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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

月刊「とれいん」の600号、50周年

2025年01月16日 | 鉄道・鉄道模型

 鉄道模型と実物の鉄道を扱う雑誌「とれいん」が12月号で600号に、1月号で創刊50周年を迎えました。おめでとうございます。

600号では京急600形を特集し、今号では東急を特集しています。毎年1月号は大きな特集号となりますが、今回はかなりのボリュームです。鉄道ファン誌などは100号の区切りにそれに因んだ特集が組まれますが、日米欧の有名な機関車を100種ずつ模型で紹介した100号はともかく、節目の号で特別なことを、という感じではありません。それでも1月号については質・量ともにたいへんなボリュームで、歴史があって、地方に譲渡車も多く、となりますと、実物・模型共にかなり幅も広くなるかなと思います。

 それぞれのモデラーがさまざまな時代の車輌を作り、ゲージを問わず充実した内容となっています。「1985年の8500系」を作られた方もいましたし(私も1986年の8000系を作ってブログ上でご紹介していますが)、真鍮・プラ含めてさまざまなキットが出ているので、時代も、路線も選び放題です。

 実物の記事で言えば、表紙を飾った5050系が「車輛の視点」で詳説されています。この形式(兄弟車もいますが)も登場から20年ということで、新車だと思っていたらそれなりに時間も経っているのですね。グリーンマックスの完成品を早いうちに購入した記憶があります。横浜高速のY500も買っていて、まだ新宿にもあった天賞堂(ただし住友三角ビルからオークタワーに移った後ですが)さんで「お客さん、基本セットだけ買うってことはないでしょ(笑)?」と聞かれ、8輌編成がやってきたことを覚えています。

 東急というと以前も書きましたが高校生の頃には東横線沿線に通学していましたし、部活でたまに新玉川線にも乗りました。また、仕事で目黒線、多摩川線、大井町線、池上線、世田谷線にもお世話になり、外回りをしながら完乗しています。

 先週くらいまで仕事がとても忙しく、ゆっくり本も読めなかったのですが、ようやく読めるな、なんて思っていたら、豚児が熱心に見ています。たまに行く横浜で東急は少しばかりなじみがあるのと、乗り入れが多いため各社の車輌の写真も多く掲載されており、それも含めてよく眺めています。豚児よ、少々お高かったのだから大事に見るんだよ。

 とれいん誌と出会ったのはたぶん小学生の頃ですから、判型は大きいものの「鉄道模型趣味」誌に比べて薄かった頃です。大人のお洒落な雑誌という感があり、日本型だけでなく、外国型の記事も多く、私などは背伸びをしながら覗いているような、そんな感じがしました。一時期真剣にアメリカ型HOゲージの方に足を踏み入れようとしたことがあり、アサーンのボックスカー(有蓋車)を組んだのも同誌にそういった記事が出ていたからでしょう。実物の車輛の撮影についても同誌で写真術の連載があって、そこで基礎から勉強しました。

 やがて自分が大人になり、執筆陣も、編集者もだいぶ入れ替わりましたが、アメリカ型、ヨーロッパ型を問わず、依然外国型の記事が載りますし、最近では台湾の鉄道の記事も載っています。また「Nキット上達の道」のように、GMの「板状キット」を基礎から組んでいく連載もあり、私も勉強させていただいています。それから「おとなの工作談義」のように、名うてのモデラーたちの座談が連載になっており、こちらも読んでいて楽しいです。

 私も初めてこの雑誌と出会ってから随分経ち、年齢もそれなりに重ねておりますが、同誌がこれからも鉄道好きの子供を背伸びさせ、また「元子供」たちにも模型の楽しさ、鉄道の楽しさを改めて教えていただけることを期待したいと思います。

 

 

 

 


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東海道新幹線開業60周年延長戦!? 駅弁大会でみつけたこんなお弁当

