ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

ただ1曲のみのボーカル? INGRID WERNER

2009年01月31日 | 女性ボーカルW,Y,Z
(独)MANHATTAN/66023C/INGRID WERNER/JAZZING IN BERLIN/7inch

この7inch盤は昨年に大阪の廃盤専門店で7inchコーナー漁っている時にポロリンコと出現したアルバムです。全く知らなかったわけではなくネットで色んなボーカルサイトを見ている時にEP盤というページが目にとまり何かと参考にさせていただきました。どなたのHPかは存じ上げませんが感謝しています。僕はこのページだけをブックマークした為かホームページに辿れなくなってしまいました(残念)。という経緯があって本レコードの事は覚えがあったので手にした時に数千円の価格だったので購入したわけです。申し訳ないのですが、この女性シンガーの事もバックのメンバーの事も全く知りません。MANNHATTANというレーベルはドイツのようでレコードもジャケットもMADE IN GERMANYとなっています。まだドイツが東と西に分かれていた時代の録音ですが、本アルバムのメンバーについては僕がそれこそ西も東も分からないという状況です。

このEP盤でINGRID WERNERは“I ONLY HAVE EYES FOR YOU”の1曲を歌っているわけです。この曲はJOH REDISKEのギターで始まるのですが彼女のボーカルに寄り添って演奏しています。彼女のボーカルは柔らかくて豊潤な印象を与えてくれます。ただこの1曲だけが残念でもう少し彼女のボーカルを聴きたいと思うのですが、ネットで検索してもまず有用な情報はないようです。このアルバムには他にインストで3曲が録音されているのですが、その中でもALL OF MEはKOTHAR NOACKの滑らかなでスイング感のあるテナーが心地よくお気に入りです。NACHT IN BERLINという曲もありますが最初はこれをナチと読んでいましたが、後でベルリンの夜と読むのだと知りました(笑)。録音も良く7inch盤だからと侮れない一枚だと思います。どこかで見かけたら迷わず入手しても後悔はないと思います。

パーソナルは, INGRID WERNER(vo), MONFRED BEHRENDT(b), KOTHAR NOACK(ts.cl), HEINZ NIEMEYER(ds), ALEXANDER SPYCHALSKI(p), JOH REDISKE(g)
収録曲/SHEIK OF ARABY/I ONLY HAVE EYES FOR YOU/NACHT IN BERLIN/ALL OF ME/

腰振って踊りながら歌う ABBE LANE

2009年01月29日 | 女性ボーカルL
RCA VICTOR/LMP-1554/ABBE LANE/BE MINE TONIGHT/

アビ・レーンは僕のブログでは初だろうと思います。ジャケットは同じRCA/THE LADY IN REDが一番の出来だと思いますし、実際に人気盤でもあります。そのTHE LADY IN REDアルバム, 美品美盤の場合は比較的高値がつけられてるようです。彼女の経歴などは, azuminoさんのABBE LANEに詳しく書かれていますので、そちらもご覧ください。彼女はルンバの王様と言われたザヴィア・クガートの元3番目の奥さんだったんですが、クガートが2番目の夫人と別れる時には相当もめたらしいですが、揉めても一緒になりたかったんでしょうね。うん分かる気もするよ, クガート君, でも何度繰り返しても同じじゃないの, クガート君。さてすったもんだのあげく, やっと前妻と別れ晴れて彼女と一緒になったクガートですが後に別れています。(付:斉木克巳氏のノートでは4番目の夫人となっています)。このアルバムはその彼女がクガートと別れてからのアルバムになります。僕は彼女のアルバムを5枚持っていますがその内1枚はジャケットを彼女が飾っているだけというのも有りますので僕的にはジャケ買いの対象にもなるシンガーでもあります。何ていいましょうかもう見るからに官能が全身から匂い立ってくるような女性というイメージがあるわけです。彼女はシンガーとしてまたハリウッドの映画女優やTV出演と活動を広げて行くにつれ知名度が上がっていきましたが、久保田豊秋さんに教えていただきたALL MUSICを読むと日本でもテレビ放映されたB級スパイ・アクション物の邦題“0011ナポレオン・ソロ”にも出演したようですが、僕は気がつかなったなぁ~っていうより当時は知るよしもなかったです。また当時のお堅いヨーロッパではTVで放映するには彼女は官能的すぎるとの批判もあったようです。
とにかくこのアルバムは色気を固めて圧縮したら内部から官能物質がとめどなく滲みでてきているようなアビ・レーンが英語, イタリア語, フランス語, スペイン語と最近のバイリンガーなど寄せ付けない勢いで歌っているわけですが(自分で書いていて文脈がわけわからなくなってきましたが、興奮したのかなぁ?) 彼女、ボーカルは上手いですし発声もキレイで決して色気だけで売れたわけではありません。本アルバムはジャズではなくラテン音楽ですが、こういう音楽は堅苦しい事は考えずただ彼女と一緒になってどっぷりと楽しむのが宜しいかと思います。目を閉じて聴けば陽気なラテンのリズムに乗って彼女が腰を振りながら歌っている様子が感じとれるかと思います。本アルバムでは, A-1のPAN, AMORE,Y CHA CHA CAH、A-4のTOO MARVELOUS FOR WORDS, A-6のOYE ME MAMAやB-6のBABALUあたりは乗りやすく痛快で彼女のエキゾチックな官能を味わえます。

TITO PUENTEによるオーケストラ伴奏
収録曲/A面/1, PAN, AMORE, Y CHA CHA CHA/2, TAKE IT EASY/3, NOCHE DE RONDA/4, TOO MARVELOUS FOR WORDS/5, NIGHTINGALE/6, OYE ME MAMA /B面/1, WHATEVER LOLA WANTS/2, ARRIVEDERCI ROMA/3, GREEN EYES/4, ANNA/5, THE RIVER SEINE/6, BABALU

