マックンのメモ日記

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大量のレアアース、太平洋で発見!日本も可能性あり!

2011-07-04 21:33:16 | ネット、ビジネス、IT
ハイテク製品に欠かせないレアアースが、太平洋の広範囲の海底に存在する可能性が高いことを東大研究チームが突き止めたという記事が出ていました。その量が膨大で陸の埋蔵量の800倍に上るうえに、なおかつ高品質と言う事です。現在、レアアースは世界の年間生産量、約12万トンのうち、約97%を中国が占めているのですが、最近は、生産量を制限しているため、価格が高騰し問題となっています。しかし、海底からの採掘が進めばレアアースを巡る資源問題が激変するほどの発見ということになります。

レアアースを高濃度に含む泥の分布する地域は仏タヒチ島周辺の南東太平洋の240万平方kmと米ハワイ島周辺の中央太平洋の880万平方kmの二海域で、高品質のレアアースを含む泥が大量に存在することが分かったのです。水深3500m~4000m(3500~6000という記事も)の海底を中心に、南東太平洋では厚さ平均8m、中央太平洋は平均23,6mの泥があり、面積は合わせて日本の約30倍という広さです。推定埋蔵量は約1000億トンと試算されています。今回のレアアースは中国のものと比べて2倍高濃度だそうです。

海底火山から噴出した熱水に含まれるゼオライトなどが、海水中のレアアース粒子を吸着し、沈殿したと見られています。二海域のレアアースの量は陸上の800倍(他の記事では1000倍)に上ると見られています。南東太平洋の海底から4平方kmの泥を厚さ10m分採掘すると、日本の消費量の1~2年分が回収可能と言う事です。泥にはレアアースが高い濃度で含まれる一方、開発の障害となる放射能性元素のウランなどはほとんど含まれていないと言う好条件です。「ただこのレアアースの存在する海域は大半が公海上であり、調査が進めば日本の排他的経済水域でも発見できるのでは」と加藤准教授は言っています。また公海上となれば、国連の海洋法条約にもとづき公海にある海底資源の開発ルールを決める国債海底機構で鉱床として認められ、かつ鉱区を確保する必要があります。

レアアースとは、スカンジウムやネオジムなど、産出量が少なく、独特の光学的・磁気的特性を持つ17元素のことで、ハイブリットカーのモーターなど省エネ技術やハイテク製品には不可欠なもので、「産業のビタミン」と呼ばれているそうです。海底からレアアースを採掘するには海上の船から長い管を下げて海底の泥を吸い上げる必要がありますが、泥からレアアースの分離も数時間もかければ簡単にできるそうです。昨年9月の尖閣諸島沖の漁船衝突事件をめぐり、中国が日本へのレアアースの輸出を制限する事態も発生していますが、日本だけでなく世界的な獲得競争が続いています。今回の採掘が実現すれば状況は一気に変わる可能性もあります。