて、春日町辺りから南は湿地帯で雨が降れば浸かっていたと思います。京都の南は巨椋池から湿地帯でした。


芥川は流域面積は55km2です。原の村が、水没した事が何度もあります。その時は摂津峡の水量も多かったはずで、宮之川原も氾濫していたと思います。今の芥川は宮之川原で西に付け替えられています。現在でも、原が水没するほどの雨が降る可能性は十分にあります。その可能性は淀川が氾濫する可能性よりも高いのです。

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