今日のランチはALTEC

2009年01月27日 | 世間話
今日は高知へ行ってきました。これで1月の出張はすべて終了です。車で瀬戸大橋を渡り高知まで高速道路を走って約1時間半ぐらい、以前と比べると片側1車線ではなく2車線になったので時間が随分短縮された気がします。高知へ着くとちょうど昼時で市内へ行く途中にある北本町のジャズ喫茶“ALTEC”でランチを食べる事にした。といっても喫茶店なので日替わり定食とあとはパスタ等がメニュー。650円の日替わり定食を頼んで店内を見回す、お昼時で会社員らしき人でかなり店は賑わっています。店内の壁側中央にはデーンとALTECのボイス・オブ・シアターが鎮座してます。このALTECは多分ALTECのA-7-500-Bじゃないかと思いますが、お店のオーナーである青山氏はいらっしゃなかったので確認してません。写真の右手にガラスで仕切られている部屋があって、そこにレコードやターン・テーブルがアンプ類が置かれています。客席から見るとプリ・アンプが2台上下に重ねられているように見えたので、これはレビンソンのML-6じゃないか最初思いました。ML-6であればボーカルにはこれ以上はないと言われている逸品ですので、是非とも聴かせて頂こうと思ったのですが、折りから昼食時でお客さんは多いし青山氏の姿は見当たらないしでお願いしそびれてしまいました。午後1時を回りお客さんも午後の仕事へと職場へ帰り、ALTECの置いて有る場所は僕一人となったので撮影の許可をもらって店内をパチリとして、女性の店員さんにあのアンプはML-6でしょうか?と尋ねると私は判らないのでという事で奥の厨房から青山氏のご息子が出てこられ話を伺う事ができました。聞けばアンプはレビンソンではなく別のものでした(そのアンプの名前は忘れました)。レコードは聴かせていただけるのかと尋ねるとリクエストがあればかけますとの事だったので、次にはお客の少ない午後を狙ってリクエストしようと思います。お店の方はどの人も親切丁寧な方ばかりで僕がマッチをもらっていきますと言うと、ステッカーも引き出しからだしてどうぞといただきました。マッチは以前のデザインのものではなく新しいデザインのものになっていましたが記念になりました。ジャズ喫茶としてはかなり広いスペースのお店で、ここでライブもあるんでしょうね。ちなみにオーナーの清水氏は富士通コンコードジャズフェスティバルの運営にも係わっていらっしゃるそうで、お店には10年以上前からのコンコードジャズフェスティバルのパンフレットが各年ごとに揃えて置かれ自由に手にする事ができます。お昼ということもあり、スピーカーの音量はやや低めに抑えられていましたが、是非ボリューム・アップされるであろう夕方以降にアナログ・レコードで聴かせてもらいたいものです。

お客さんへの訪問が終り、何度か行ったことのあるお店に持ち帰り用のカツオのたたきを電話注文したのですが、出来上がりまで時間があったので、近くのひろめ市場をブラブラして一杯飲みましたと言いたいのですが、車の運転があるので我慢して芋けんぴを買ったついでに入り口の写真をパチリ。高知へ行ったらこの“ひろめ市場”で一杯飲むのはイイもんですよ、なんと言っても気がねなく好きなだけ飲めますと言う僕は高知に行くと飲める内に入らないそうです。酒の1合や2合は飲んだ勘定にはならない高知です。高知の酒飲みをなめたらあかんぜよ です。

頭の体操中です!そして頭休めは超ブリッ子シンガー

2009年01月26日 | 女性ボーカルM
最近、出張の時に持参していく本の内の一冊で題名はご覧のとおり“ブレイン・ティーザー ビジネス頭を創る100の難問”ジョン・ケイドー著、勝間和代監修の単行本です。これ以外にはジャズ批評の2005年9月号の“2005年度の日本列島ジャズの店”を携帯しますが、主に電車の中では頭の体操をしています。僕の脳力では頭が発熱しそうな難問が次から次へとこれはどうだと言わんばかりに登場してくるのですが、時間がかかってもたまに答えが出来た時の快感はまさに爽快です。仕事や家族の事で考え悩む事はあっても、それ以外の事で考えるという事が最近はなかったのですが、考えるという事は快楽への扉の一つかなとも思えるぐらい嵌っております。
 この本の中の問題を一つ紹介しますと、“12個の球と天秤の問題”というのがあります。内容は『ここに見た目では区別できない12個の球があります。そのうち、1個だけ重さの違う球があります。重さが違う一個の球は他の球と比べて軽いのか重いのかは分かりません。天秤を3回だけ使って、どの球が重さが違うのか確定させよ。またその一個の球が他の球より重いのか軽いのかも証明しなさい』という問題ですが、ご存知の方もいらっしゃるのでしょうが、僕は答えを知らなかったので, かなりの日数がかかりました。考え詰めていたわけではなく、時々思い出してはこういうやり方はどうだろうかと試行錯誤していたのですが、相当に苛められました。脳を苛める難問の本というのがセールス・ポイントの単行本ですが、こういうのもたまには面白いですよ。

BIG A's Records/BA-1000/ROSE MURPHY/JAZZ JOY and HAPPINESS/
今日のレコードはブロッサム・ディアリーの黒人版というか超ブリッ子のローズ・マーフィーのアルバムです。彼女のアルバムは本アルバム以外ではVERVEの“NOT CHA CHA BUT CHI CHI ”がよく紹介されていますが僕は未聴であります。ピアノ弾き語りのローズとベーシストであるスラム・スチュアートとが共演したアルバムですが、所有盤はBIG A'sというレーベルですが、UNITED ARTISTSから白黒ジャケットで二人が並んで座っているアルバムがありますが、そちらが本来のオリジナルなんでしょうね。僕の所有盤は米国再発盤だろうと思います。賛否両論あるでしょうが、彼女の超ブリッ子ボーカルにはブロッサム・ディアリーのボーカルはまだまだブリッ子度が低いと思えるほどです。A-1のハモンド・オルガンで始まるIF YOU WERE MINEを試聴して入手した僕ですが、続くA-2のWHEN JOHNNY COMES・・は僕には馴染めない感じでしたが、A-3のYOU MADE ME LOVE YOUやI'VE GOT EVERYTHING, ALL OF MEそれにA面最後のYOU GO TO MY HEADは聴けますよ。裏声を使ったブリッ子調のボーカルが生理的に受け付けない方はパスされるのが良ろしいかと思います。パーソナルを紹介すると、CHARLIE SHAVERS(tp),JOE JONES(ds), ERNIE HAYES(organ), SELDON POWELL(ts, flute), CARL LYNCH(g), JULIO CALAZZO(congo), SPECS POWELL(ds)というメンバーです。詳しい事は例によって知らぬ存ぜずの僕ですが、ミュートを効かせたトランペットやERNIE HAYESのオルガンがそれぞれに効果的で良かったです。レコードをひっくり返してB面を聴くと、ちょっと戯けた曲になっている2曲目のOH LADY BE GOODは好みではありませんが、SEASON'S GREETINGSやKIDS、WHAT GOODなどは聴けますね。特にスローな曲を歌っている方がスイング感があるように思えるのは僕だけでしょうか。ただこういうボーカルは心の奥底を揺さぶられるという所までには至らず、毛色が変わっていると意味で偶に聴くと面白いという事になるのでしょうか?

