日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

日本大使館前デモを見る・・・韓国焼肉ツアー?その3

2018-03-25 18:55:05 | 旅行
東京は桜が満開になってしまいました!通勤経路にあまり桜がなく、ちょっとしか見ていません。人の少ない穴場の桜はどこかにないでしょうか? 

今日は、休みでしたので、ややゆっくり起きて、奈良のコーヒー店・ロココ(ロクメイコーヒー)の豆、サルサワブレンドをいれてみました。とてもよい香りが、部屋中に広がりました。おいしいです。香りを楽しむのによいかもしれません。これは、今月上旬に科目修得試験のために奈良へ行った時に買って来たものです。

さて、前回の続きで、2016年夏に行った韓国焼肉ツアー、いやお勉強の旅二日目です。
日本大使館前の慰安婦像の所で毎週水曜日にデモをやっているのでそれを見る、というのも、今回の旅をお世話してくださった韓国通のS先生としては、我々初ソウルの者に見せたかったものの一つだったのでしょう。

景福宮から歩いて行ったと思います。


やってました。黄色と紫色の目立つデモの集団、若い人が多いです。


そして、よく見ると、いわゆる従軍慰安婦の像と言われるものがありました。あれか。なるほど。

その周囲で、団扇のようなものやビラを配る若者がいました。私も手を出して、そのビラをもらいました。書いてあることはほとんど読めないのですが。彼らには、私達が日本人だということはわかったでしょうか?わかったかもしれないし、わからなかったかもしれないし。

ステージのバックに、12.28云々と書いてあるので、あの日韓合意について反対している内容なのだろうと思いました。

それにしても、こういったデモを毎週やっている、しかも平日なのに若者が多い、というのに驚かされます。若者は学校に行っていないのか?大学生か?
いずれにせよ、若い人たちが、過去の出来事に強い関心を持って、熱い思いで行動している、ということに、日本の若者との違いを強く感じました。

話題の慰安婦像を見ることができて、感慨深いものがありました。しかし、これはもともと、慰安婦像として作られたものではないような話も見たことがあります。慰安婦というより普通の少女であるように見えますし、戦時中のことがモチーフではなくて、もともとは、近年、米軍が起こした事件が基になって作られ、一つだけでなくて各地に増殖しているというような話をどこかで知りました。それも本当かわかりませんが、単純にぱっと見た印象では、慰安婦のイメージは感じられません。実際どうなのでしょうか。

そこからさらに歩いて、お昼ご飯のお店を目指しました。


途中、甲申事変(1884)の舞台となったという郵便局跡を通りました。

暑くて暑くて、また私は風邪で不調のため、歩くのがつらかったのですが、他の方々は元気で健脚で、いくらでも歩けるようでした。

昼食は、昨夜の居酒屋のおばさんから聞いた、サムゲタンのおいしいお店。もらったメモを見ながら探して、やっと、なんともマイナーな目立たない雰囲気のお店を発見。ここも日本人は行かなそうなロケーション。しかし、お昼時で現地のお客さんはたくさん並んでいました。日本人はゼロだったかな。

混んでいましたが、少し待って、なんとか我々5人も一緒の席に座ることができました。

私はお酒は飲むと体調が悪くなることがあるので、ほとんど飲まないのですが、この時、ちょっとビールを注いでもらって飲んだら、冷たくてすごくおいしかった!お酒は好きではないのに、思わず、いやーおいしいですねえ!と口をついて出てきました。
炎天下、延々と歩いて来て、くたくたな体に、しみわたる感じでした。
ソウルのお店では、コップをキンキンに冷やしてあるお店が多かったです。そういったことも、ビールの一口がおいしく感じた要因だったかなと思いました。日本では、意外とコップを冷やしていないお店の方が多いのではないでしょうか。


サムゲタンは、鶏が丸ごと1羽、鍋に入っていて、すごい迫力。重くて熱い鍋を、おばさんたちは両手に一つずつ持って、器用に運んで来ます。薬膳料理と言っていいと思います。鶏の中に餅米が入っているのはわかりました。その他、一般的には高麗人参なども入っているようです。日本における土用ウナギのような、夏の滋養強壮の食べ物らしいです。
私は疲れ切って、全部は食べられませんでした。100%口に合うかというと、そうは言えないかな。夏バテには効きそうです。

食後は、おみやげ屋さんの並ぶ道を歩きながら、タプッコル公園に向かいました。ここには、日本史の教科書等にも出てくる、三・一独立運動で活躍した柳寛順(ユ・ガンスン)のレリーフがあります。これについては、次回としましょう。細切れにしてでも、少しでも前に進めないと。と思っております。

学校は春休みに入り、授業の準備は一休みですので、こちらをできるだけ更新していきたいと思います。

風水思想・ソウルの古宮・・・韓国焼肉ツアー?その2

2018-03-18 03:37:40 | 旅行
前回の続きです。
韓国焼肉ツアーというより一応お勉強メインの旅二日目です。
韓国は車のサイズがバスも乗用車も全体的に日本より一回り大きいです。排気ガスも日本より強く臭います。

道を歩く人々の中には背の高い体格のいい女性も多く、日本人とはやはり違うな、韓国は大陸の一部なんだな、ずっと歩いていけばヨーロッパまで行けちゃうんだな、と、文化のつながりのようなものまでふとイメージしました。

