日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

やまとの『尼寺のおてつだいさん』

2021-05-08 19:55:37 | 日記
ゴールデンウィークもコロナのためにほとんど動けずじまいの方が多かったことでしょう。私は、部活が、緊急事態宣言下でも大会が近い場合は可能ということで、半分くらいは練習と試合でした。

奈良にも行きたいのですがいつ行けるのだろうという感じです。奈良に対する飢餓状態の中で、NHKで結構定期的に放送されている「やまと尼寺精進日記」が私は大好きで、昨年後半くらいからビデオに録りためています。
奈良の音羽山観音寺という尼寺で暮らすご住職と副住職とお手伝いさんが自然豊かな山の中で、季節感のあるおいしい料理を作ったり、お寺のさまざまな行事を里の人たちと一緒に楽しく催したりする精神的に豊かな生活に憧れます。
今再放送されているものは何年か前のもので、今は当時のお手伝いさんと副住職さんはお寺にはいらっしゃらないようです。

そのお手伝いさんだった、まっちゃんがTwitterをやっていて、情報を追いかけていたら、今度まっちゃんが作家デビューして、本を出したとのこと。
『尼寺のおてつだいさん』という本です。Amazonで予約できるようです。また、「6月5日6日の個展でも販売」とも書いてあるので、そうなんだ~行けば会えるのかな?と思っています。

とにかく奈良に行けず、奈良にまつわるものに飢えている私は、この本も買うでしょうし、個展にも行っちゃうかな?

奈良にご興味のある方、いやご興味ない方も、このNHKの番組「やまと尼寺精進日記」もご覧になってみてください。自然と共生し、季節感のある、ごく日本的な、心豊かな、朗らかな生活に魅了されることと思います。

ちょっと遅くなりましたが 卒業生への思いとコロナ2年目の春

2021-04-04 13:05:52 | 日記
もう令和3年度が始まってしまいました。
3月に、担任していた生徒たちの卒業式がありました。コロナのため、いろいろ制約はありましたが、今年は保護者の参列も可能になって、感動的な、心に残る式となりました。

私のクラスの生徒も、保護者の方々の思いに応えて、また、自分のやりたいことを実現するために、それぞれに精一杯の進路を選択して、元気に卒業していきました。コロナで行事も満足にできない中、最後まで学校生活をしっかり送って、成長が感じられ、私にとっては一人一人が本当に誇らしい自慢の生徒です。
クラスにとっては、虹というものが大切な思い出でもありまして、虹を見たら、皆さんを思い出します。皆さんも、虹を見たら、クラスの仲間と、私を思い出してくれたら幸いです、という話をしたりして、最後のホームルームを終えました。

今年の大学入試は、補欠合格がとても多かったという印象です。そして、補欠から繰り上がってうれしい合格となった生徒、結局期日が来ても繰り上げの連絡が来なかった生徒、それぞれ悲喜こもごもでした。
受験の間にも成長が感じられた生徒もいて、私もこれからが楽しみです。合格するかなあと危ぶんでいた大学に補欠から繰り上げ合格になった生徒、私も大学のホームページを見てみたら、海外留学必須とか!?おとなしくて内向的な生徒なのですが、わかってて受験したのかな?大丈夫なのかな?と、後日聞いてみたら、「もちろん知ってました」という返事。海外留学を経てまた変身・成長した姿を見たいですね。
コロナでまだあいにくの船出ですが、一人一人の人生に幸多かれと願います。



写真は、3月の上旬に、部活をやっている場所で撮ったツクシです。緊急事態宣言中で見る人もいない中、生えていました。その後、部活も再開して、生徒たちもツクシを見ることができたようです。
東京では桜ももうほぼ散ってしまいました。入学式は今週なのですが、ちょっと散るのが早かったですね。それにしても、コロナはいったい、この先どうなっていくのでしょう?
卒業生を送り出して、私はやや抜け殻気味ですが、元気を出して新年度も勉強に部活にがんばっていきましょう。去年の今頃は学校がありませんでしたからね。

今年は漢字一文字で?2020

2020-12-29 20:48:52 | 日記
コロナのために不安な年末年始です。そのような中で、学校は、1月3日までの9日ほどしか冬休みがありません。
今日は、日本史で受験する生徒が勉強したいというので学校で補習をしていました。

