ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

あんなこと第10話

2006年09月26日 | フランス以外でのお仕事


さて船に戻って

ディナーをとって荷つくろいをしていよいよ明日パリへ戻る事になりました

夢の様な14日間

思えば遠くに来たもんだとしみじみ

そして

朝 クラブメッドの偉い方(たぶん重役クラス)の方2人とケネディ空港へ

クラブメッドの偉い方達は通常のチケット

私 キャンセル待ち(クラブメッドが予約日を間違えた為)

じゃじゃ~ん

なんとキャンセル待ちは埋まっていて

次の日にと告げられクラブメッドの偉い方々はサッサと出発ロビーへと

私:ちょちょちょっと待って下さい どうやって船へ戻ったらいいのですか?

偉い方:じゃあ船着場の住所を書いておくからタクシーに乗って行ってくれ

と言って荷物を引きながら行ってしまうのです

このとき私はドルに換えておらずフランのまま

私:ちょちょちょっと待って下さい 私ドルを持っていないので換えてもらえませんかと

偉い方:じゃあこれで

と けげんそうな表情でやっとこさ換えてもらい

辺りは暗くなり始め小雨も降ってきて

異国の地で不安な気持ちを抱えタクシー乗り場へ

タクシー乗り場へ来ると

タクシーの案内パンフレットを渡され

止っているタクシーに乗り黒人のドライバーに行く先を告げて

さあ出発しない?

なんで?

どうして?

しばらくすると

もう一人黒人が助手席に乗ってくるではないですか・・・・・?

アメリカのタクシーは運転席と後ろの席との間がガラスで仕切られていて

中央が引き戸になっていまして

タクシーに乗る前に渡されたパンフレットには

各国の言葉が印刷されていて ありました日本語

なになに・・

白タクに気おつけろ・・・・

タクシーのナンバーを控えておけ・・・・

などなど

おいおい脅かすなよー   

っと思っていると前の助手席に乗ってきた黒人が

助手席マン:へーイ メーン さっき渡された紙よこしなー

私:えっ えっー(すでに車のナンバーを書いてしまったど~~~すべ~~~)

助手席マン:早くよこせよー

私:・・・・・・・・・・・・・・ワタシマシタワタシ  

運転マン:どうだ?

助手席マン:こいつ書いてやがるぜー

運転マン:ふん こざかしい

私:・・・・・身長が今のジュニア位になったでしょうか

ドキ ドキ ドキ
 
小雨の降る夜のハイウエイ

怖い 

まるで映画のようです

二度ほど料金所を通ったのですが

最初の料金所で

運転マン:ヘイ メーン金をくれ

私:ウイ 

とドルを渡すと

運転マン:こんなデカイ札しかねえのかー?仕方ねーなー

と料金所に支払ってちゃんと御釣りはくれました 
                              私常にドキドキ
二度目の料金所でなんと助手席マンが降りたのです

助手席マン:じゃあまた明日 

みたいな英語で

そしてタクシーは私を乗せて船着場へと

今では船着場の住所は忘れてしまいましたが

なんとかかんとか80-12と言う番地で

船の近くになって

運転手マン:何番地だー?(ニュアンスで解った)

私:エイティ アンド トゥエンティ~ン

{実はこの時 あまりの緊張の為 中学英語しか解らかったし 決して成績もいいとは言えなかった私の頭から思ったのは 10代の事はティーン セブンティーンと言う女性雑誌もあったっけなー そうだ12は10代と同じだからトゥエンティーンだろう!と勝手に解釈}

運転手マン:(フランス人が書いた住所を見て){汚かった殴り書き}
      ハーン?

たぶん運転手マンはエイティ アンド トゥエルブと書いてあるんじゃあないのか?しかし変なジャパニーズはトゥエンティ~~~ンと言っているし?





その時ですちょっとだけ昼間出た時に見た船着場の景色がそこに

私:(指をさして)ムッシュ パルドン プリーズ ラ ラ ラ ↑~~~~と

そして

やっとこさ船の停泊している所に到着

この時汗びっしょり

運転手マン:55ドルだ



私つい無事に船着場まで着けたのでうれしくて3ドルチップを渡しちゃいました

船に戻って

聞けば空港から船まで33ドル程度とのこと

そんなことどうでもいい無事に来れたのだからと

そして客室係りのフィリップに事情を説明して翌朝またキャンセル待ちで

こんどはホントにパリに⇒

これで

終わりと


思ってるでしょー

まだまだ

これではまだ終わりません

これで終わったら閲覧数伸びませんから











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