さくらおばさんの ひとりごと

日々の想いを綴ります。

青年劇場 『族譜』

2007-11-14 | 演劇

 いまもなお、「アリラン」の歌が頭に鳴りつづけています。
 よく知られているメロディではなく、原曲なのでしょうか、第一幕の最後に、自分の力ではどうしようもない深い悲しみ、口惜しさ、怒り、いいえ、このような簡単な言葉では表現できない想いをこめて、身振りを伴って主人公がうたう歌です。

 「創氏改名」という日本の政策が、どれほど朝鮮の人々を痛めつけてきたか。

 秀吉の時代にまで遡っての、日本による侵略の歴史。


 そしてこれは、この芝居が描く時代で終ったことではなく、いま尚つづいていることなのですよね。

 私の年代以前の少なくない日本人は、心のどこかに朝鮮に対する差別意識を残しています。

 日本名でないと社会的差別を受けるという「在日」の方たちもいます。

 自分のほんとうの氏名を名乗れないということの、のしかかってくる重み。


 金大中事件に関しての吉岡吉典さんの文章(しんぶん赤旗07.11.13)のなかに、ノ・ムヒョン大統領の言葉が紹介されています。

 「誇るべき歴史であれ恥ずべき歴史であれ、歴史はあるがままに明らかにすべきだ。特に国家権力が犯した過ちは、必ず乗り越えなければならない」(06年4月3日、済州島事件追悼式での発言)


 どこの国に対しても、誰に対しても、このようにありたいと思います。



          『族譜』

     原作 = 梶山季之
     脚本・演出 = ジェームス・三木

 公演はあと2回です。

 11月15日(木) 18:45 狛江・エコルマホール
 11月19日(月) 18:45 江戸川・タワーホール船堀

 ぜひご覧ください。


           青年劇場

            http://www.seinengekijo.co.jp/frame.html
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