2025年01月15日 | 鉄道・鉄道模型

 京王百貨店新宿店では、今年も「有名駅弁と全国うまいもの大会」が開催されています(1/22まで)。先日家族の分も含めて買いに行ってきました。以前食べて美味しかったものなどもありますので、再録は避けますが、今回は豚児のために買ったこちらをご紹介します。

「夢の超特急 0系新幹線弁当」でございます。新幹線の車体を模したケースにお弁当が入っているというのはあちこちで見かけますが、0系というのは初めてみました。神戸の淡路屋さんが製造・販売しており、こちらは東京にある同社の工場製、とのことでした。

中身を見てみましょう(セロハンが乗ったままで失礼します)。

ハンバーグ、エビフライ、ポテトフライ、鶏のから揚げと美味しそうなものが並びます。左側はスパゲッティの上に紅白になったかまぼこがのっています。ご飯は右側にきのこ風味のピラフが入っていて、ご飯のボリュームもそれなりにあったのですが、豚児も美味しく食べておりました。

さて、このお弁当、食べ終わってからも当然豚児の玩具になりました。紙のスリーブも捨てないでとってあり、裏返したら台車や床下機器が印刷されている細かさです(下の写真はいずれも食べ終わってから撮りました)。

また、この手のお弁当にしては珍しく、台車や床下もモールドされています。現在の新幹線車両のほとんどが車体裾までスカートで覆われていますが、0系に関しては台車、床下機器なども下半分は見えますので、モールドは面倒でも必要だったのでしょう。

また、ふたを取ったときにこんなものが入っていました。

この「購入記念券」、大きくて広げると30センチ近くありました。

駅弁大会、会期中にあと一回は覗いてみたいです。今度は何にしようかな。

 

 

 


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わたしの「つばさ51号」

2024年12月30日 | 鉄道・鉄道模型

 私が子供の頃のことですが、冬休みに家族で山形蔵王までスキーに行ったことが何度かありました。新幹線開業前ですので「やまばと」や「つばさ」といった奥羽本線の特急に乗って、山形を目指すわけです。上り列車が雪をたくさんつけて走る姿には旅情をかきたてられましたし、板谷峠を越えて山形に着いたときは、東京とは全く違う景色に、遠くまで来たなと思ったものです。

 そんなある年の冬、父が「今年は臨時列車のつばさ51号のチケットしか取れなかったよ」と言っていました。果たして上野駅まで行ってみると、そこに停まっていたのは485系ではなく、青い14系座席車でした。雑誌等でしか見たことが無い車輛でしたので、私とやはり汽車好きの兄にとっては嬉しいサプライズでした。車内は特に電車特急とはあまり変わらず、リクライニングシートが「簡易型」と呼ばれる、踏ん張っていないと背もたれが戻ってしまうタイプではありましたが、快適に過ごしました。

 小山あたりを過ぎた頃に「ちょっと列車内を探検してくるか」と父と私たちは他の車輌の様子を見に行きました。普通車を何輌か歩いた後に、やはり電車特急と同じグリーン車にたどりつきました。そしてさらにそこを抜けると、食堂車が・・・あれ、14系座席車って普通車だけでは?と思われた方もいらっしゃるでしょう。そう、このグリーン車と食堂車は、模型だけの架空のものです。

14系座席車は多客時や団体輸送などのために作られた形式で、食堂車はもちろんのこと、グリーン車すらありませんでした。編成としてのまとまりも含めて個人的には嫌いではなかったのですが、やはり特急用の形式であるならば、食堂車とグリーン車があったら面白いだろうなと思っていました。そこで我が家の14系(カトー製品)に増備してみようとなったのです。実は以前にも14系座席車にグリーン車、食堂車を入れたことがあり、その時は白帯も塗装で再現しましたが、上下で違う微妙な帯の太さが再現できませんでした。そこで今回、もう一度別の手法でやってみようとなったのです。