体調がいまいちながら、朝から景福宮(キョンボックン)を目指して出かけました。ソウル市庁近くのホテルに宿泊していたので、歩いて行くことができました。

途中の道に、文禄・慶長の役において豊臣秀吉の軍を撃退した英雄・李舜臣と亀甲船の銅像。


そして世宗大王(セジョンデワン)の大きな銅像が続きます。ハングルを作った王様で、韓国の10000ウォンのお札の顔でもあります。

アメリカ大使館の前まで来ました。ものものしい警備がたくさんいて、写真を撮るな、と注意してきます。アメリカ大使館は撮影してはいけないようでした。何かイベントがあるとかいうことには関係なく、ここは常に警備が厳しいようです。


ねこじゃらしもなぜか日本のよりぶっとい・大きい。


光化門に到着。
ここから先、景福宮は日本人観光客のためのガイドさんについて見学しました。
それを待っている間、同行していた以前の同僚の先生(韓国に長期滞在をよくしている)が、体が大きくてよく鍛えられている様子が何か怪しまれたらしく、警備の人に、カバンの中を見せろ、と言われて、何も怪しいものはないよ、とアピールしていました。ちょっとスナイパーとかスパイみたいに見えたのでしょうか(笑)。その先生は韓国語がペラペラで、道中もいろいろ助かりました。


この地に来て、建物の配置と山の関係が印象的でした。景福宮の北の背景に、北岳山(プガッサン)が見えて、それを絶対的に意識して建物が作られたのがわかります。ちょうど、藤原京における大和三山と同じようで、驚きました。藤原京では耳成山にあたるのが北岳山になるでしょうか。同じ思想(風水)に基づいて宮が作られているようです。


ちなみにこれは藤原京跡の北に見える耳成山。2016年10月に見に行きました。コスモス畑がメインで悪しからず。

景福宮は李氏朝鮮(1392~)の王宮なので、日本の藤原京(694)の方がずっと古いわけですが、中国も含めた、こうした風水思想を元にした都の建設という、文化の共通性を実感しました。風水思想についても勉強したくなりましたが、先を急ぎます。

私はとにかく夏風邪で咳が出たり何やかやで体力がなく、ソウルの猛烈な炎天下で説明もやや上の空で聞いておりました。


北に玄武、南に朱雀、といった四神も彫刻や絵画に表されていました。日本と同じです。



とにかく全体的に規模が大きいです。平城京の大極殿と比較するならば、圧倒的に景福宮の方が大きい・広いと思います。大極殿みたいなのがいくつもいくつもあります。


景福宮の奥の方から横に抜けて北の方に行くと、大統領官邸・青瓦台(せいがだい)がありました。この頃は女性の朴槿恵大統領がその主でありました。多くの観光客がその官邸を見つめ、写真を撮ったりしていました。


景福宮観光が一通り終わって、次は、毎週水曜日に行われている、日本大使館前の反日デモを見に行きます。あの従軍慰安婦像のある日本大使館前です。
つづく。

ソウルの空気は・・・

2018-03-12 02:46:13 | 旅行
3日は奈良大に科目修得試験を受けに行き、なんとか博物館経営論の答案を書いて来ました。今年度はこれだけしか試験を受けられませんでした。

これに合格すれば、博物館学芸員課程の実習(二)を受けられますが、日程的に、受けられるかどうか、わかりませんね。学校の夏休み中で何も行事がない時に当たれば大丈夫なのですが。

久しぶりの奈良は、穏やかな空気の中でのんびり歩くことができて、とてもリフレッシュできました。この季節ならではのものでこれまで見たことのない「鹿寄せ」なども見て来たのですが、この1泊旅行の話は、またいつか、書くことにしましょう。

古い話がたまっていて恐縮です。今回から何回かに分けて、2016年の夏に行った韓国旅行の話題を書きたいと思います。

そもそも韓国旅行は、以前の学校の社会科の先生達と焼き肉ツアーに行きましょう、という話があって、数年経ってやっと実現したものです。結局、いろいろな都合で行けない先生もいらっしゃる一方で、私達のそれぞれの「教え子」も一緒に行くことになりました。

企画してくださった先生は、韓国と日本の歴史教育に関して造詣が深く、韓国へは年に何度も行って精力的に活動されている韓国通です。私は最初の学校で同じ日本史教員の先輩としてたいへんお世話になりました。この旅行も、焼肉ツアーとはいいながら、実際にはかなり真面目な社会科見学的な旅になりました。

8月9日~11日までの2泊3日の旅でした。

羽田空港から大韓航空で2時間20分。金浦空港着。韓国は近いですね。ちなみに写真はまだ羽田空港です。出発前の大韓航空機です。

着陸して見えた空は、地平線近くが薄茶色くモヤっていました。ソウルは空気がよくありません。排気ガスの臭いも日本より強いです。私は夏風邪を引いていて、咳もひどく、余計に悪化しました。

到着して地下鉄に乗ると、車内のテレビ画面に、1894という年号とともに、おそらく日清戦争?の頃のことを取り上げた反日的なキャンペーンのCMが流れたり、発車のベルというかファンファーレがなんか勇ましいメロディーだなと思ったり、なんとなく重たい雰囲気が。迷彩服を着た兵隊さんも時々います。韓国はいつも戦争モード下にあるように感じられました。

さて、ホテルに着いて、荷物を置いて散策へ。

徳寿宮だったと思います。とても広大な宮殿がソウルにはいくつかあります。

ドラマの撮影でよく使われるという道。

夕食は、これまた超韓国通で長期休暇中は何週間も韓国に滞在しているかつての同僚の先生と合流して、現地の人しか入らないような居酒屋へ。



辛い料理がやっぱり多くて、喉が痛い私は、もともと辛いものがまあまあ好きだけど、残念ながら辛いものは控えめに選んで食べていました。
ソウルのサラリーマン的な人々が集う居酒屋で、やはり日本とは違う異空間のような感じが味わえました。


もう夜も更けて参りました。明日に備えて今日はここまで。
つづく