日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

夜空にカメラを向ける女・・・2017年の「なら瑠璃絵」から

2019-05-19 02:26:42 | イベント
先週は、奈良大通信教育の同窓会の行事に出たりして、短時間ではありましたが奈良を満喫してきました。フレッシュな記憶のうちに書いておきたいところですが、ちょっと後回しにさせていただきます。

まだまだ2年前の出来事からたまっておりまして、今日は2017年2月の話題です。
記録によると、2月12日に、博物館資料論の科目修得試験を受けるために、日帰りで奈良に行ったようなのです(笑 もうなぜ行ったのか、日帰りなのか泊まったのかもあまり記憶がない)。



これは、奈良国立博物館前のイルミネーション。







2月のバレンタインデーの頃に、なら瑠璃絵という、奈良の街がイルミネーションで彩られる期間があります。8月にもあります。私は冬と夏と合計3回は見たように思います。スクーリングの期間とかぶっていることが多いんです。

試験を受けたついでに、この時もそれらを見て帰りました。





東大寺もいい雰囲気でライトアップされています。


これは、大仏さまの実物大の手。



3月に行われる二月堂のお水取りの時のお松明(たいまつ)の展示。籠松明。かなりの大きさです。これをかついでタタタタッと練行衆が駆け抜ける、その光景が頭の中に蘇ります。



この日は、大仏殿の、大仏さまのお顔が見える窓が開け放たれて、そこからお顔を見ることができました。私は2度目。前回よりはいいカメラ(一眼レフ)を持って行ったのですが・・・大仏殿の周辺は工事中で、ちょっと風情がありませんでした。

この時、一番、撮れてうれしかった写真は、興福寺五重塔とオリオン座です。五重塔を撮っていた時、ふとよく見ると、その上にオリオン座がいい感じで出ているではないか!と気付きました。



私は天体写真を撮るのが好きで、東京に住んでいるのでめったに撮れませんが、奈良という「都会」「みやこ」で、天体写真が撮れるとは!!とワクワクしました。

そういう目で、東大寺の境内を夜歩いていると、光が少なくて暗闇があって、空がぽっかりと空いている場所が結構あります。いつか、こういう所で星の写真を撮りたい。できれば歴史的建造物と一緒に・・・と思います。
ただ、先日、奈良でお会いした同窓生の瓊花さんから、夜の飛火野などは・・・とお聞きしたので、気を付けたいとは思いますが・・・
というわけで、私は夜の暗闇で空にカメラを向ける怪しい人間でもあります。

今週から中間考査が始まります。おおよそ試験問題もできました。生徒の皆さん、しっかり準備をして、よい点を取ってください。期待しています。

東寺とか円覚寺とか・・・都内で名品に出会う

2019-05-02 21:13:10 | 自己啓発
令和元年が明けましておめでとうございます、という感じで。4月30日から5月1日にかけての新年カウントダウンのようなテレビ中継の明るいノリには驚きました。前回の改元は、昭和天皇が亡くなっての代替わりでしたので、三日間くらいはふざけたテレビ番組やCMも自粛で、レンタルビデオ屋さんが繁盛したと記憶しています。ですから今回の代替わりはとてもハッピーな感じで、全然違いますね。生前退位もいいものかもしれませんね。
「新天皇は歴史学者」との見出しをどこかで見ました。確かにそうですね。令和時代がよい時代になるといいですね。

さて、連休は、自由に過ごしておりまして、毎日勉強はしています。授業準備の他、ちょっとだけ博物館学芸員資格課程のテキストも開きました・・・開いただけでレポートを書くまでには至っていません。
4月~今日までに美術館・博物館を二つ見ましたのでそれについて簡単に書いておきます。

一つは、東京国立博物館で開催中の特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」です。
立体曼荼羅が売りとのことで、なんか、以前に似たような企画を見た気がするんだけど・・・それがどういうものだったか思い出せないけど・・・というものでした。内容は別物でしたが。

この展覧会は、いきなり入ってすぐ、三つ目くらいに、空海による、高校日本史でもおなじみの「風信帖」が展示されていて、おっとっと・・・こんな名品をこんな最初の方に・・・と思いましたが、この展覧会のメインは、立体曼荼羅だからですかね。最澄へのお手紙である「風信帖」の実物は、私も初めて見たのだと思いますが、やはり実物を見ることは大切ですね。黒々とした墨の感じなど、記憶に残りました。

立体曼荼羅のそれぞれの仏像の表情は豊かで、じっくり見ることができました。
一体だけ、写真OKの像がありました。


「帝釈天騎象像」です。イケメンの帝釈天がゾウに乗っているものです。過去にも見たことがあったのかもしれません。多くの人が写真を撮るために群がっていました。そのシャープな顔立ちをじっくりと、前からも横からも拝見しました。ゾウに乗っているというのは、これを制作したのは日本人なのでしょうか・・・?顔立ちは日本的です。

そして、今日は、三井記念美術館で開催されている「円覚寺の至宝」展に行って来ました。
円覚寺には、実はまだ行ったことがないのです。そして、ネットでこの展覧会の展示内容をざっと見たら、鎌倉時代といっても意外に繊細な彫刻の像がいくつも出ているんだな・・・ということを知り、円覚寺ではなくて「三越前」だけど、行ってみようか、と思い立ちました。

この美術館には過去1,2回は行っています。なかなかよい雰囲気の美術館です。
一応、学芸員資格課程で学んでいる者としての視点で振り返りますと・・・
蘭渓道隆や無学祖元の坐像があったのですが、それらとばっちり目が合う高さだったのです。とても写実的で、確か、無学祖元は等身大で、なで肩だとか解説に書いてあり、なるほどと思ったり。
目が合うように正面に立つと、ドキッとしますが、負けずにしっかり向き合って、心の中でご挨拶してきました。内面に秘めた気魄のようなものが感じられる像でした。
他にもいくつも坐像等があったのですが、高さを調節して、ちょうど私くらいの者と目の高さが合うくらいに展示されているものが多かったです。また、掛け軸も、ちょうど絵の中心が、同じ高さに来るように掛ける位置を調整してありました。

国宝は、蘭渓道隆と無学祖元の墨蹟(書)がありました。

円覚寺といいながら、建長寺他の作品も結構出品されていました。
宋の時代の青磁もたくさん展示されていて、きれいな色だな、と改めて感じました。そのかけらも展示されていて、その解説によると、材木座の海岸あたりでは、数年前までこうした青磁のかけらを拾うことができたとのこと。私も拾ってみたかったな・・・

展示室を出た所にミュージアムショップ、カフェ、トイレ・・・と、よい感じで配置されていて、とても居心地のよい美術館です。

さて、10連休も折り返しに入り、一層有意義に、時間を大切に使いたいものです。
学芸員資格課程のレポートも構想してみようかな・・・?ちなみに、博物館実習の権利は得たのですが、今年は、都合が合わないため、見送ることにしました。残念ですが。来年は、違う日程にしていただきたいものです。