日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

伊藤博文暗殺者の記念館を訪れる・・・韓国ツアーその6

2018-05-20 02:10:59 | 旅行
やっと試験問題も作り終えて、しばし、仕事から離れてゆっくりできそうな状況になりました。その隙に、こちらも書き進めておきたいと思います。
ちなみに、事務連絡笑。2年生の皆さん、試験に向けてしっかり勉強してますか?好成績を期待しています。

韓国ツアーの続きです。
焼肉を食した翌日が、旅の最終日でした。ホテルを早くにチェックアウトして、タクシーで南山タワーを目指したのですが、早すぎて開いておらず、そのため、安重根義士記念館を先に訪ねました。

立派な施設ですが、無料です。安重根(あんじゅうこん、アンジュングン)は、1909年に、韓国統監府の初代統監であった伊藤博文を暗殺したことで有名で、韓国の人々にとっては、ヒーロー的な偉人です。この翌年・1910年には韓国併合が行われ、戦わずして一つの国が日本の植民地となりました。

日本人の観光客で、こういう所まで来る人は珍しいかもしれません。今回の旅を企画してくださった先生が、通常の日本史教育はもとより、日本と韓国の教育関係者の交流に深く関わっていらっしゃるため、こういった施設についても関心が強いようです。日本史教員の私にも、また、我々の若い教え子二人も同行したわけですが、そういった若者にも見せたいということだったと思います。
ちなみに、中国のハルビン(伊藤博文が暗殺された現地)にも安重根記念館を作るというときに、日本でも確か物議をかもしたと思います。

ここは、単純に、授業で韓国併合の所をやる際に参考になる写真等を整理しておく場とさせていただきます。


中に入ると、安重根像と、「大韓独立」と大きく書かれた(現物は指を切ってその血で書かれたらしい)ものがそのバックに掲げられていました。




ハルビン駅頭での伊藤博文暗殺の場面。


安重根が暗殺に使ったピストル。


安重根の裁判の場面。


安重根の書に捺されている手形の薬指が短いのは・・・?

旅に同行した、勤務先の定時制卒業生(とても優秀な女子でした)も、興味深そうに一つ一つの展示物をしっかり見ていました。

記念館の後は、南山タワーへ。雰囲気は日本の展望台とあまり変わりません。


展望台からのソウルの街の眺め。

午後は、国立中央博物館へ。同行した先生は、もう何度も見に来ているそうで、それでも私達に付き合っていただいて感謝です。私が見たかったのです。

とても広大な、立派な施設です。それで無料ですから驚きです。夏休みで子どもたちが本当にたくさん来ていました。
ほとんど写真も撮ってよかったので、撮ったのですが、アップするのは控えます。

本当は、慶州の方に行きたかったのです。慶州地方でたくさん出土しているひすいの勾玉、それがたくさんぶら下がっている金冠、がまず見たかったのでした。

古代の展示コーナーでは、日本でも出土するものと同じようなものがたくさん展示してあって、文化はつながっているんだなあと感じさせられました。藤ノ木古墳の馬具とそっくりな出土物もありました。
金冠の黄金の輝きと、たくさんぶら下がっているみどりいろのひすい勾玉は美しくて、しばらく立ちつくしました。他にお客もほとんどいなかったので、ひとり占めです。

広隆寺や中宮寺にある半跏思惟像と同じポーズの像が大小たくさんありました。私は広隆寺のものも中宮寺のものも好きなのですが、これだけ同じポーズのがたくさんあると、ちょっと幻滅しますね。
形はよく似ていますが、仏像の表情は、日本の方が繊細で、やっぱり日本のものの方が私はいいと思いました。
たくさんある半跏思惟像は、展示が時期によって入れ替わるらしく、同行した先生は、別のものを見たかった、と残念がっていました。

ミュージアムショップで金冠とそこについている勾玉をデザインした鉛筆などが売っていたので思わず買って来ました。勾玉は、日本起源だと思うんだよな~、と心の中でつぶやきながら、しかしわくわくしながら。

おみやげということでは、韓国の扇子もなかなかすてきで、仁寺洞(インサドン)あたりで入ったおみやげ屋さんで店員さんが一生懸命選ぶのを手伝ってくれました。和紙より丈夫なつくりで、結構気に入っています。

