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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

東海道新幹線 開業60周年

2024年10月02日 | 鉄道・鉄道模型

 東海道新幹線が東京⇔新大阪間で開業して、ちょうど60年にあたります。その後、新幹線網は山陽、九州、東北、北海道など全国に整備されましたが、新幹線というと、私の中ではやはり東海道新幹線という印象が強いです。個人的な話ばかりになりますが、新幹線、とりわけ東海道新幹線の話を今日は書きましょう。

 幼い時に乗って以来、数え切れないくらいの回数を乗っています。旅行だったり、仕事だったりとさまざまです。しばらくの間は0系が新幹線の主役で、形態的には細かな違いはあれど、デザイン的にはあまり面白みがなかったと昔は思っていて、新幹線は鉄道趣味の対象としてはあまり興味が向かなかった感があります。お金に余裕があれば、0系は大窓、小窓と一通り揃えたいところではありますが・・・。

(後述する1999年の夏に博多駅で偶然撮影した0系。最後の活躍をしていた頃です)

 

 中学は東北地方ということで(東京の学校では珍しいですね)、開業して日の浅いの東北新幹線の200系に乗りましたが、高校の修学旅行は関西で、まだ0系だったと思います。100系が登場して二階建て車輛なども編成に組み込まれて話題になりました。私も100系は好きな形式の一つで、模型も持っています。食堂車のお世話になることは残念ながらありませんでしたが、2階席を含めて100系のグリーン車に乗ったことがあります。前後してヨーロッパの特急の1等車を経験していますが、それらと比べても遜色ないどころか、新幹線のグリーン車の方が一段上の印象を受けました。

 20代から30代にかけて一番お世話になったのは300系かもしれません。シートピッチも昔に比べたら広くなり、何より「のぞみ」の登場で速くなりましたので、実家の家族にも好評の車輌で、亡母は数度の利用だったと思いますが、お気に入りでした。東海道に関しては一時期は今のN700系のようにほとんどが300系で占められましたので、のぞみに限らず、ひかり、こだまでもお世話になりました。

 そして以前も書きましたが、500系の登場で「あえて500系を選んで乗る」ようになりました。新幹線の形式で、初めて「大のお気に入り」ができたことになります。1999年のこと、この500系のぞみで、東京から博多まで通して乗ったことがありました。トンネルの多い山陽新幹線ではさすがに退屈しましたが、東京を朝6時に出発して、お昼前に博多に着き、さらに在来線の特急に乗り継げばちょっと遅い昼ごはんを長崎で食べられる、ということで九州が本当に近くなったなあと思ったものです。

(500系の写真はあまり撮っていません。博多まで通しで乗った1999年の夏に撮影)

 0系、300系といった高速・大量輸送の後継者として700系が、さらにその進化版としてN700系が登場して随分経ちます。昔のように京都、新大阪まで行くこともなくなり、このところはせいぜい名古屋までの移動に使うことが多くなりました。もちろん便利なことには変わりなく、それはただスピードと言うだけでなく、毎日多くの本数が運行されていることも特筆すべきと思います。停車駅も終点も違う列車があれだけ共存できるということも含め、新幹線というシステムの巧みさと、それを生み出して運用している多くの関係者の努力には感服するばかりですし、見えるところで、また見えないところでの関係者のたくさんの仕事に感謝しています。

 何度も何度も乗ると東海道新幹線のルートは「通いなれた道」になってしまうわけですが、それでもカラフルな住宅群だったり、トンネルの合間から見える海岸線だったり、富士山だったり、「727化粧品」の看板だったりを見ながらの旅は楽しいものです。便利な移動手段であり、それ以上でもそれ以下でもないからこそ、大切な路線なわけですが、これからも私をあちこちに連れて行ってくれる大切な路線であることに変わりはないでしょう。

新幹線は開業当初、方向幕ではなく、側面にこういったサボを挿して走っていました。こちらは原寸大のレプリカで、だいぶ前に買ったものです。開業当初は東京⇔大阪間は4時間かかりました。