まずグリーン車の方ですが、カトーのサロ481を種車にしました。車体と床板、屋根もばらして車体に1000番のサーフェーサーを軽く吹いた後で青20号を塗りました。青20号はグリーンマックスのカラーでもありますが、カトーの14系の車体色からはやや離れています。そこで今回はインレタ等でおなじみのトレジャータウンから発売の塗料を調達しまして、こちらをエアブラシで吹きました。大容量の瓶に入っているので使い切るまでが大変そうです。だいぷ色が近づいた感じです。

そして食堂車の方ですが、こちらはサシ481を使っています。

ただこちらの場合はグリーン車ほど簡単ではありません。サシ481は車体の妻面に簡易運転台を取り付けていますのでアクセントではありますが、こちらは窓部をプラ板でふさぎ、灯火のモールドを削り、屋根上の前照灯も削り取りました。

内装も色差ししました。グリーン車は背もたれ、ひじ掛けの白いカバーを塗装で再現しました。食堂車はテーブルを白で、椅子は黄色くしました。

また、屋根の色は銀色で製品化されていましたが、ねずみ色1号に塗っています。

さて、車体の帯ですが、最近ではいくつかのメーカーから「ブルートレイン用白帯」というのが出ていると聞き、買ってみました。ところがあるデカールは私の貼り方が悪いのか、まっすぐ貼ることが難しく感じました。もう一社のデカールの方は水に浸したとたんにバラバラに割れはじめてしまい、おそらくお店に長い期間あって劣化したのかなと感じさせました。ちなみに「ブルートレインの白い帯」については上の帯幅が1/150では0.54mm、下の幅が0.4mmとなっています。

そこでこれに近い帯幅でデカールは無いかと探してみたところ、カーモデル用のデカールなどで0.5mm、0.4mmとして売られているものがあり、それを使ってみることにしました。シルクスクリーン印刷で軟化剤などとの相性も良く、なんとか貼ることができました。0.54mmと0.5mmは確かに若干の違いがあるのですが、自分としては納得できる仕上がりになりました。

車番についてはグリーン車の方はオロ14となりました。食堂車はオシ14-100番台を名乗っています。寝台車の方の14系に食堂車としてオシ14という形式がありますのが、座席車と組む方はグループも違うため、別の車輌ということで100番台を名乗っています。

車体を組立て、台車をはめ、クーラーのパーツもわざわざ用意した14系座席車用の別売りパーツを使用しました。最後に妻面に電車には無かったホロ枠を接着しました。

これで完成です。どうにか冬の多客時に間に合いました。グリーン車、食堂車の車高が若干低いのですが、仕方ないところです。編成も6両から8両に増えました。スハフ14の発電機では6輌分しか賄えないのではというご指摘もありますが、そこは模型と言うことでご勘弁ください。こうして我が家にも架空の車輌を含めたかつての奥羽本線が再現できそうです。

 

 

 

 

 

 

 


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ちょっと昔のローマ、ミラノの路面電車

2024年12月20日 | 鉄道・鉄道模型

 前回、マエストラーレ通りの路面電車にインスパイアを与えた実車をご紹介しましたが、今日はもう少し実車の写真を多めにお届けします。

1. 1992年2月ローマにて

まだこんな古い車輛が現役でした。右手前が石畳になっています。

多車体連接で部分低床車が入っていました。電車の手前を若い女性が横切っていますが、信号や横断歩道が少ないエリアもあり、この光景はよく見かけました&自分もやりました。

街並み、道路の様子などもお分かりいただけるかと思います。大学4年の卒業旅行でローマを訪れました。オプションで申し込んでいたポンペイ行が成立せずキャンセルとなったため、バチカンを訪れ、そのあとはローマの街を歩きましたが、ツィンガロ(ジプシー)に囲まれたり、腕をつかまれたりと散々でした。脚を棒にして戻ったホテルではエレベーターが途中で止まって閉じ込められ・・・とトラブルてんこ盛りのはずのローマでしたが、それでもなぜか嫌な思いをしなかったのは、最後の最後で無事だったのと、バチカンをはじめ、いろいろな絵画・彫刻を見て、遺跡を訪れることができたからでしょうか。

