ノルマンディーのお魚は
フランスとイギリスの間に
ドーバー海峡があり
潮の流れが速く
摂れた魚は身がしまってプリプリ
驚いたのは
平目(trbot:テュルボ 車のターボではありません)
の大きいこと日本の平目の3倍はあります
それに
オマール海老
オマールと言うとほとんどが
カナダかアメリカ産
フランスブルターニュ産は
日本の牛肉より高いのですが
その身の旨味と歯ごたえは
すごい!
ときどき
大物が混じっていますが
片手では持ちきれない大きさで
80センチ位大きくて
爪のおおきさが
私の手の平ほどで
2、3キロはありました
とにかく
魚はみなプリプリ ピンピン(キトキト)
ある日朝の
仕込みの時 新鮮なホタテが入荷
アプランティー(見習い)のセドリックと
ホタテの下ごしらえをしている時
そのホタテの身の大きさとプリプリ感に
日本人の私にホタテさんが言いました
ホタテ:ボンジュール キュイジニエさん
私:あ ボ ボ ボンジュール
ホタテ:私の身 プリプリで美味しそうでしょ?
私:あ あ ウ ウ ウイ
ホタテ:セドリックの目を盗んで 食べてもいいよ
私:ほ ほ ほんと!
手に取ったホタテさんは
透き通るように白く
ふっくらとして白玉のように
もちもち プリプリ
セドリックの目を盗んで
官能的美味しさに
ニンマリ と セドリックは
私がホタテさんを食べちゃった事に気が付いたらしく
セドリック:マサ何を食べてんだ?
私:ホガァヶ
セドリック:エッー ホタテ!!!!
私:シェフには内緒にしてくれよ
セドリック:わかっただから もう一度食べてみてくれ
私:いいの?
セドリック:ああ シェフには内緒にしておくから
「パクッ」
セドリック:おーい 皆ー マサがホタテ生で食ったぞー!
私:シッー セド おい
と言っている間にキュイジニエ達が集まって
マサホントかー?
私:ごめん
キュイジニエ:もう一回俺達の前で食べてくれ
私:えーいいの?
「パクッ」
一同:うわー げっー やめろー うそー ほほー
マサおまえ死ぬぞー
騒ぎにシェフが来て
キュイジニエ:シェフ!マサがホタテを生で食べたんです!
シェフ:(ニヤッとして)日本人は刺身と言って
新鮮な生魚をたべる料理があるんだ
と
シェフ:マサあまり食べ過ぎるなよ
お客様に出すホタテが無くならない様にな と
私:ほっと胸をなでおろしました
みんな 俺は生きてるぞー!