一昨日のエントリーに続き、質疑で取り上げた駐輪場問題です。
前回は、「風俗店に囲まれた駐輪場の見直し」を求めた質問を紹介しましたが、
こうした民間による有料駐輪場の設置が進められる一方で、廃止される市営駐輪場が多数あることをご存知でしょうか?
↓ 少し見にくいですが、クリックで拡大できます。
6月の駐輪場有料化をめどに、蓮政寺公園駐輪場、白川公園駐輪場、代継橋路上駐輪場、花畑公園前駐輪場などが廃止され、今議会には、これら駐輪場の撤去費用940万円が計上されています。
どのような駐輪場が撤去となるのか…こちらの画像をご覧ください。
「花畑公園前駐輪場(収容台数360台)」です。
こうした路上や公園に面した市営駐輪場が廃止の対象となっており、ラックなどもすべて撤去されます。
写真でもわかるかと思いますが、歩道スペースも広く確保され、視覚障がい者用の点字ブロックまでも距離が保たれ、安全性は確保されています。
市は撤去の理由の一つに「景観を乱す」ということをあげていますが、
一定の角度でラックが設置されているため、きれいに整然と駐輪されています。景観は乱れていません。
場所を確保するための土地代も必要ありません。
そして、利用率100%を超えている便利な駐輪場です。
こうした駐輪場が上表の赤線で囲った市営駐輪場です。いずれも廃止。
なぜ、わざわざお金をかけて撤去する必要があるのか?
残された理由は、有料駐輪場を経営する民間業者の収益に影響を与えるということでしょう。
しかし、市長は9月議会で「有料駐輪場は、監視カメラや照明などもあり、利便性がよくなり、利用者も増えることが予想される」とはっきり言いましたので、収益の心配はしなくてもよさそうです。
↑ まぁ、これは市側の言い分です。やはり、駐輪費用が生じることで、高校生や学生をはじめ、「わざわざお金を払ってまで街にいかない」という意見も多数あります。
ともあれ、「市民の利便性」より「業者の収益」が優先されることがあってはならないのは当然のことです。
こうしたことをひとつひとつ検証しても、
廃止・撤去する理由が見当たらない!!
私は予算決算委員会で、「なぜ多くの市民が使っているこうした駐輪場を、わざわざお金をかけて撤去する必要があるのか?無料のまま残すべきではないか?」と質問しました。
以下は、やりとりの要約です。
幸山市長は「本来、歩道は歩行者が安全に通行するためのもの」「有料駐輪場を民間業者により整備したので(歩道などの駐輪場は必要ないので)撤去」「一部だけ無料で残すことは不公平感を招く」旨の答弁をしました。
私は、「国自身が2005年に法律を改正し、一定の幅のある歩道への駐輪場の設置を認めていること」また、「監視カメラや照明などの設備がある有料駐輪場を選ぶのか?自転車ラックで費用負担なくとめられる駐輪場を選ぶのか?その選択を市民にゆだねることがなぜ不公平となるのか?」「無料駐輪場をすべてなくし、有料駐輪場の使用を強いることこそ、公平性が損なわれている」などを指摘し、廃止される市営駐輪場の存続を求めました。
風俗店に囲まれる駐輪場が新たに設置される一方で、このような便利な駐輪場が廃止される。
ますます市民は、中心街から遠ざかり、さびしいまちなかになるのではないでしょうか?