Nゲージの模型と比較すると大きさが分かりますか?ちなみに電車は試験用に使われた1000形B編成の先頭車です。

 

リニア鉄道館にて、0系の運転台に座る筆者(顔はご容赦)。

 

新幹線関連のネクタイピンも随分持っています。これ以外にE2系、H5系もあります。

 

そうそう、新幹線の普通車の車内販売も近年なくなってしまい寂しい限りですが、沿線在住ベテランモデラー氏は新大阪ないし京都で新幹線に乗り込むと、車内販売でウィスキーの小さなボトルと氷を買い求め、コップに注いでそれをちびちびやりながら読書するのが楽しみだったと言っています。以前子役出身の女優さんが書いていましたが、撮影のため京都に向かう新幹線の車内は昔ならビールやお酒の匂い、さらにタバコのにおいもしたものだけど、今はそんなこともなく(もちろんタバコのにおいもしないし)、パソコンのキーボードの音だけが響いている、と時代の変化を記しています。車内の過ごし方もまた、時代の流れと共に変わって行くようです。

 

 

  

 


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地下鉄博物館へ 丸ノ内線開通70周年記念展 車両編

2024年08月31日 | 鉄道・鉄道模型

 模型の鉄道で8月はだいぶ楽しんだのですが、豚児を連れて先日は地下鉄博物館に行ってきました。ちょうど「丸ノ内線開通70周年記念展 車両編」も開催されておりまして(9/1まで)、そちらの特別展示も観てまいりました。

 

(展示会のパンフ。上に載っている模型はカトーの営団300形。以前RM MODELS/グリーンマックスの付録キットを組んだものもアップしましたが、完成品も後年買いました)

丸ノ内線と言うと子供時代のイメージでは銀座線の比較的落ち着いたオレンジイエローの車体色や他の路線のステンレス、アルミの銀色の車体にラインカラーという大人しい塗装の中で、真紅の車体に白い帯、白帯の上には銀色の「サインカーブ」と、地下鉄車輛だけでなく、日本の鉄道車輛の中でも目立つ存在でした。子供心に「なんでこんなに派手にしたのかな」と思ったほどでした。

 この特別展は昨冬に開催された「建設編」に次いで開催されたもので、文字通り車輌関連の展示が実物の部品、大型模型、写真などで構成されています。もっとも、こちらの車輌はいつでも見ることができますね。

初期の行先案内表示。車体側面についており、どちらかが光る仕組みになっていました。

 

前面方向幕の左右についていた方向標識灯

「サインカーブ」の実物もあります。

 

ドア上にあった路線図でしょうか。「西新宿」駅誕生以前です。

 

大型模型も充実です。

02系は20代~30代にかけて仕事で良く乗りました。

現在の主力、2000系です。「伝統の」サインカーブが復活しています。

豚児はこうした展示より模型のパノラマや、シミュレーターに興味津々で、豚児を膝の上に乗せて比較的簡単なシミュレーターを操作させていただたきました。線区、区間は選べませんが、私は東西線でした。久々に2ハンドルのコントローラーを握りました。

 

丸ノ内線の「赤い色」については、イギリスのタバコ「ベンソンアンドヘッジス」の缶の色を参考にした、というエピソードは有名ですが、以前もこのブログで書いたとおり、同タバコのブランドカラーは金色で、赤は王室の紋章などが描かれたトップ部分に使われた色です。仕事では何度となくお世話になっておりますし、これからは2000系にたくさんお世話になるんだろうなと思い、展示を見ておりました。

 さて、丸ノ内線は模型でもいろいろ持っています。02系もクロスポイント製キットを組みました。

アルミっぽさを出すために、銀色に15%程度の白を混ぜて吹き付けました。

 