今度は1万6千枚のレコード!!

2009年01月22日 | 世間話
昨日は朝一番の飛行機に乗って山形まで飛びました。天気が良かったので飛行機の窓から写真をパチリ・パチリと撮ったのです。まぁ~子供みたいなものです。僕の地方では雪が降るのは珍しくましてや雪が積もるなどという事は今までに数回数えるほどしかないように記憶しています。ので雪国にお住まいの方々のご苦労は大変と察しますが、雪を見るとなぜか物珍しくて嬉しくなるのは変っていないようです。
上の写真は名の有る連峰だと思うのですが、山を見ただけで名前が判るはずもないのですが、険しい峰が続いています。この雪山の峰を縦走する登山家もいるだろうなだと考えながら山を眺めていました。僕は雪山に登るよりもレコード店を探索したり部屋でジャズ等を聴いている方が向いているかなとも思いました(苦笑)。
山形での仕事が午後3時過ぎには終わり帰りの飛行機に時間があったので山形駅近くの老舗ジャズ喫茶OCTETに行ってきました。ドアを開けて入ると店主殿がニッコリと笑いながら“いらっしゃい!”と迎えてくれます。この笑顔で迎えてくれるというだけで嬉しく気持ちが和みますね。店主殿の温かい人柄までわかったような気がしてしまいます。
店内の写真ですが右に座っていらっしゃるのが店主の相澤氏です。入店した時はCDでの曲が流れていましたが,コーヒーを頼んでそれがテーブルに運ばれる頃にはレコードに変っていました。店主殿に尋ねるとレコード所有枚数が1万6000枚だそうです。お店の前に“船便でJAZZが来る”の看板がありますが、昔は船便で取り寄せていらっしゃったのでしょうね。最近は船便は無くなりほとんどの州からの発送は飛行機便のみになりましたが。カウンターの奥の見えにくいところにもビッシリという感じでレコードがありましたから1万6千枚はあるんだろうと思います。今の僕がやっと4000枚足らずですから、その枚数の迫力と今までのご苦労というか、アルバムが届く楽しみも推し量れるような気がしました。スピーカーはJBL, アンプはマッキントッシュC-29だと思いますが他にもマッキントッシュのアンプがありました。ターン・テーブルはガラードかトーレンスかだと思いますが、一見しただけで店主殿には尋ねなかったので正確には分かりません。
お店の右奥のトイレの前の壁には秋吉敏子さんやZOOT SIMSのサイン入りジャケットや写真が飾ってあります。いいですねぇ~と言うと秋吉さんは年に数回来て演奏されるそうです。ズート・シムズは店主殿の話では来日したのが5回でその内3回は山形へ来てこのOCTETに来たとの事で店内にはズートがカウンターでコーヒー(お酒ではなく)を飲んでいる写真や店主殿とのツーショット写真も飾られています。さらに店主殿の手元にはズートの山形での未発表ライブ録音もあるそうで、いつかプライベート盤として世に出していただきたいとお願いしましたが、今考えれば聴かせてもらえばよかったと後悔していますが、遠慮してしまいました。上の写真の右上のがズートのサイン入りですが分かりづらい写真になってしまいました(失礼)。昨今では、だんだんと少なくなってきた感のある昔ながらの正統派ジャズ喫茶で山形の人が羨ましく思えてしまうお店でした。もう一つ忘れた事、マッチを貰ってくるのを忘れてしまいました。次回は必ずマッチを貰らおうっと、忘れるなよkuiren。

レコードが1万枚!

2009年01月18日 | 世間話
現在出張中です。出張も5日目となると自宅の風呂と布団が恋しくなってきます。早く家に帰って風呂にゆっくり入りたい気持ちです。出張初盤で渋谷に宿をとり渋谷周辺を歩き回りました。その報告の一部です。

この空間どうでしょうか?レコードが1万枚ともなるとこういう感じになるんですね。今、僕は浦和レッズの街でもある浦和にいます。浦和のホテルでネット接続しているんですが、ホテルの隣はレッズのグッズを販売しているお店があります、それもかなり大型店ですから旗艦店舗でしょうか。ところで上の写真は渋谷道玄坂を上がった所にある“JBS”というBAR and 喫茶というお店でJBLではなくJBSが店名ですがJAZZ,BLUES,SOULの頭文字をとってJBSとしたそうです。レコードの枚数もたくさんたくさんのお店ですが、飲み物はコーヒーから酒までありますが、メニューがありません。僕がメニューはというとメニューは有りませんと言われ、棚にあったバーボンを注文しました。驚くのはどの飲み物を頼んでも一杯500円の明朗会計でした!

