ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその126-タイピスト

2014年09月30日 | ヨーロッパ映画
だから男、されど男ロマンチックな恋のゆくえ。

パソコン全盛の現代、マウスのみで操作できるソフトもあるがメールなどはやはりキーボードで文章を打つことになる。
自身の自慢をするわけではないが、私は俗に言う「ブラインドタッチ」ができる。
つまりキーボードを見なくてもタイピングが出来るのだ。
昔プログラムを組んでいた時にはとてもこの技術に助けられた、画面を見たままキーボードが打てるのはやはり便利である。
しかしこの技術を習得するのは一朝一夕では不可能である、地道な努力が必要なのだ。
今回紹介する映画は「タイピスト!」
タイトルが示すようにタイピングをテーマにした映画だ。
ストーリーを紹介しておこう。

時代は1950年代後半、フランスの田舎に住んでいる女性ローズ・パンフィルはパリに上京し仕事を探す。
そこで彼女はルイ・エシャールと言う男性が経営する保険代理店で働くことになる。
彼女には特技があった、タイプライターの早打ちである。
しかし彼女のタイピングは我流で人差し指一本でタイピングするのだ。
それ以外はとりえのない彼女にルイは「タイプライターの早打ち大会に出場し優勝すること」と自分の会社に勤め続ける条件を出した。
パンフィルは職を失わない為にタイピングの特訓を始めるのだが......

物語が進行するにつれ、ルイとパンフィルは恋に落ちる。
しかしルイはその気持ちをあえて黙殺し、彼女に対して平静を装う。
このルイの気持ちの表現がとても良い。
じれったいこと極まりないのだがそこが良いのだ。
彼の性格、男としての我慢、様々なものが見えてとても良い仕上がりになっている。
映画全体で流れる音楽もその当時の物を使っているのだろう、その雰囲気たるやしてやったりと言えるほどセンスの良い選曲である。
この映画は純愛的なラブストーリーの佳作だ。
是非観ていただきたい作品である。

2012年、フランス制作、カラー、110分、監督:レジス・ロワンサル