おはようございます。
今月、はじめ東博の”仁和寺と御室派のみほとけ展”で空海の国宝・三十帖冊子(仁和寺蔵)を見て以来、不思議な連鎖が起きている
。
まず、その、三十帖冊子(仁和寺)/平安時代・9世紀をご覧じろう。空海(774-835)が中国(唐)で書写して持ち帰り、真言密教の秘書として伝わる。空海の真筆も含まれる。

そして、数日後、暇つぶしに、ふらりと入った映画館で、ちょうどいい時間に上映されていたのが、空海/美しき王妃の謎だった。

宣伝文句にあったように”極上のエンターテイメント”。楽しませてもらった。夢枕漠原作で、遣唐使として中国に渡った若き日の空海(染谷将太)が白楽天(中国人俳優)と共に、唐の都、長安を揺るがすような怪事件の謎を解く。そして、半世紀前の玄宗皇帝に寵愛された楊貴妃の謎の死に行きつく。阿部寛演じる、阿倍仲麻呂も登場する。

この映画を見た夕方、自宅付近で黒猫に遭遇し、ギョとした。実は、この映画の主役はおしゃべり黒猫かもしれないというほどたびたび現れる。怨念猫なのだ。

さらに、連鎖はつづく。
その後、訪ねた熱海のMOAコレクションに玄宗皇帝と楊貴妃が現れた。
蝶幸風流陣図屏風 (江戸時代17世紀、狩野派) 玄宗皇帝と楊貴妃が女官たちを二陣に分け、手に花をもって合戦遊びをしたという故事を描いている。


玄宗皇帝

楊貴妃

そして、またまた驚いたのは、先日、訪ねた山種美術館の”桜さくらSAKURA2018”展。まさかここにも玄宗皇帝と楊貴妃が現れてくるとは夢にも思わなかった。桜だしね。ところが、同じ、場面ながら、花を桜にして描いていたのだ。
明皇花神図(巻子、一巻、江戸時代17.8世紀、狩野常信)
玄宗皇帝(部分)

楊貴妃

桜と女官たち

という、不思議な、でも楽しい連鎖を体験しました。
それでは、みなさん、悪天候ながら、見頃の枝垂れ桜をながめたりして、今日も一日、元気で!