大きなスケールでもこういう模型があります。

こちらは2003年に「営団地下鉄メモリアル」として当時の「帝都高速度交通営団」から発売された1/80、16.5mmの300形です。製造はイモンが担当していました。かなり珍しい製品としてご紹介した次第。

行先の「お茶の水」に注目

 

 

 

 

 

 

 


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国際鉄道模型コンベンション2024 モデラーの展示から

2024年08月21日 | 鉄道・鉄道模型

 JAMの話、続きます。今回は印象に残った展示などをご紹介。

 初日に訪問して古典機談義となったのは「オカ・ジョーキーズ」。

こちらは日本鉄道の貨物機、後の9700形。実物はアメリカ、ボールドウィン製で、初の1D1軸配置の機関車でした。これ以降、1D1配置の機関車は発注元の日本を象徴するものとして「ミカド」の愛称がつきました。常磐線で石炭輸送にあたっていました。

江戸と東京が混在する明治の光景を、模型で観ることができるようになったとは・・・。いい時代になったものです。

台の右側に明治の万能タンク機、B6こと後の2120形が並んでいます。B6は500輌以上の大所帯で、製造国も様々でしたから、細かな違いがあります。かつての河合商会の製品をここまで改造されるとは、ということで、しばしB6談義に花が咲きました。といっても私も作られた方も、実物の現役時代は知らないのですが・・・。私の亡き父でさえ、物心ついたときには蒸気機関車は空制化されていたはずです。こうして原型に近いB6をNゲージで再現されるというのは頭が下がります。

数々の古典機が並びますが、昭和の初めの編成もありますね。私などは明治生まれの祖父母がいましたし、両親は昭和一桁世代ですので、明治、大正、戦前というのは体験した大人から直接聞いた歴史ですが、平成生まれ以降、特に今世紀に入ってから生まれた方にとっては、歴史のひとこまなんですよね。

豚児の大のお気に入りがこちら

RFC(Railway fan Club)さんのりんかい線をモデルにした自動運転。信号が灯り、発車メロディが流れ、ということで実物のような運転に豚児だけでなく、多くのお子さんたちが夢中になっていました。豚児がかなり長居しておりまして、ご迷惑だったのでは、と思います。

 家人はその近くの「激団サンぽーる」の風景がとりわけ印象に残ったようでした。

水の表現などはかなり手間をかけている様子でした。

工場と船溜まりの風景が何とも言えない雰囲気を持っています。

先日、高校生たちのモジュールをたくさん見てきましたが、その中にも水を表現したものが多くありました。それらと比べますとやはり大人は自分の目で見てきた風景も、そして工作に関しても経験値も違いますので、各段に素晴らしい作品となっています。家人が「森の中に引き込まれそう」と言っていました。

 

架空鉄道組合(仮)は、さまざまな自由型、心象鉄道の車輌たちを展示していました。バスの塗装まで「らしく」まとめてありますね。

私も架空の地方私鉄のオーナーですので、車輌やバスに至るまで作る気持ち、よく分かります。

 

地方私鉄ということではこういった展示も(クラブ名等を確認していませんでした、失礼)

建物は市販品がほとんどのようですが、うまくできています。駅舎もトミーの教会でしょうか。

 

弘南鉄道、中央弘前駅。桜の季節でしょうか。

渋谷のスクランブル交差点、新宿南口のジオラマでおなじみ「Cityscape」さんには昨年開業した宇都宮のこの風景も。

三日間、我々の隣のブースにいらっしゃったmatsuri modelさんが手がけたそうで、この路面の表現を教えていただきました。ありがとうございます。

こちらは3carsさん。名前のとおり、2輌でも4輌でもない、3輌編成で走るレイアウトの魅力を表現。こちらの池上線、いいですね。私も10数年前に池上線沿線が外回りの担当エリアだったので、こういう風景だったなあ、と感心することしきり。

 