店主殿は50過ぎと思える技術者のような風貌の方ですが話始めると物腰の丁寧な方で緊張がほぐれました。スピーカーはALTEC、ターンテーブはトーレンスが2台にそれぞれSMEのアーム、カートリッジは判りませんでしたが、どちらもステレオ針を使用しているそうです。というのもレコードのほとんどはステレオ盤だそうでモノラル針は頻度が少ないという理由で使用していないというお話でした。プリ・アンプはマークレビンソンのLNP-2Lでした。かなり僕の装置と共通の部分もあります。部屋の床も壁も木目を生かした内装になっています。一番奥の小部屋にもレコードがありトイレはその奥右になっていました。店主殿と話をしまがら2時間ほどリクエストした曲を聴かせてもらい心地よくホテルへ帰り爆睡しました。コーヒー飲んでも500円で好きなレコードをリクエストして時間を気にする事なく滞在できるなんて、まぁ~なんて良心的なお店なんでしょうか!皆さんも機会があれば是非一度立寄られては如何かと思います。
上のJBSを紹介してくれたのがOURS/HOURSのご主人でした。僕は知らなかったのですがお店を始めて数年になるそうで専門誌に広告を載せているそうですが、そう言えばその広告を見た覚えがありますが未訪でした。分かりにくい場所にあるお店ですが、涎もののレコードが棚に収められています。ボーカル関係では、ジェニー・スミスの猫を抱いたアルバムがステレオ盤とモノラル盤が並んで飾られていたのが印象的でした。僕が欲しいアルバムも数枚以上ありましたが内数枚は既に売約済みのものも有り残念でした。選りすぐった美盤美品ばかりのお店でした。ご主人はとても親切丁寧な人で、このお店では2時間程度は滞在させてもらったように思います。

この2店で僕の渋谷での楽しみが増えました。

中域が厚いボーカル本来の味が楽しめるPATTI PAGE

2009年01月14日 | 女性ボーカルP,Q
MERCURY/MG25059/PATTI PAGE/PATTI PAGE/10inch/

このアルバムは彼女の最初のLPでしょうか?正確な事が分からないのですが、1951年録音のMERCURY/FOLKSONG FAVORITESが1951年とされているのですが、本アルバムは1950年となっています。これ以前はSP盤になると思いますので、最初のLPかなと思ったのですが・・。本アルバムは以前のSP盤音源からのを収集して10inch盤LPとしたのではと考えているのですがどうでしょう?正確な事をご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。このレコードは再生音域があまり広くなく音のキレイなSP盤を聴いて入るような印象があって、その分ボーカルの最もおいしい部分である中域が厚い再生が聴けます。彼女のボーカルが生々しく目の前で展開されるのは最近の広域再生盤では味わえない何ともいえない濃蜜さと味があると思います。ジャケットはSP盤によくあるようなペラペラジャケで実に頼りないものですが、これも一つの味と思えば別に不足は感じません。どの曲も彼女の若々しく深味のある歌声を楽しめます。
収録曲/A面/1, CONFESS/2, WUTH MY EYES WIDE OPEN/3, THAT OLD FEELING/4, WHISPERING/B面/1, ALL MY LOVE/2, SO IN LOVE/3, OKLAHOMA BLUES/4, ROSES REMIND ME OF YOU/

CEIL CLAYTON

2009年01月14日 | 私的Rare盤
NORMAN/NL300/CEIL CLAYTON/CEIL CLAYTON/

ノーマンのオリジナル盤が入手できたので国内盤につけくわえて書き足しました。やはりオリジナルは再発盤と比べるとベール1枚分2枚分剥ぎ取ったような鮮明さがあります。再発盤や復刻盤と言われる盤とオリジナル盤を聴き比べると特にボーカルやシンバル、ピアノの各音がかなり違うように思えます。オリジナル盤すべてが再発盤やセカンド盤より良いとは一概に言えないとは思いますが、オリジナル盤の方が再生音が良い確率は相当に高いものがあると思います。


所有のアルバムはモノラル盤ですが、この弱小メーカーのノーマンもモノラル盤とステレオ盤を出していたようでモノラル盤はNLで始まりステレオ盤はNSで始まるようです。このNORMANのCEIL CLAYTON盤も弱小メーカーゆえの発売枚数の少なさからオリジナルはかなり高額で売られています。が出会えるのは稀でレア盤の1枚であるのは間違いないでしょう。

*以下。以前の記事です。一部省略。
NORMAN/NCSP-97-04/CEIL CLAYTON/CEIL CLAYTON/日本NORMA/
本アルバムの主人公であるシール・クレイトンは高校の時からピアノとボーカルを学び始めたそうで、ニューイングランド音楽院へ入って磨きをかけた後にヴォーカリストとしての道を歩むようになります。ボストンのラテン・クオーターで歌ったりしたあと、戦争後にセントルイスへ来て本アルバムの録音となったようです。このセントルイスのNORMANというレーベルはこれまたマイナーなレーベルでジャケット裏面のその他のアルバムを見てもDIXIE物が1枚、ジャズらしき物が1枚であとはポップ系のが数枚という表記でした。本アルバムが一番のジャズ・アルバムと言える1枚かも知れません。下の写真はセントルイスの繁華街にあった“D's”という人気のあったビストロで彼女はしばしば演奏していたようで、その写真が裏面に有りましたので載せておきます。趣のあるビストロの風情で、ちょうどライブを聴くには程よい大きさのお店のようで、僕はこういう店が好きですねぇ。
まず彼女のピアノですが力強いタッチで女性が弾いているような感じを与えません、また彼女が歌っている間もしっかりと弾かれており別人が弾いているのかと最初は思いました。彼女のボーカルはみずみずしく新鮮なパセリのようなボーカルで聴いていても清々しい気持ちになりストレートに楽しく幸福感でこちらの心を満たしてくれます。このアルバムのどの曲も良い出来と思うのですが、僕のお気に入りを敢えて言えばA-6のTHAT'S ALLでしょうか、でも他のもやっぱりイイですね。オリジナルがもう少し安く手に入ればなぁ~、NORMA盤と違ってドラムやピアノの音がどのぐらい違うんだろうか、やっぱり聴いてみたい僕です。どなたかお持ちの方がいらっしゃれば感想を聞かせていただいたいと存じます。

