マックンのメモ日記

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装着せずに自分だけに聞こえる「ヘッドホン」!

2016-06-17 21:00:03 | ネット、ビジネス、IT
この製品は、急激な進化を遂げつつある3Dトラッキングとサウンドプロジェクションという2つの技術を合体させたものです。イヤホンはもうすぐ時代遅れになるかもしれません。

 サウンドプロジェクションシステムは、ユーザーの頭の動きを追跡して、レーザーのようにユーザーの耳に音を届ける技術です。イスラエルの新興企業ノベト・システムズが開発しました。この技術を使えば、職場でイヤホンを付けずに私用の電話に出たり、デスメタルを聞いたりすることができます。近くにいる人には音は一切聞こえません。

 仕組みはこうです。3Dトラッカーが赤外線センサーとカメラを使ってユーザーの耳の位置を特定します。プロジェクションシステムがユーザーの耳に向かって超音波を発すると、コンピューターチップがユーザーの動きを感知して誰の耳にどの音波を届けるかを決めます。

 ノベトの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のノーム・ババイオフ氏は来年には製品(デスクトップ型のスピーカーと小型のサウンドバー)を発売したいと考えています。将来的にはビデオゲームへの応用も期待できます。現金自動預け払い機(ATM)に採用すれば、視覚障害を持つ人への残高情報の提供に活用できるかもしれません。

 この世はWi-Fi無線信号であふれかえっています。人間が動くたびに無線信号が流れを変える様子は水面に広がるさざ波のようです。カナダ・モントリオールの新興企業が開発したセンサー「エアリアル」はこうした信号の乱れを読み取り、家の中を監視することができます。

 センサーは物体と動きだけを感知するため個人を特定することはできませんが、無線信号に現れる人間の大きさの乱れを感知して、人間がどこにいるか――どこにいないかも――把握します。旧式の動作探知機と違い、エアリアルはその動きが向かう方向を予測できるのです。

 「午前3時にトイレに行きたくなったときに寝室の明かりはつけたくありません。廊下やトイレの電気だけでいい」と話すのはエアリアルの共同創業者で技術部門のトップ、ミシェル・アレグ氏です。このシステムならアレグ氏の動きや動く方向を感知して、どの照明をつけるかを決めてくれるかもしれません。

 同社はこのシステムを自社開発の機器か、既存のネットワーク機器のソフトウエアを更新するかのいずれかの形で1年以内に発売する予定です。初期のユーザーはどうやって他の「スマートホーム」システムに統合するかを考えなければならないでしょう。同社は現在、人気のスマートホーム製品のメーカーと協議を行っています。

 使い方を誤れば恐ろしい技術になりえます。センサー1つで家がまるごと盗聴される可能性があるからです。ただ、アレグ氏によると、エアリアルは外から他人の家の中をのぞけるような設計にはなっていないといいます。性能を最大限に発揮するのは家の中に設置した状態で使用したときで、しかもWi-Fiネットワークのパスワードが必要です。

 米ダクリのスマート・ヘルメットは頭を守るという意味では従来のヘルメットと変わりません。ただ、単なる安全装備ではなく頭部装着型のコンピューターです。マイクやカメラ、熱や方向を感知するセンサー、それに――これが一番肝心なところで――拡張現実(AR)機能を備えています。ダクリはこのヘルメットが労働者と機械の付き合い方を変えることを期待しています。

 あなたが工場労働者で、過熱した爆発寸前のパイプを冷やさなければならないとしましょう。ダクリのスマート・ヘルメットは熱を感知したり、部品に関するデジタルデータを表示したり、爆発を回避するための手順を提示したりします。「リモート・エキスパート」機能を使えば、オーストリアにいるエンジニアがブラジルの労働者が装着したヘルメットのゴーグル経由で現場の様子を確認し、装置の取り付けを指導できるのです。人間とコンピューターの知識全てを活用するシリ(アップルの音声認識アシスタント機能)のようなものです。ちょっとした家のリフォームにも役立ちます。

 ダクリのブライアン・マリンズCEOは、汎用性こそがこの製品のカギだと話します。「この製品に関してわれわれが目指しているのは、装着して周りを見回すだけでどんな仕事のやり方でもわかるヘルメットだ」。同社のヘルメットはカザフスタンの製鉄所で試験的に使用されています。価格は1万ドル(約107万円)から。今年中には20回目の改良を終えたスマート・ヘルメットが発表される予定で、シーメンスやバンシ・コンストラクションなど大手の顧客が相当数を発注しています。

 スマート・ヘルメットが幅広く採用されるようになれば、安全な職場環境が実現し、出張も減るかもしれません。マリンズ氏は「学習の概念を変える」ヘルメットと話しています。(ソースWSJ)