さて、このブログで毎年恒例の「今年は漢字一文字で?」ですが、日本漢字能力検定協会が選んだ今年の漢字は「密」でした。

このブログでの私自身の漢字一文字ですが、2016 年は「博」、2017年は「始」、2018年は「朗」、2019年は「改」でした。

今年の私自身の漢字一文字は、「短」にしたいと思います。

とにかく、2月の下旬から学校が休校になり、6月までおよそ5ヵ月、生徒が学校に来ることがありませんでした。
今年度は体育祭、文化祭などの行事もほとんど中止になりました。授業がつぶれた分を取り返すために、夏休みは2週間しかありませんでした。この夏休みのさも「短」につながります。夏期講習や部活を詰め込んだために、夏休みはほとんど休んだ感じはしませんでした。
授業も、朝夕のラッシュを避けるために、始業時間が遅く、授業は縮授業、部活動も通常なら延長で18時過ぎくらいまでやっていたのにそれも無しで、毎日とんでもなくい時間で、十分な練習もできず、生徒は追い立てられるように片付け・着替えをして帰宅する日々。

生徒と接する時間がく、最低限度のことしかできない、というか、最低限度のこともできたのかどうか。
3年生の担任ですので、クラスの生徒の進路指導も、限られた時間の中で最善を尽くすことに努め、生徒のがんばりもあって、ここまで無敗で、よい感じで進路が決まってきたかなというところは救いです。推薦などで進路が決まった生徒も崩れることなく2学期の終わりまでしっかり勉強して立派な学校生活を送ったこともうれしいことです。

今年の1年生も、入学式も完全な形で行うことができず、部活動への入部も7月の末になってやっとでした。そういう中でも、私が顧問をしている部活動は、活動時間がくても、生徒は熱心に練習に取り組み、ここまでとてもよい成果を上げることができています。日本中の高校3年生にとっては、インターハイや甲子園などの目標がなくなり、本当に気の毒な、心の痛む年となりました。そのような中でも、顧問をしている部活の3年生は、インターハイ予選をはじめとして試合がいくつかなくなってしまっても、最後は納得のいく引退試合ができたかなと、少しほっとしています。

教員として在宅勤務の期間もありましたが、あれこれやっていると、意外と一日はく、あっという間に過ぎていきました。
ブログの更新もそれほど多くできず、私自身の仕事の処理能力などが落ちているのかもしれませんが。

そのようなわけで、今年は自分の持ち場でそれなりにめいっぱいやったつもりですが、学校生活においては、いろいろなことが縮されたりして不完全燃焼の1年でした。自分のクラスの生徒は、学校に来てみんなに会えるのがうれしいのか、元気に、楽しそうに過ごしていたのは救いでした。3年間の付き合いのなかで、心身ともに少しずつ成長してきたなあと実感することもできました。行事もなくて、勉強だけして、それでもう少しで卒業、とうのは寂しいし、かわいそうですが、こういった日々も、いつかは乗り越えて、思い出話として「アベノマスクがねえ・・・」とか、語れる日が来るのでしょう。
このようなコロナ禍においても平和な学校生活を送り、自分の進路をしっかり決めた・決めつつある生徒たちと共に歩んできた、ということが、今年の一番の収穫であり、うれしいことかなと思います。
日本史のブログなのに今回は関係ない話が多くて恐縮です。

100年前のスペイン風邪流行の時は、アメリカのウィルソン大統領も、日本の原敬首相も、スペイン風邪にかかったらしいですね(天声人語2020.10.4で読みました)。今回のコロナも、重症者をなんとか増やさず、集団免疫を早く獲得してしまったほうがいいのでしょうか。

コロナのために、献血をする人が少なく、輸血用の血液がピンチだとニュースで見ました。私は、2年ほど前に、教員研修の一環として、民間企業などで研修・職場体験的なものをしたのですが、私はその時に、日本赤十字社を選び、駅頭で献血を呼びかける仕事をちょっとだけ体験しました。献血ルームでの仕事も少ししました。思ったより献血に来てくれる人はいるものなのだな、とその時感じました。すばらしい人助けの行為ですね。私はそんなに健康な血ではなく自分ではできないので、こうした行動ができる人に敬意を払いたいと思います。今、輸血用の血液が少ないのは、大学などでの献血が行われていないことも大きな要因であるとのことです。確かに大学は今、オンライン授業ですから学生がいませんしね。
私もその職場体験直後に、少し授業で生徒に献血を呼びかけたことがありました。献血は、16歳からできる・つまり高校生でもできるのです(そして69歳までできるようです)。東京なら新宿や池袋、秋葉原など、大きなターミナル駅には献血ルームがあります。いろいろなグッズがもらえたり、お菓子や飲み物なども好きなだけ食べられたりします。ちょっと勇気を出して、高校生以上の皆さん、献血ルームに足を運んでみませんか?すばらしい、価値ある人助けになると思います。