パーソナル:CEIL CLAYTON(p. vo), DAVE MORTLAND(g), VIC CIPPONERI(b), DAVE RICH(ds), RICH O'DONNELL(per)

収録曲/A面/1, YOU MEET THE NICEST PEOPLE/2, LITTLE GIRL BLUE/3, YOU DON'T HAVE TO BE A BABY TO CRY/4, NEVER LEAVE YOUR SUGAR/5, CONEY ISLAND WASHBOARD/6, THAT'S ALL/B面/1, I WANT A LITTLE BOY/2, I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO/3, A TROUT NO DOUBT/4, ALLEY CAT/5, BILL BAILEY WON'T YOU PLEASE COME HOME/6, MUST YOU GO

猫に似てます?のMARIZA

2009年01月13日 | 女性ボーカルA
(BRAZIL)COPACABANA/CLP-11.089/MARIZA/A SUAVE MARIZA/

このマリーザは1933年生まれで'50年初め頃からシンガーとしてデビューしたようです。ブラジルでもジャズ・テイストを持ったシンガーとして評価されていたようです。本アルバムの録音以前にも、ジョアン・ジルベルトのアルバムその他に参加していたようですが、冠アルバムとしては本アルバムが彼女のファースト・アルバムで1959年の録音です。デビュー当初はMARIZAと名乗っていたのですが, 後にMARISA GATA MANSAと名乗るようになりました。
このアルバムは以前にどこかで見た記憶があるのですが、それがよく思い出せません。猫と一緒のジャケが印象に残るアルバムです。猫と一緒のジャケというとDOT盤/JENNIE SMITH/JENNIEが頭に浮かんでくるのですが、今それ以外は思いつきませんが、まだ他にも有るんでしょうね。アルバムのタイトルであるA SUAVEはソフト(或いはSWEETという意味も含まれるのではと思います)という意味のようです。ジャケットの彼女の表情を拝見するとソフトというよりも溌剌というか俊敏そうな印象を受け猫によく似ていると思えるのですが如何でしょうか? このコパカバーナというレーベルは我々にすぐブラジルを連想させるネーミングで判りやすいですね。
本アルバムの収録についてですがほとんどがサンバ・カンソンとなっています。A-1のNana Meu Nenémはピアノのみをバックに静かに歌われますがどこか引きつけられるものがあるのですが、しばらく聴いていると彼女の発声の美しさに魅かれるのじゃないかと感じました。僕がメロディーを気に入っているA-3のVocê Não Sabe Amarや続くTempo ao Tempoはややアップテンポなんですが哀愁を感じさせ歌詞が判らなくても叙情的な内容を歌っていると想像できるようです。B-1の Olhe o Tempo Passandoでは彼女の高域でのボーカルの魅力に気がつかされます。再びピアノのみをバックに歌うB-5のBarquinho de Papelもじっくりと歌われていましB-6の Se Houver Vocêも聴いていると切なさが伝わってきます。ジャズとは違うボーカル・アルバムの内容になってしまいましたが、時には趣を変えて叙情的サンバの世界に耳を傾けてみられてはいかがでしょうか。本アルバムもジャケットと聴いた印象がちょいと違うアルバムでした。

パーソナル:Chaim Lewak(piano)/Irany Pinto, Damiao Guimaraes, Paschoalino Perrota, Andrea Ribeiro, Jorge Faini, Raymundo Loyola, Antonio Piersanti, Marcello Pompeu, Edmundo Bisaggio,Adolfo,Chimanovitch,Paulo,Soerbraum,Henrique,Morelembaum(violin)/Cesar Viola, Marcos Nisenson, Guido Cantelli(violas)/Eldo Peracchi, Edmundo Oliani, Guerra Vicente/(cellos)/Netinho, Emilio(sax alto)/Aurino, Jayme Ribeiro(sax tenor)/Orpheu(sax baritone)/Formiga(piston)/Nelsinho(trombone)/Jorge Marinho(bass)/Duduca(drums)/Waltel Branco, Freitas, Araujo(guitar)/Hans(oboe)/Copinha(flute)/Xuca-Xuca(vibraphone)/Geraldo, Pedro, Julio(percussion)

収録曲/A面/1, Nana Meu Neném/2, A Noite do Meu Bem/3, Você Não Sabe Amar/4, Tempo ao Tempo/5, Amar Em Segredo/6, Se Eu Tiver/B面/1, Olhe o Tempo Passando/2, Deixe Que Ela Se Vá/3, Pela Rua/4, Favela/5, Barquinho de Papel/6, Se Houver Você/

絶妙なフェイク使いのBETTY ST.CLAIRE

2009年01月12日 | 女性ボーカルS
JUBILEE/LP15/BETTY ST.CLAIRE/HAL McKUSICK PLAYS・BETTY ST.CLAIRE SINGS/10inch/
今日の記事は以前(2008年2月)にアップしたのを全面的に書き直しアルバムも追加して化粧直ししたものです。

このアルバムと下に連掲したものはどちらかというとジャケットの魅力とよりオリジナルにこだわって入手したものです。
彼女のアルバムは前に紹介した“JUBILEE盤/WHAT IS THERE TO SAY”に継いでの彼女のアルバムですが、本アルバムの7曲のうち4曲は12インチ盤で聴くことができますし、下に掲げたアルバムCOOL AND CLEARERも8曲全部が12インチ盤で聴く事ができます。再生音はどりらもあまり変わりないように思いますので10inch盤を2枚買うよりも12インチ盤を買う方が手っ取り早いです。12インチ盤のジャケットも素敵なデザインですが、こちらの10inch盤も彼女の写真が使われていて雰囲気が有りますので気に入っています。赤ベースの“赤のBETTY”、青ベースの“青のBETTY”と言いたい感じですね。彼女のボーカルは黒人にありがちなしつこさや粘っこいところを感じさせず、サラリと歌うのですが情緒的表現も充分に感じさせてくれるところが気に入っています。特にフェイクの用い方が上手くそのフェイクの使い方に依ってよりケレン味もなく気持ちよく聴かせてくれます。ジャケットの赤ベースでデザインされているのも洒落ていると思います。本アルバムでは僕はOUT OF NOWHEREや、これまたフェイクを実に効果的に使って歌われるALMOST LIKE BEING IN LOVEあたりがお気に入りですね。
パーソナル:BETTY ST.CLAIRE(vo), Hal McKusick (Clari . AltSax), PHIL SUNKEL(tp), BILLY BYERS(trm), GENE DINOVI(p), JIMMY RANEY(g), JIMMY CAMPBELL(ds), EDDIE SWANSON(p), BARRY GALBRAITH(g), ADDISON FARMER(b), HERB LOVELLE(ds)
収録曲/A面/1, BYERS MARKET/2, HERE COMES TROUBLE AGAIN*/3, THE THRILL IS GONE/B面/1, OUT OF NOWHERE*/2, WILLOW WEEP FOR ME/3, ALMOST LIKE BEING IN LOVE*/4, WHAT IS THERE TO SAY*/*印が彼女のボーカル