物欲の方もそれなりに発動しておりましたが、変わったところではGM50周年のキーホルダーを買っています。

エコノミーキットシリーズの箱を模したものと、お店でおなじみ、あのシールを模したものです。値段の表記なども「分かる人には分かる」ものですね。

裏も丁寧に購入場所の「JAM会場」に赤丸がプリントされていました。

 

 

 

 

 

 

 

 


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国際鉄道模型コンベンション2024 ご来場ありがとうございました

2024年08月20日 | 鉄道・鉄道模型

 8/16~18まで開催の国際鉄道模型コンベンションですが、16日はあいにくの台風に見舞われたものの、17日には噂では過去最高のお客様を集め、最終日の日曜日も大盛況で閉幕しました。お客様と準備に奔走されたみなさま、出展されたみなさま、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

 私もミニチュア人形のYFSブースの「中の人」として過ごしました。おかげさまの大盛況でしたので、なかなか他のブースに出かけたり、クリニックの受講が叶わなかったりという「嬉しい悲鳴」はありましたが、私のジオラマにも足を止め、質問してくださる方や目いっぱい顔を近づけてご覧になっていた方もいらっしゃり、こちらも嬉しい限りです。出展中もいろいろ「付加工作」をして、場内の他のお店で調達した人形まで登場させておりました。こちらはYFSの御徒町のお店で皆様をお迎えする予定です。

 今回は主催者、メーカー等の展示から。まず入場しますと南正時さんの特急列車の多くの写真が出迎えてくれます(撮影禁止のため写真はありません)。今回のJAMのテーマ、特急に合わせたものです。ちょうど私の子供時代、1970年代後半のものばかりで、懐かしかったのと、やはり自分が鉄道に強く憧れた原点みたいな感がありました。私は「鉄道大百科」にはお世話になっていないのですが、雑誌で、またトレカのようなシールなどが昔売られていて、南さんの名前はそこでもお見受けした記憶があります。日本だけでなく、欧州・TEEの黄金期の写真もありました。沿線在住ベテランモデラー氏と一緒に見て回りましたが、この次代の欧州の列車に詳しい氏の説明は濃い話てんこ盛りでした。ごちそうさまです。

 1970年代だけでなく、久保敏氏、佐竹保雄氏らの蒸気時代の特急列車の写真も多く展示されていました。こちらも良かったです。

そしてひな壇を彩るのは模型の特急列車たち。古今東西さまざまですね。

 

「鉄道模型考古学」で知られた故・松本吉之氏のコレクションから

夢屋のDF41、懐かしいなあ。

 

メーカーでは一番印象に残ったのがグリーンマックスさんでした。50周年を記念した展示が良かったです。

上の方に「この部分自作した方が早い」の文字が見えますか?

バキュームフォームの「シーナリーベース」。切り取って色を塗ればシーナリーが作れるという便利なアイテムでした。

 

奥には1/700プラモデルのスカイウェーブシリーズ。今も現役の製品もあります。そして「鉄道カラースプレー」。

 

エコノミーキットシリーズにはどれだけお世話になったことか。ちなみにこの箱は正方形に近いので、包装紙で包むと意外に包みにくいのが難点でした。デパートの模型売り場でバイトしていた頃に難儀した記憶があります。

 

ストラクチャーのシール、懐かしいですね。個人的には木造商店に入っていた「沖田商店」が好きでした。

ということでモデラー出展関係は次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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第23回 国際鉄道模型コンベンション 始まりました

2024年08月16日 | 鉄道・鉄道模型

 鉄道模型の夏の祭典はまだまだ続きます。恒例の「国際鉄道模型コンベンション」が本日から東京ビッグサイトで始まりました。あいにくの台風接近ということで、今日お越しになる方はくれぐれもお気をつけて。

 私は今年もミニチュア人形のYFS様のブースにおります。先日T-TRAKジオラマSHOWで公開いたしましたジオラマも持ち込んでおりますので、ぜひご覧ください。会期中3日間は会場におりますので(金曜は短めの滞在になりそうですが)、皆様とお会いできたらと思います。


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