そんなこんなで、今年も押し詰まってきました。ブログ更新も、あまりできませんでした。3年生の担任であったというのがちょっと大きかったかなと思います。GoToトラベルがなくなっても、関西方面に行っちゃだめということでもなさそうですし、こっそり行くこともできそうですが、とりあえず、今の担任生徒を無事卒業させてから、自分の私的な旅行などは考えようかなと思っています。
東京の人出は、年末ですがさすがに少なめです。学校や会社がお休みになって、コロナが少し落ち着いてくれたらいいのですが、というか、そうでないと年末年始の病院が大変なことになってしまいますので、みんなで予防をしっかりして、乗り切りたいものです。
私も家の片付けなどをしながら、静かに新年を迎えたいと思います。明日も日本史の補習やりますけどね。意欲のある生徒を相手にするのはやりがいがあります。

今年、ブログを通じて交流できた皆様、ありがとうございました。今年もまた少し新しい出会いがあり、うれしかったです。また来年もよろしくお願いいたします。
来年は、今年より明るいよい年になりますように。

写真は、教室の窓から見えた柿の実です。

コロナから、ふと、台湾の話題

2020-04-05 12:37:16 | 日記
新型コロナの感染拡大が広がって、東京でも外出している人が減っては来ましたが、でも昨日土曜日など、まだ危機感が足りず、のどかに外を歩く人達が多く見られました。それぞれに気をつけているのだと思いたいですが。

ところで、コロナ対策で注目されている台湾について。38歳の天才IT大臣の活躍が話題となったりしています。台湾へは修学旅行でも行っているので、私もずっと台湾には関心を持ってきました。修学旅行で行くと、台湾の学校とも交流をしてきます。私も2校訪問しましたが、大体が、本校の生徒つまり日本人の高校生よりも、台湾の生徒の方が英語が上手で使いこなせています。施設も充実していて、のびのびとした空気を感じました。生徒たちは交流の後、もっと英語を勉強しなきゃ、と思うようです。


交流した学校での一コマ。ピアノを練習する生徒。公立学校でしたが、このようなピアノを練習する個室が確か10以上あるとか。


大規模マンションのような?雰囲気の校舎。

以前にも台湾の記事をちょっと書きました。

授業でも、なぜ台湾は親日なのか、という話題で修学旅行の事前学習をしたりしています。詳しくは省略しますが、台湾はこれから発展していく、面白い国だと思う、という話はしています。南国特有の明るい国民性というのも一つあります。日本統治時代のネガティブな歴史もあるのは確かですが、逆に日本から取り入れたよいものが・古きよき日本が残されている面もあります。

私が個人的に面白いと思っているのは、中国が簡体字を使っているのに対して、台湾は繁体字を使っているという点です。「台湾」は「臺灣」といった調子です。あんなに難しい字をみんな覚えて書いているんだろうか?しかしとりあえず、街の看板の文字は繁体字です。私は繁体字の方が、落ち着きますし、思考にもいい影響があるのではないかと思います。日本の漢字は中国と台湾の中間くらいでしょうか。日本人も、現状の漢字くらいは書けるべき、と思います。文化の維持、国民性、知性といった面で、今の日本語は保たれるべきだと思います。


あまり街の風景を撮って来なかったのですが、この写真を見ると、とにかくバイクに乗っている人が多い。そして、看板は繁体字が見えます。
地下鉄は、次の電車があと何分何秒で到着するか、ということが――「何秒」か、というところまで、というのが驚きですが――表示されます。台湾の人は時間についてシビアなのかな?忙しいのかな?と思ったりもしましたが、今回のコロナ問題での台湾のマスク販売の対応などを見ていると、ITの面で、台湾はいろいろと進んでいる、その一環なのかもしれません。

日本人として、いろいろな国の独自性、特色について、この時節には危機管理について、謙虚に、広く学び、よい所は柔軟に取り入れることが必要ですね。コロナ対策について、各国から学べることは、何でしょうか。

