廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

ジャケット・デザインに惚れて聴く

2023年12月03日 | Jazz LP (Contemporary)

Hampton Hawes / Vol.2, The Trio  ( 米 Contemporary C 3515 )


ジャズ界屈指のジャケット・デザイン。最も好きなジャケットの1つだ。麻薬中毒者らしく痩せぎすで退廃的な姿がモノクロの風景の中に
浮かび上がる。モノトーンのレタリングが背景にうまく溶け込み決まっている。

1955~56年にかけて録音された複数の演奏が3分冊にまとめられたよく知られた内容だが、選曲的にもこの第2集が一番いい。
"あなたと夜と音楽と" で始まるというのが何ともいい。この人は自身のピアニズムで聴かせる人ではないので、選曲が重要になる。
自分の好きな楽曲が入っているアルバムを選ぶといいのだろう。

ロイ・デュナンの録音だが平均的なモノラルサウンドで際立った特徴は見られないが、レッド・ミッチェルのベース音がよく効いていて
トリオとしての纏まりや躍動感が優れている。よく出来たピアノ・トリオの作品になっている。

60年代以降になると独特の深みを見せるようになるけれど、この時期はまだ若さが勝った演奏でこれはこれで悪くない。
ピアノの腕1本で勝負するんだという気概が強く伝わってきて、その潔さが気持ちいいアルバムである。


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2 コメント

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前期のホーズ (松葉蘭)
2023-12-03 08:03:36
 おはようございます。
 函館時代に通ったJBハウスというジャズ喫茶で、来店する度毎にこのレコードを掛けてもらう客が居たのを思い出します。また、後輩がこのジャケットの絵を描いて額装してくれたものを拙宅に飾ってあって個人的な思い入れのあるレコードでもあります。
 復帰後のホーズ程ではないにせよ、前期モノでは私もよくこれを聴きます。
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Unknown (ルネ)
2023-12-03 12:49:22
3部作の中では一番地味なせいか、レコードはこれが一番出ない。
でも、私はこれが一番好きですね。
まあ、そんなに頻繁に聴くというわけではないですが、ジャケットの質感が良くて、
ジャケットだけ繁々と見たりします。
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