JUBILEE/LP-23/BETTY ST.CLAIRE/COOL AND CLEARER/10inch/

彼女のボーカルが8曲収録されています。僕が傑出した出来だと感じるのはフェイクの使い方が絶妙なA-1のTHAT OLD BLACK MAGICが何と言っても一番のお気に入りです。スイング感たっぷりのEAST OF THE SUNも好きです。
パーソナル:BETTY ST.CLAIRE(vo), EDDIE SWANSON(p), BARRY GALBRAITH(g), ADDISON FARMER(b), HERB LOVELLE(ds)
収録曲/A面/1, THAT OLD MAGIC /2, PRELUDE TO A KISS/3, SKYLARK/4, GIVE ME THE SIMPLE LIFE/B面/1, WHY TRY CHANGE ME NOW/2, I HAD'NT ANYONE TILL YOU/3, MY ONE AND ONLY LOVE/4, EAST OF THE SUN/




ジャケットで絶対パスしないで欲しい一枚!

2009年01月11日 | 女性ボーカルJ
蘭CBS/CBS53049/RIA JOY/JOY RIDIN'/

このアルバムのダサい事、写真のオバサンそれもセンスというモノが欠落しているような赤と黒のスタンダール・ファッションで、車それもよりによって軍用ジープらしきに乗ってそこらの空き地で撮ったような写真ですから、多くの人は多分このジャケットを見ても聴く気が起こらないのではと思います。シズル効果が全く期待できないジャケットです。かくいう僕も大阪の冗談伯爵の店主殿に薦められなければ多分聴く事はなかったと思います。店主が騙されたと思って聴いてみてください、聴けば騙されたとは思われないと思いますとの言に乗ったわけです。
彼女の事はオランダのシンガーという以外は僕は知りません。他にATLANTIC/COME RAIN OR COME SHINEというアルバムがあるという事を知っているぐらいで、ジャケ裏を見ても読めませんのでギブ・アップです。本アルバムが1974年に録音されたのが分かるくらいです。泣きはこれくらいにして彼女のボーカルですが、ジャケットの出来があまりにも素晴らしくないので、その反動かどうか実に優しさとしなやかさのあるボーカルにとまどいながらも知らない内に聴き入ってしまうというボーカルです。天は二物を与えずという言葉がピタリと当てはまるのですが、彼女も若い時はジャケットのようではなかったようです。というのも以前のアルバムの持ち主は彼女のファンだったらしく色んなオランダの資料が入っていました。その中の新聞の切り抜きに彼女の若い時の記事があり写真もあったのでお目め直しに掲載します。
本アルバムのパーソナルも分かりません。バックで聴こえるのはピアノ・ベース・サックス・ギター・ドラムス・ビブラです。ジャケット左下に6名の名前が有りますが楽器が表されていません。こういうアルバムですがどこかで見かけたら数千円を捨てたつもりで、或いはkuirenに騙されたと思って聴いてみてください。歌の上手さ、しなやかさ、ソフト感に溢れたボーカルを堪能できると思います。本アルバムはどの曲も彼女の持ち味が発揮されて聴けると思いますが、僕の一番のお気に入りはA-2のI'LL GET BYあたりでしょうか。ちなみに以前に国内オークションでジャケット写真にモザイクかけて秘密にしておきたいアルバムとして出品されていましたが、本アルバムがそれです(と思っています)


どっちも色気だけが売りじゃないよ!

2009年01月10日 | 女性ボーカルR
UNITED ARTISTS/UAS6022/CONNIE RUSSELL/DON'T SMOKE IN BED/

今日のアルバムは以前に記事にした事があるのですが, 今回すべて書き直しての再稿です。以前は再発盤で聴いていたのですがオリジナルを入手してからは再発盤を聴く事は皆無となりお蔵入りしています。このアルバムはジャケットが艶めかしくて人気が有りますが、最新のジャズ批評No147に後藤誠一氏のコニー・ラッセルについての詳しい解説があったので興味深く読ませていただきました。特におもしろいと感じたのはSMOKEの意味で僕もSMOKEには煙や煙草だけでなくエロチックな意味合いもあるとは認識していたのですが、SMOKE iN BEDでベッドで燃えるという意味のスラングもあるという事は知りませんでした。そういう意味を知って歌詞を読めば詞の内容に奥行きが感じられるというものです。女性ボーカル好きには外せない内容の解説ですので一度お読みになってはいかがでしょうか。
このジャケット頬のホクロといい左手の煙草といい、背中まで伸びた赤毛といい、見れば即ジャケ買いしたくなるアルバムですが、ジャケ買いして下さい。期待を裏切ることは彼女はしませんから(笑)。彼女はN.Y.生まれで両親は旅回りの芸人だったようです、彼女も11歳ごろからシンガーとして活動を始め20歳前にはクラブで歌っていました。また女優としても十数本の映画に出演したようですが端役が多かったみたいですね。B級女優というところでしょうが、B級に優れ物が多いのも事実です。B級といえば実業之日本社から“B列車で行こう”という雑誌(1987年発行)が以前に発行されてるんですが、B級ばかりを話題にした内容になっているのですが、よくよく読むとBはBにあらず実はAなりというような内容で、その中でも細越麟太郎氏の“B惑のB女優に薔薇の花束を”という12ぺージの読み物と三具保夫氏の“A級ボーカリストたちが歌ったB級ソング”(18ページ)は興味深く勉強させてもらいました。話がまた方向違いにいきましたが毎度のことでご容赦ください。

