秋の夕陽をスポットライトのように浴びて、ローズピンクの機関車が走ります。
JR西日本のEF81-48号機。ジョイフルトレイン「あすか」の先頭に立ち、JR京都線を下って行きます。
この日は、朝から午後の早い時間まで用事があり、家人と出かけていました。夕方、米原経由の日本海縦貫貨物4076レのすぐ後、「あすか」の回送が下ることがわかっていたので、帰宅するやいなやカメラザックをかついで再び外出。人の少なさそうな長岡京を選びました。
長岡京に普通電車で着いたのが15時5分。あと5分で、配1975レが通過します。西大路で梅小路出発を撮ってもよかったのですが、面には陽が当るもののサイドが暗くなるので、順光で撮れるこの駅へ。あわただしかったものの、なんとか無動付きの同列車を撮ることができました。
しかし、秋の陽は刻一刻、その位置を変えて行きます。高度もみるみる下がっていきます。それに伴って、線路わきの建物の影も延び、ついに外側線を覆いました。影の位置も動くため、外側線を通過していく新快速やサンダーバードなどで影がどう出るのかを確認。レンズの焦点距離を変えたり線路に対する角度を調整したりしながら待ちます。
そうしてやっと決めたのがこの位置。向日町方から姿を見せた時、上り京都行きの普通がホームに停車中で、「京都行き間もなく発車します」のアナウンスが流れます。「あすか」が速いか、普電の加速が上回るか。シャッターを切った瞬間、私の横を普電が出て行きました。
光と影の関係で、この構図が精一杯です。「あすか」の後ろの余白がやや大きめです。けれど、夕陽がEF81だけを照らしだし、きれいなローズピンクがより美しく強調されました。観客の目を一身に集めるトップスターのようです。
2009-10-18 JR東海道線向日町-長岡京 EF81-48+「あすか」6両 回9536レ
Nikon D300,Sigma APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM,450mm,ISO 800
1/640秒,f10,-0.3段,WB:晴天
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