おはようございます。
大町の安養院といえば、ツツジ(大紫)で有名だが、今の季節では、つわぶきの群生もなかなかのもの。新宿御苑、東御苑とつわぶきのお花見をして来たので、地元の名所も訪ねねばと出掛けた。
鎌倉駅から10分も歩くと、大通り沿いに石垣が見えてくる。ツツジの根際からひょっこりと黄色い花を覗かせているのがツワブキ。
山門前の右左に。
左側のツツジの古木の中にも。
境内に入ると、あちこちで。
本堂裏の政子の供養塔前にも咲いていた。安養院は北条政子の法名。私のつわぶきがもう少し欲しいというつぶやきが聞こえてきた。
この寺には、黒澤明監督のお墓もある。先日、山本周五郎展を見てきたが、山本作品を原作とした映画”赤ひげ”は面白かった。ここで”脱線”して、”赤ひげ”についてちょっとだけ(笑)。以下は、ぼくの2011年のブログ記事からです。
黒澤明監督は画才があり、若い時に二科展に入選している。音楽も好きで、ベートーベンやドボルザークが好きである。文学ではドストエフスキーを愛読している。実際、原節子を主演にドストエフスキーの”白痴”を映画化した。そして、高峰秀子に恋をしてふられた。養母に助監督風情に娘をあげられるかと、いわれたとか。以上は草柳大蔵の”新新実力者の条件”から仕入れた知識である。
先日、川喜多記念映画館で、大震災で中止となっていた”赤ひげ”を観てきた。この映画は黒澤作品の集大成となるものとの評価が高い。”美術家”の黒澤は映画の舞台となる江戸末期の小石川療養所をセットとは思えない本格的建物にした。古さを出すために、建物だけではなく、小道具まで何度も磨いたり、汚しを入れたりした。”音楽家”の黒澤は、撮影前にスタッフに、ベートーベンの第九の中の”歓喜の合唱”を聞かせ、最後にこの音色、メロディーが出なかったら駄目だぞ、とにらみつけた。映画の中でも、はじめからクラシック音楽が流れ、ベートーベンの第九で締めるという構成だった。
ドストエフスキーを愛読する黒澤は、山本周五郎原作から逸脱して、この映画のメインとも言っていい、おとよ(二木てるみ)の物語をドストエフスキーの”虐げられた人々”を下地にしてつくった。脚本は黒澤を主に4人のチームでつくっている。高峰秀子への片思いの経験はいろいろの場面で生かされている(笑)。
思ったより、つわぶきが少なかったので、余計な話をしてしまいました。
すすきもよかった。
樹齢700年のらかんまきもよかった。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!
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