マックンのメモ日記

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英EU離脱、市場への痛烈な一撃!

2016-06-26 20:52:46 | 政治(国内・海外)
欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票が実施される前から市場が不透明で不安定だと思っていたのなら、改めて考えてみましょう。

 市場は完全に読み違えていたのです。英国民が選んだEU離脱という結果は、投票前とその直後の世論調査で示された楽観的な見方と正反対でした。

 開票が進むにつれ、動きは激しくなりました。ポンドの対ドル為替レートはオーバーナイトの高値である1ポンド=0.16ドル近辺から1.34ドルに沈み、年初来の高値から1985年以来の安値水準に急落しました。米10年物国債利回りは1.49%まで0.25ポイントほど低下(価格は上昇)し、日経平均株価は7.9%ほど下げ、欧米の株式市場も荒波に向かいます。

 問題は不透明感がむしろ増したことです。外国為替や株式、債券市場はこれまで、開票結果そのものという比較的明確に定義されたリスクに沿った動きを示してきました。各市場は開票状況やオッズなど、入手可能なデータに追随して動いてきました。しかし、今や市場は答えを見つけるのが非常に困難な多くの問題に直面しています。

 まずやってくるのが英国の問題です。EU残留を訴えてきたキャメロン首相が率いる英政府の能力に疑問符が付けられ、政治的緊張はすでに明確になっています。北アイルランドとスコットランドは英国との関係見直しを迫るかもしれません。英国のEU離脱のプロセスでは交渉に膨大な時間と労力がかけられるでしょう。

 投票結果は英国内の深い政治的・経済的な亀裂をさらけ出しました。投票前から不透明感で冷え込んでいた英国経済は、さらなる逆風にさらされる公算が大きいでしょう。

 さらに大きな問題は、今回の結果が「リーマン・ショック」の再来につながるかということです。恐らくそうはならないでしょうが、仮にそうなれば、欧州とりわけソブリン債務危機からまだ立ち直ろうともがいているユーロ圏に深刻な問題を引き起こす可能性があります。英国で国民投票を実施するというだけでユーロ懐疑派が勇気付けられました。EU離脱の決定は彼らをさらに勢いづけるえしょう。

 現在、市場は明らかに各国中央銀行による行動を注視しており、投資家が陥ったパニックを一時的に緩和する措置がいくらか発動されるかもしれない。一般に、リスクの高いイベントの結果が「カタルシス(精神の浄化作用)」となり、市場や投資家が前に進めるようになるケースは多いのですが、英国の投票結果はそのような効果を一切もたらしていません。(ソースWSJ)