この“DON'T SMOKE IN BED”の彼女のボーカル、歌は子供の頃から歌っていただけあって上手いですね。アルバムの題名にもなっているDON'T SMOKE IN BEDは劇中歌のような印象がして今一つ乗りきれませんでしたが、スローな曲からアップテンポな歌まで聴かせてくれます。このアルバムでは, 控えめに歌うA-4のLOVE IS A SIMPLE THINGSもいいと思いますが、本アルバムはB面の方がより女の情念を感じさせるという意味で聴ける気がします。B-1のYOU CHANGEDやB-2のPRELUDE TO A KISSの彼の袖をつかんで離さない様な未練たっぷりの歌い方は好き嫌いあるでしょうが、女のボーカルと言えるんじゃないかと思ってます。B-4のWOMAN'S LOVEやB-6のANGEL EYESも聴けます。特にANEL EYESは本アルバムでのお気に入りです。*追記:本アルバムはステレオ盤です。

収録曲 /A面/1, DON'T SMOKE IN BED/2, YOU'RE MY THRILL /3, LONELY TOWN/4, LOVE IS A SIMPLE THING /5, I WANNA BE LOVE/6, THE THRILL IS GONE /B面/1, YOU'VE CHANGED/2, PRELUDE TO A KISS /3, FOR EVERY MAN THERE'S A WOMAN /4, WOMAN'S LOVE /5, CARAVAN/6, ANGEL EYES


UNITED ARTISTS/UAL3063/CONNIE RUSSELL/ALONE WITH YOU/

こちらが彼女のもう一枚のアルバムで2枚とも1959年の発表かな? 彼女の正式アルバムとしては上記の2枚ですが、後藤誠一氏の記事では他にWARNER BROS盤での共演盤もあるそうです。本アルバムのジャケも男物のシャツにネクタイという色気全面出しの構図で貴男に首ったけという意味かなぁ。2枚ともアレンジャーはIAN BERNARDで同じですが、アレンジとしてはこちらのALONE WITH YOUの方が僕はお気に入りのような気がします。A-4のALL I DO IS DREAM OF YOUやA-5のI CAN'T GIVE YOUのボーカルには女の情念の糸で絡めとろうとする魂胆が伺える気がしてハマります。B-1のDREAM A LITTLE DREAM OF MEや続くYOU'D BE SO NICE・・もエエです。B-4のTHAT OLD FEELINGはまさに熟熟悶々のボーカルで、無理と知りつつ叶うのならばクラブで是非聴きたい曲です。総じてこちらのアルバム内容の方がよりジャジーだと感じるのは皆さんと同じでしょうか?僕の好みでジャケットはDON'T SMOKE IN BEDの方で収録内容はALONE WITH YOUの方に分があるじゃないかと思ってます。

収録曲/A面/1,ALONE WITH YOU/2,CLOSE YOUR EYES/3, NEAR YOU/4,ALL I DO IS DREAM OF YOU/5,I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE/6, TAKE ME IN YOUR ARMS/ B面/1, DREAM A LITTLE DREAM OF ME/2,YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO/3, YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC/4, THAT OLD FEELING/5, THE TOUCH OF YOUR LIPS/6, YOU'RE MY MAN/

赤のROSYの入手に何年かかったんだろう?

2009年01月09日 | 私的Rare盤
英HMV/CLP1669/ROSEMARY SQUIRES/EVERYTHING'S COMING UP ROSY/

このアルバムは僕が探し続けていたアルバムです。今までに海外で一度売りがあったのですが、僕も相当な金額をオファーしたにもかかわらず、それをはるかに上回る値を提示する人が何人もいたようで入手に至りませんでした。またそれ以前から国内の信頼できるショップ3店にWANTSでお願いしていたのですが入荷したとの嬉しい報は届かぬままです。ある店ではかなり電話をかけたりして入手すべく務めてくれたのですが、その返事は“そんなのもう有る訳ないよ。高く売っちゃった”という返事だったとの話を聞きガッカリしたものです。僕が女性ボーカルのレコードを(財布の許す範囲で)もっと集めようと真剣に考え始めたのが5年前か4年前ぐらいですから、集め始めた当初から超入手難なレコードの1枚でした。しかしながら諦めずに探し求め続けているとチャンスは訪れるもので、ある日何千回目かのネット検索をかけた時にあったんですね。しかも即決の売り物が、しかも当初予算の3分の1の売値じゃないですか、夢かとも幻かとも思ふという心情でした。或いはネット詐欺じゃないかと疑いましたが、そういう気配も感じられなかったのでBUYのボタンをクリックしました。このアルバムを元旦に合わせてアップしようかと計画していたのですが諸事情で間に合わず今日になってしまいました。
このアルバムがROYAL MAILで届いた時の興奮というか気持ちの昂ぶりは自分でもかなりのものでした。ROYAL MAILで送られてくるレコードは本アルバムと後は2~3枚でしたので、ROSYであってくれと郵便物を開けて期待どおりだった時の興奮。そしてクリスマスの荷物の多い時をスルーして届けられたレコードが無事だろうかとの心配。もしもの事があったら保険で弁済してもらっても気は済みません。今まで探し続けた手間と時間を金銭に換算するといくらになると思うとクレームつけたい気持ちになるでしょうが、幸いな事にジャケットも盤も共に無事なのを確認できた時の嬉しさは上手く表現できません。しばらくジャケットをボーとただただ眺めていました。これで一区切りついたと言う達成感のようなものを感じましたが、それも1週間ぐらいすると薄れてきてまだまだ入手したいアルバムがあると思い直しているこの頃です。届いたアルバムは美品美盤と言っても恥じない状態でそれもまた嬉しかったです。
以前に入手してアップした青のROSYと並んで彼女の人気有名盤ですが、青のROSYの方は国内から再発盤も出ていますので、そちらで我慢するという手もありますが、赤のROSYの方はオリジナルである本アルバムで聴くか再発と言うべきかどうか 英国C5盤/MY ONE AND ONLYで聴くかしか現在のところ手がありません。曲順は違いますが赤のROSYに収録されている曲はC5盤に全曲収められています。
彼女のボーカルの印象は先の青のROSYにも書いていますので同じような印象である事は変りありません。A面の1曲目のCARIOCAの出だしで彼女がSAY!!と発声して歌い始めるのですが、そのSAYという声が実に魅力的で身震いします。彼女の乾いたというか爽やかでややハスキーだけれどしっかりとした温かみのあるボーカルに包まれたまま最後までアルバムを聴き終える事ができます。彼女の歌はあくまでポジティブで暗さを微塵も感じず落ち着いて聴く事ができるという点で僕はやっぱり大好きですねぇ。
いつになく長々しい記事になってしまいました。これも入手時の喜びの余韻がまだ残っているせいとご容赦ください。