「新型コロナ対策本部、気が緩んだ行楽客にアラートで「喝」/台湾」(中央社フォーカス台湾)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200404-00000004-ftaiwan-cn

http://mjapan.cna.com.tw/news/asoc/202004040004.aspx
なんだかわくわくする見出しです。

「台湾、公共交通機関でのマスク着用義務化 違反者に過料 」
http://mjapan.cna.com.tw/news/asoc/202004030006.aspx
4月3日からとのこと。日本はこれをやろうにも、マスクが行き渡っていませんから。

東京の学校は、5月まで休業となり、自宅学習をしてもらうことになったので、このブログで補おうと思い、その1回目を、と書き始めるつもりが、何となく、台湾の話で一つできてしまいました。日本史の授業については、次回からということにします。

情報に惑わされず、真実を捕捉する力を。

2020-04-01 05:04:57 | 日記
東京では新型コロナウィルスの感染者がどんどん増えてきています。ネットで今何人が感染しているのかなどのグラフ等を見る機会が多くなりましたが、知りたいことがうまく表されているグラフが少ない。
「感染者」の累計は増えていくのは当たり前ですが、今現在の各都道府県の「患者数(回復した人は除く)」は?
感染者のうち、重症者はどのくらいなのか。
世界の国々の感染者数・死者数 など。

たまたま、こんなサイトを知りました。

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/

これを見ると、年代別の感染者数がわかり、10代以下はかなり少ないことがわかり、また、重症者は高年齢者ほど多く、死者も50代以上の高年齢者であることがわかります。
まだ日本では人工呼吸器が必要な重症者は多くはないように見えます。しかし、アメリカはこの2週間ほどで状況が激変したんでしたね。

現在の患者数は、ヤフーのグラフでもわかりますが、北海道ではもう49人にまで減っているんですね。累計だと多く見えますが。

私は、教員になる前に、公務員として、経済の分析等をする仕事もしていた時期もあり、グラフもたくさん作っていましたので、グラフについてはいろいろ思うことがあります。

世界の国々を概観すると、イタリアやアメリカ、フランスなどの窮状がテレビでもよく報じられているのを見ますが、意外とドイツは話題になりません。ドイツは、感染者は多いけれども、死亡率は低いとのこと。韓国も似た傾向です。検査の件数が多く、感染者を早期に特定しているからであるといわれているようです。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020032601001954.html

また、ドイツは、人工呼吸器の整備も他国よりも抜きんでているようです。ドイツはEUの中でもいろいろな面で優れているように思われます。
日本は、検査数が少ないです。すると、死亡率も高く見えてしまいます。

東京の街は、平日でも電車の乗客が目に見えて減っている路線があるのは確かですが、今日など帰りに乗り換えるために歩いた渋谷は、人が多かったですね。感染の危険を感じました。

感染しても無症状の人・軽症の人が多いということですから、自分で気が付いていないだけで、感染しているのかもしれません。そういう人が、他の人にうつして、その人が重症化してしまうということも起きます。

ドイツのメルケル首相は、「全人口の6~7割感染も」と発言しています(3月12日 日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56691720S0A310C2000000/ 「メルケル首相が強調したのは、もはや完全な封じ込めが難しくなっている現状を踏まえ、『ウイルスと感染の広がりを遅らせる』ことに力点を置くという考え方だ。」
「感染拡大のペースが落ちれば、感染者の発生が分散され、医療システムの崩壊を回避できるとの考え方がある。メルケル首相は高齢者を守るためにも『これは無駄なことではない』と訴えた。」

そんな考え方もあって、多くの人が感染するのはもはや止められない流れなのかもしれません。検査すれば、実は感染しているという人は大量に、あなたも私も、という状況かもしれません。

東京の学校は、予定通りの始業は難しいのかなという状況ですが、とにかく生徒の皆さんの元気な顔が見たいですね。

桜もせっかく満開なのに、お花見気分になれず残念です。しかし、せっかく咲いているのだからと、夕方、飯田橋で買い物のついでに、橋の上から見える桜を撮ってみました。
グーグルフォトが勝手に画像の色調を編集してくれました。東京理科大のキャンパスが背景です。



日本史と関係ない話題に終始してすみませんでした。来週から授業をガンガンやっていきたいところでしたが・・・このブログも活用できないものかなとも思っていますが。
それではコロナに負けず、お元気で。
そして、医療の現場の皆様の日々の奮闘に敬意を表します。