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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

サーキットにこの音源を連れてって

2021年10月03日 | ときどき音楽
 今月は日本GPが中止になった分、F1関連の投稿が多くなりますがご容赦ください。今日はF1観戦(他のカテゴリーでもいいのですが)のお伴にしている楽曲を紹介しましょう。
 私の場合、グランプリウィークの月曜から気持ちを高めるべく、通勤ではT-SQUAREのTRUTHを聴いたりしているのですが、サーキットへの道すがら、サーキットからホテルまでの帰り道など、ウォークマンでいろいろな曲を聴いています。
 以前は東京駅から500系の「のぞみ」に乗り込み、T-SQUAREの「Knight's song」(グランツーリスモのテーマ曲といった方がわかりやすいでしょうか)をガンガンにかけてアドレナリンを上げまくっていたこともあります。名古屋から鈴鹿サーキットへ向かう時には、昨年ご紹介した「F-1 GRAND PRIX WORLD」の中の「サーキットの放浪者」や「レッドゾーンの天使」といった曲を聴き、気持ちを高めることもあります。
 レースに因んだアルバムというのはその昔はいくつも出ていたものです。T-SQUAREも「F-1 GRAND PRIX」というベスト盤をリリースしていました。「RESORT」、「TRUTH」、「YES,NO」といったアルバムからアップテンポの曲を集めたアルバムで、1989年リリースということで、ロータス・ジャッドで戦う中嶋悟の写真も載っています。この中の「PRIME」という曲については「納豆走法」と言われながらもチームのために貴重なポイントを持ち帰ろうとする中嶋悟の姿と重ね合わせておりました。ちなみにこの時代のスクエアは全国ツアーも数十か所で行うなど、パワフルに活動していた頃で、訪れなかったのは佐賀県と滋賀県(他の45都道府県でライブをしていた、ということですね)、とメンバーが言っていたほどです。
 フジ系列のポニーキャニオンもF1をイメージしたアルバムをリリースしていました。1993(平成5)年の「IMAGES」を皮切りに、翌1994(平成6)年の「TRUTH2000」、1995(平成7)年の「IMPRESSIONS」などがそれにあたります。スクエアのメンバーも参加しており、今でもよく聴きます。
 「IMAGES」では当時のグリッド紹介曲「BATTLE FOR THE CHAMPIONSHIP」や味のあるバラード「BETTER DAYS」が印象的です。

 このアルバム、川井一仁氏のライナーノーツと、このシーズンのマシン・ドライバーの写真集も入っていました。
 「TRUTH2000」ではシーズン開幕戦のブラジルGPの写真も出ていました。発売特典がセナのポスターだったのですが、そのセナはこの年の5月、事故で亡くなっています。

セナ最後のマシン、ウイリアムズFW16・ルノー

 ポニーキャニオンの企画もので私が好きなのは「IMPRESSIONS」です。

1曲目の「TRAPPED IN THE RACE」はひいきのドライバーにも、ライバルのドライバーにも起こりうるレース中の「トラップ」も含め、レースの目まぐるしい展開をアップテンポの曲の中で実にうまく表現しています。
 2曲目の「HOLD BACK」はフリー走行、予選の後などのサーキットが静まってからのピットの情景が想像できるような感じがします。
 3曲目の「GOING WITH THE TIDE」は安藤まさひろさん作曲のなんとも哀愁漂うバラードです。ライバルに離された予選の後か、悔しい現実を見せつけられた決勝の後が似合うような曲です。当時スクエアを離れていた伊東たけしさんがサックスで参加しています。
 4曲目の「THUNDER ROAD」は打って変わってアップテンポの曲でライバルの追い上げをものともせず力技で走り続けるマシンのイメージです。
 5曲目の「HUMAN RACE」は和泉宏隆さんの曲ですが、ある意味「らしくない」ところが魅力です。アップテンポな中にしっかり起承転結ができているのかな、とも思いました。
 6曲目の「STEP BY STEP」は少しテンポもゆったりめですが、自分がメカニックにでもなった気分で聴くといいかもしれません。。
 最後の2曲は英語のボーカルが入っています。「DREAMS OF VICTORY」は困難に打ち勝ち、栄光を手にするドライバーを称えたアップテンポの曲で、この年、さまざまな苦難を乗り越えて初優勝を遂げたアレジ、ハーバート、クルサードらのドライバーを想ったものです。最後の「AFTER ALL」は和泉宏隆さんらしいバラードとなっています。
 このアルバムにも宮田正和さん撮影の写真集がついています。

 背中についた子持ちウイングのマクラーレンと耐火服姿のメカニックがこの年を象徴しています。
 また、フジテレビの中継を彩った曲を集めた「RACING HERO」というアルバムもありました。

エンディングテーマや優勝ドライバーのために中継で用意したテーマの一部が入っています。個人的にはSHOW-YAの「PEACE OF MIND」が入っているのが〇です。この曲を聴くと圧勝だったN.マンセルの1992年シーズンを思い出します。これで2002年のエンディングテーマだった姫神の「はるかな旅路」が入っていればさらに良かったのですが。なお、セナのテーマだった「FACES」はスクエアの1992年のアルバム「IMPRESSION」に、プロストのテーマの「明日への扉」は同じくスクエアの「HUMAN」に収録されています。