盛りだくさんの韓国ツアーは、これにて終了。
風邪が悪化し、飛行機の気圧で耳もやられて、帰宅してバタンキュー。39℃の熱が出ました。

日韓関係は、韓流ブームもあったひと頃より悪くなって、また、北朝鮮のミサイル問題なども最近はありましたし、日本人観光客は少なくなっているのでしょう。しかし、本当に近い海外ですし、食べ物はほとんどすべて、日本人の口に合っておいしいです。人々は、格別愛想よくはありませんが、親切です。安全にも気を付けながらも、行くべし。というのが結論です。
地下鉄は、ミサイルが飛んできたりした時にはシェルターになるらしく、災害時の備品がたくさん備えてありました。迷彩服を着た兵隊さんもよく見かけたし、緊張感はあります。島国の日本は平和ボケしているかなと思いました。


ある駅構内だったと思いますが、日本では「竹島」、韓国では「独島」と呼ぶ、領土問題となっている島の模型が展示されていました。空港にもありました。このようなものを作ってまで、自分達の領土であるという主張をしているわけです。すごいです。一方で日本は、平和ボケであると改めて思うわけです。島国というのは、ある意味、恩恵であるかもしれません。台湾も行きましたが、徴兵があるとはいえ、やはり日本と同じように島国で、明るく、平和的な国民性を感じました。スリランカも、私は興味があります。

夜も更けて来て、まとまりがなくなってしまいましたが、このへんで終わりとさせていただきます。

いよいよ肉! 韓国焼肉ツアー?その5

2018-05-05 18:53:46 | 旅行
ゴールデンウィークも終盤です。仕事に追われてきたこの頃の生活をリセットするために、学校を離れて過ごすことにし、昨日は、東大近くの弥生美術館で開催されている、「セーラー服と女学生」展を見て来たりしておりました。これについては、後日書くこともあるかも。6月24日までで、おすすめです。
今日は、勉強や読書などで英気を養いました。

さて、韓国焼肉ツアー?は前回の続きですが、盛りだくさんすぎて、今回書いてもまだ終わりません。
今日はコメント少なめで写真を多めに。


タプッコル公園の後、暑くて死にそうだったので、休憩できるお茶屋さんを探して、やっとたどりついたお店。多分、お店の名前は「傳統茶院」でした。同行した先生が以前行ったことのあるお店とのこと。とても趣のあるつくりでした。ガイドブックにも載っています。
日本のようにわかりやすい涼しい食べ物はあまり見当たらなかったので、みんな同じものを注文しました。スイカが、冷たいオミジャ茶かな?に氷と共に浮かんでいるデザート?でした。ここではしっかり涼むことができました。


お店前のキムチの壺?の間にひそんでいた韓国の三毛猫さん。


歴史的にいろいろあった南大門(ナンデムン)。


東京駅ととてもよく似ているソウル駅。まねをしたのでしょうね。


大きな駅でした。
とにかくよく歩いて、私はくたくたでした。他の皆さんは元気、元気、でした。

そして焼肉です。同行した先生が行きつけのおみやげ屋さんで、ここがいいと紹介されましたので行ってみました。かなり日本人相手に上手に手広く商売をしている方でしたので、本当によいお店なのか、日本人にとってよいお店なのか、はわかりませんでしたが。しかし、そのおみやげ屋さんではいろいろお世話になりました。


肉の塊。これを5人で食べました。


食事中、女性がずっとついて、肉を焼いて、お皿に載せてくれます。そこそこ日本語が話せる方でした。私は疲れ切って、あまり肉ものどを通らないような状態でした。

はさみで肉を切ってくれたりというところは、日本の一般的なお店と違うところでしたが、お肉の味は、まあ、日本とそんなに変わらなかったかな?肉以外のおかず類が豊富でした。韓国では、どこのお店に行っても、注文したもの以外にいろいろなおかずが出て来ました。

以前の勤務校の先生達で、焼肉ツアーに行きましょう、ということで数年後に実現したわけですが、ちょっと、真夏はきつかったですね。もうちょっと元気だったら、もっとよく味わえたと思うのですが。でもおいしかったです。お肉はあまり日本と変わりませんでしたが、それ以外のおかず類が、日本とは違って韓国らしさを感じました。日本人でも口に合います。
食事のお値段は、かなりいいお値段でした。またいつか、食べに来ましょう。

まだ次回に続きます。