まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

ピラティスでも言葉は重要!

2008年05月17日 | う゛う゛ー
 昨日、私はスポーツクラブで、ピラティスのレッスンを受けました。身体のかたい私にとって、ヨガやピラティスは苦手で、ストレッチ系のレッスンは自発的に受けることはありませんでした
 しかし、健康的に見えながら、実際には何だかんだと投薬治療を受けなければならなかった、体内脂肪率が信じがたいほど高かった私は、最近では、親切な女医の友人のアドバイスを100%受け入れ、本物の健康体を目指すために、苦手なクラスも受けるようにしています
 まあ、何事も真剣にやってみると、なかなかおもしろく、今でも身体はたかいままですが、楽しくレッスンを受けています

 そう、そのピラティスです
すでにご存知の方も多いかもしれませんが、ピラティスには、「○○のようにするから、△△になる・・・」というような、しっかりとした理屈があります。ヨガも同じですね
 もちろん、どんな運動にも理屈はありますね。テニスでもゴルフでも、フォームやスイングによって飛距離が違ったり、コースが違ったりします
 しかし、特に「根性も勢い」も関係のない、こういうピラティスやヨガのような「静のスポーツ」では、そのメカニズムを理解して、正確にそのメカニズム、道理の通りに動くことによって、初めて大きな効果が得られる、というものです (その点、『動のスポーツ』の場合。たとえば、少々走り方が悪くても、とにかく、走ってしまえば、エネルギーを使い、カロリーは消費され、上手くいけば脂肪も燃焼します。やれば、まあ、効果はある、わけですね)
 だからこそ、先生は、ご自分でその動きをされながらも、一生懸命にお話になり、その道理、その効果を話されます
 「そうそう・・・右の脇をしっかりと伸ばしましょう 身体を前に屈めたり、反ったりしては効果はありませんよ・・・そう、右手を、左の遠く・・・遠くに伸ばしてください・・・そうです。そうすれば、右の脇が伸びて、そのことによって背中の筋肉も・・・・」というように、話されます。
 私は、先生や体の柔らかい方のように、上手に、格好よくできなくても、自分の稼動範囲にちょっと苦しいかな、と感じる程度の「がんばり」をプラスすると、本当に先生のおっしゃるように、「伸びたり」「気持ちよくすっきりしたり」するものです。なるほどなあ・・・と思います

 ところが、昨日私は、おもしろいことを発見したのです。
5,6人でレッスンを受けていたのですが、一人、20代のお嬢さんが、全く先生のおっしゃる動きをしないのです
 いや、先生の言うことを意図的に無視し、反抗しているわけではありません。身体も柔らかいですし、お若いですから、動きがしなやかです
 しかし とにかく、我流というか、好き勝手、というか・・・動きやポーズが、ことごとく先生のおっしゃっているものとは違う・・・
 ですから、先生は、必ず立っていって、一人一人の動きに手を貸し、教えられるときには、その若いお嬢さんのところではかなりの時間をとって、一つ一つの動きを直されます ご本人も、決してそれはお嫌ではないようです。
 
 最初、私はこのお嬢さんのことを、スポーツクラブにありがちな「勘違いさん」かと思ったのでした 「私はベテランなのよ、私はかなりできるのよ」ということをアピールしたいために、妙に張り切って動いたり、目立った動きを見せてしまう方・・・おいでになりますよね
 でも、彼女はそういう感じとは違いました。決してしゃかりきで頑張って「見せて」いるわけではありませんし、先生が直されることを「はい!はい!」と素直にお聞きになり、笑顔で直していらっしゃいます

 そんなお嬢さんを観察していて・・・私は気づいたのでした
このお嬢さんは、張り切る勘違いさんではなく、単に「先生の言葉が理解できない人」だったのです
 その理由・・・この方はじつは外国人だった、という訳ではありませんし、先生が片言の日本語しか話せない、というわけでもありません。お二人とも、れっきとした日本人の方です。
 けれど、残念なことに、どうもこのお嬢さんは、先生がお話しになるひと言ひと言が聞けない・・・理解できない・・・らしい
 たぶん、小さい頃から、「しっかりと話を聞き、理解する」という習慣がなかったのでしょう・・・少なくとも、親やまわりの大人から、「じっくりと聞き、理解をする重要性」を教えられることなく成長し、幸いなことに、今までのところ大きな失敗もなく、平穏に暮らしてきたのでしょうね

 それから彼女を観察していると、先生の最初のひと言を聞くと「はいはい、わかった」というような様子で、さっさと自分流の行動に移ってしまいます。
 そして、その行動が、先生が指示されたものとピタリと合っているかどうか?ということもあまり気にならない様子で、ひたすら、自分に心地よい状態で、「なーんちゃってピラティス」に甘んじていらっしゃるのでしょう

 先生が、わざわざその方のほうを見て・・・
 「どうぞ、勝手な動きはしないでくださいね。ピラティスには、一つ一つの動きに意味があり、それを正確にすることで、効果が出てくるのですからね。無理せず、じわじわとやっていけばよいのですよ。とにかく、勝手な動きをしても、全く意味はありませんからね
 と、何度も何度もにこやかに話されます。しかし、このお嬢さんは、「じつは、先生は私に言っているのだ・・・」と察することもないようでした

 「人の話を落ち着いて、正確に聞けない」ということは、生きていく上での致命傷にもなりかねません。
  人の言葉を正確に聞けなかったために、相手を誤解したり、相手に誤解されたり・・・
  人の言葉を正確に聞けなかったために、理解が中途半端でトンチンカンな行動をしたり・・・
  人の言葉を正確に聞けなかったために、身に危険が及ぶことがあるかもしれない・・・

 このピラティスの場合は、あくまで趣味であって、間違った行動、ポーズをしたところで、誰に迷惑をかけるのでもなく(先生は、明らかにイライラとなさっていますが・・・)、大きな問題にはなりません。
 しかし、この若い女性が「人の話を正確に聞けない」ままでお仕事をしたり、主婦業、母業をしたとしたら???きっと、職場では上司や同僚、後輩に迷惑をかけることもあるでしょうし、顰蹙を買うことも頻繁に起こるでしょう
 主婦業、母業では、他愛ないおつきあいではあっても、言葉は不可欠です。相手の話を正しい理解力をもって聞き、そして、相手に伝わるように言葉を選びながら話す・・・これが、大切でしょうね

 今の子ども達は、「話す」ことも「聞く」ことも下手です。
少ない語彙、貧弱な表現力、言語力しかないために、話した相手が自分の言葉を理解してくれない、ということもしばしば。そうなると、「こんなに自分は必死に伝えようとしているのに、相手が理解してくれない」と、相手のせいにして、癇癪を起こす子どもは多いものです
 また「聞く力」も低いので、少し難しい表現を使われてしまうと、たちまち意味がわからず、お手上げ状態に陥ります

 将来、みなさんのお子様方がスポーツクラブでピラティスをするかどうかはわかりませんが、やはり、人の話をしっかりと聞き、正確に理解し、行動に移す・・・これだけの能力は、最低限備えてあげなければならないでしょうね


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