 あとはサーキットを出て宿までの道中の音楽です。「鈴鹿サーキット稲生」から津まで向かう伊勢鉄道線ではちょうど沿線に広がる自然豊かな風景を楽しみながらスクエアの「AWAY FROM HOME」(アルバム「GRAVITY」に収録)を聴いたり、矢井田瞳さんの「虹のドライブ」、「RING MY BELL」(2002年のアルバムi/flancyに収録)を聴くことがあります。矢井田瞳さんのパワフルな歌声と曲が好きで、CDをよく買っていました。フリー走行や予選であってもサーキットにいる時間は見ているこちらも集中し、どこか緊張するもので、そんなときに緊張を解き放つ曲なのかもしれません。

 宿ではどうでしょうか。昼間大量に浴びたエキゾーストノートが耳に残っていて、実は音楽を聴いてもどこか物足りないかもしれません。ジャズピアノを聴きながらちょっと難しい本を読んでみるとか、そんなことをしているうちに瞼が重くなっていきます。それとも、サーキット併設のオートキャンプ場でわいわいしながら過ごす方もいて、誰でも知っている曲を口ずさんでいるかもしれないですね。

 決勝が終わり、祭りの後の少しばかりのさみしさと共にサーキットを後にするときには、かつてのF1中継のエンディングテーマ「IN THIS COUNTRY」が流れているかもしれません。鈴鹿ではサーキットのメインゲート近くで「TRUTH」や「IN THIS COUNTRY」が流れていたものです。

 というわけで私流、レースに連れていきたい音源でした。来年こそは、皆様と好きな曲を詰め込んで日本グランプリに集まれることを願って。

 
 






 

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「青山一丁目の伝説」を観に行く

2021年10月01日 | 自動車、モータースポーツ
 青山のホンダウェルカムプラザで「Honda F1 2021 2nd Stage ~夢は挑戦の先にしかない~」というイベントが開催されており(10月18日まで)、先日観てきました。
 このイベント、かつてホンダエンジンでタイトルを獲得した1986年~1991年のマシンの展示をはじめ、現在の供給先であるレッドブルチームのマシンの展示もあり、今シーズンのタイトルを祈念する内容となっています。昔の古舘伊知郎氏のF1実況でいうところの「青山一丁目の伝説」を観に行ったわけです。

 第二期参戦・1986年シーズンでコンストラクターズタイトルをウィリアムズチームと共に勝ち取ったウィリアムズFW11(N.マンセル車)。

タミヤが1/20のキットをリリースしていました。私も買いましたが積ん読キットになってます・・・。
なお、このシーズン、ドライバータイトルはマクラーレン・TAGポルシェのプロストが最終戦に逆転して獲得しています。
 翌1987年はドライバー、コンストラクターのダブルタイトルを獲得。念願のドライバータイトルもホンダエンジンが獲りました。鈴鹿での日本GP開催、中嶋悟のデビュー、フジテレビでの全戦放映など、いよいよF1ブームに向けて加速していく時代です。

ウィリアムズFW11B・タイトルを獲得したN.ピケ車です。故・今宮純氏は「マシンというよりピケとマンセルの喧嘩の道具」と言ってましたっけ。このシーズンはピケとマンセルのチームメイト同士のタイトル争いとなり、お互い口もきかない、という状況だったようです。ピケは優勝回数こそ少なかったものの、コンスタントに入賞することでポイントを積み上げ、日本GPの予選中のクラッシュでマンセルが負傷、決勝を欠場したことでタイトルが決まりました。ウイリアムズFW11Bは前年のマシンの改良型です。前述のタミヤのキットから作れるようなので、細部も写真に収めてきました。何年か前にマンセルが来日、鈴鹿でトークショーに出演した際には「1988年にホンダエンジンが圧勝できたのは俺が熟成したからだぞ」、「ピケとは今はいい友人だ」と絶好(口)調でした。
 翌1988年シーズンからマクラーレンとホンダはジョイントを組みます。ロータスから加入したセナとプロストで16戦15勝という圧勝マシンがMP4/4です。セナは鈴鹿で初タイトルを獲得しています。

 1989年からF1はレギュレーションが大きく変わり、ターボエンジンが禁止となりました。自然吸気(NA)エンジン元年にタイトルを獲得したのがマクラーレンMP4/5です。

タイトルの決まり方が後味の悪いものだったこと、セナの「敵役」プロストがタイトルを獲得したことから日本のファンの思いは複雑でしょうが、二人で10勝した強いマシンだったことは忘れてはいけないでしょう。
 翌1990年のマクラーレンのマシン・MP4/5Bです。

 マクラーレンからフェラーリに移籍したプロストとタイトルを争ったマシンですね。鈴鹿の1コーナーで接触、両者リタイアという苦い結末でもありました。
 1991年シーズンはV12エンジンを積んで戦いました。ウィリアムズ・ルノーの猛追を受けながらタイトルを守りました。展示されているのはセナのチームメイト、ベルガー車です。


マクラーレン・ホンダのマシンが並ぶ姿は壮観です。


 こちらは現代のマシン。レッドブル・ホンダRB16Bです。

コクピットやステアリングの形など、いまと昔で違いがお判りいただけますか?



 もう一つのホンダエンジン搭載チーム、アルファタウリのマシンです。前身である旧トロロッソのマシンを塗り替えたもののようです。


このイベント、私が訪れたのは平日の午後でしたが、それでもかなりの人出でした。土日には整理券を配布するそうなので、ウェルカムプラザのサイト等も確認の上、おでかけください。7日からは中止となったために陽の目を見なかった今年の日本GPのトロフィーも展示される予定です。









 

 

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