 

2. 2002年ローマ

特徴あるオレンジ色の車輌。製造者の名を採って「STANGA」とも呼ばれています。市電の「顔」的存在でもあります。

このオレンジ色はイタリア語では「内閣(大臣)のオレンジ色」とも呼ばれているようです。

緑濃淡の塗り分け(後ろの低床車は車体全体をラッピングしています)。夏の昼下がりです。

 

低床車との並びです。

90年代以降日本でもおなじみとなった完全低床車です。

ローマ市の緋色の紋章。中には「S.P.Q.R(ローマ市民及び元老院諸君の略)」と入っています。

オレンジ塗装との並びです。

 

3. 2003年ローマ

部分低床車も健在でした。

コロッセオの近くを走る路線バスもオレンジ色です。この色、フィレンツェのバスでも同じでした。

 

4. 2002年ミラノ

ミラノもクラシカルなトラムが走っていました。バスと同じで扉は片側のみです。やはりオレンジ色です。

 

 

ローマとは異なる石畳などにも注目。建物もさまざまです。右の「M」のマークはメトロ(地下鉄)の入り口です。

ミラノもその後、低床車の導入が進んでいます。2013年に訪れたときは塗装もオレンジからやや黄色がかった色がベースになっていました。

イタリアの場合、思い出したように公共交通機関の塗装が変更されます。今はまた、違う色なのかもしれません。また、東京ではあまりみかけませんが、車体全体をラッピングした広告電車も見かけます。この20年くらいでフィレンツェやヴェネツィア(イタリア本土側が中心です)などでもトラムの導入が進んでいます。ご無沙汰となっているイタリア、なんとか訪れたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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東海道新幹線60周年企画もののプラレール

2024年12月15日 | 鉄道・鉄道模型

 前回「マエストラーレ通り」の番外編を書きます、と書きましたが、ちょっと写真が間に合わなかったので、先にこちらの記事をアップします。楽しみにしていた方(どれくらいいらっしゃるか分かりませんが)、ちょっとお待ちください。

 東海道新幹線開業60周年という話は先日もいたしましたが、それにちなんだこんなものがあります、というのが今日のお話です。

タカラトミーのプラレールでは、東海道新幹線60周年企画として「0系新幹線ひかり号」と「超特急ひかり号」のセットを発売しました。

0系のひかり号の方は分かりますが、左側の赤い新幹線がきになりますよね。こちらは「超特急ひかり号」として当時発売された「赤い新幹線」で、それを復刻したものです。兄はプラレールでよく遊んでいたようで、私も子供の頃、赤い新幹線は見た覚えがあります。幼少期の兄がプラレールで遊ぶ姿も写真が残っています。ちなみにわざわざ赤と白にしたのは子供に受ける色使いだったから、ということだそうで、おおらかな時代だったということでしょう。窓回りに帯が入っていないというのは、試作車のA編成みたいです。

 早速赤い方から見てまいりましょう。現代の新幹線の金型を使い、赤白に塗り分けたものですが、雰囲気は出ています。

そして、0系です。

よく見ると「ひかり号」のサボが印刷されていて、開業当初のイメージが再現されています。

真ん中の車輌は1等車(グリーン車)でしょうか。扉の枠の部分が金色になっています。芸が細かいですね。

後尾側です。

 

二つの編成を並べてみました。

また、乗車券を模したカードも入っています。

赤い方はともかく、0系ひかり号の方は印刷も繊細で、手荒な扱いには向かず、大人のコレクション向きに見えます。そういうわけでこのプラレールの車輌たちは子供の目に入らない場所にしまわれており、いつか走り出すときを待っています。

 

 

 

 

 

 


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