可憐な歌声のMARLENE WIDMARK

2009年01月08日 | 女性ボーカルW,Y,Z
(SWEDEN)ODEON/E062-34172/MARLENE WIDMARK/I LET A SONG GO OUT OF MY HEART/

去年の4月に、彼女のEP盤を記事にしています。彼女の事はそちらに書いていますので先のEP盤の記事も宜しければご覧ください。EP盤は本アルバムから抜粋された曲が収められているのですが、こちらのEP盤のジャケ写真と本アルバムのジャケ裏の左下隅の写真と同じものが使用されています。EP盤をアップした時は未だLPを未入手で是非入手したいと思っていましたが先頃入手できたLPでもあります。彼女は若い頃からプロ・シンガーとして活動していましたが、最後はクラブのオーナーに落ち着いたんだと冗談伯爵の店主からお聞きしました。クラブのオーナーがレコーディングするのは、そう珍しい事ではないんでしょうね。クラブのオーナーの録音と言えばイネス・キャヴァノーのアルバムもありますし。どちらもテディ・ウィルソンが共演しているのも不思議な一致です。


下に収録曲の部分の写真を掲げておきます。本アルバムはステレオ盤ですが録音が良く再生音に不満はありません。STAFFAN BROMSのリズムを刻むギターの音色がよく聴こえますし、勿論テディ・ウィルソンの優しいピアノやROWLAND GRENNBERGのミュートを効かせたトランペットもいい端役を演じています。クラリネット・アルト・テナー・バリトンの4管も奥行きと深みを醸し出しています。バックのメンバーは曲によって多少入れ替わりがありますので下の写真を参照ください(ちゃんと見えるといいのですが)。彼女のボーカルは線が細い印象はありますが、それがまた楚々としていて可憐な雰囲気を与えてくれます。北欧なまりのある英語で歌うのも可愛ゆいです。アルバム全曲が楽しめますが、その中でも僕のお気に入りはA-3のI HAD THE CRAZIEST DREAM LASTやB-2のLET'S FALL IN LOVE、テンポの良いB-4のI CONCENTRATE ON YOU, B-6のGONE WITH THE WINDあたりでしょうか。


ジャケ美人のJUNE RIDELL

2009年01月07日 | 女性ボーカルR
VIDO/401/JUNIE RUDELL/SINGS FOR THE GOURMET/

本日のアルバムは以前(2006年)にアップしたのを書き直しジャケ写真も撮り直したものです。

今は大変残念ですが閉店してしまった大阪のBIG PINKという中古レコード専門店でアルバムの写真に惹かれて購入しました。ちなみにこのお店ではジャズのレコードが豊富でオリジナル盤と廉価版が分けて置かれオリジナル盤のコーナーの方が再発盤や廉価盤よりもスペースが大きく取られていたという大変貴重なお店でした。いまだに閉店が惜しいです。このジューン・ルーデルのボーカルは落ち着いた声ですがよく伸びるところもあります。ジャケット写真を見ると、彼女の濡れた感じの唇とキラッと輝く瞳が魅力的ですね。彼女は家族と共にトランポリンのアクロバットチームで巡業したりしていたらしいですが、歌手に転向しハリウッドやラスベガス等のホテルラウンジで人気を博したとライナー・ノートにあります。それにしてもトランポリンのアクロバットから歌手へ転身とは想像できないですが。このアルバム入手した時は意識しなかったのですが最近になって見かける事が少なく結構レア盤なのかなぁ~と思っていると、あるオークションで数万の値で落札されビックリしました。彼女のボーカルはやはりクラブ・シンガーによくあるタイプで、時にオーバー・デコレートではと感じる部分もあるのですが、しっとりとスローに歌うA-6のTHAT'S ALLや、導入部も素晴らしいB-4のDO IT AGAINやBYE BYE BLACKBIRDの前半部分が好きですね、BYE BYE BLACKBIRDは途中から変調してにぎやかな曲になる部分はちょっと苦手ですが。1962年に収録されたアルバムのようですが、ジャケット裏には彼女のサインと演奏者二人のサインがあります。こういう為書きに相当するサインは販売するお店は一般的には嫌がられるらしいのですが、僕にとっては彼女の肉筆だと思うとより身近に感じられて嬉しいものです。それにしてもVIDO RECORDSというレーベルがこれまた分かりません。彼女が主に活動していたHollywoodかLas Vegasの小さなレーベルじゃないかと想像するのみです。バックの演奏者で氏名が分かるのは次のとおりです。JUD DE NAUT(b), DON BEAMSLEY(p), BOB BAIN(g), FRANK FLYNN(pecussion & vib), その他ドラム(氏名不詳)ドラムはちょっとイモっぽいのが気になります。ところでジャケ写真は魅力的なのですが、裏の写真はアクの強い表情でしかもちょっと歳を重ねた感じの写真で、表と比べるとやや不満です、とは言うもののやはり美人ではあるのですが。顔グルメの方にはお薦めしたいアルバムです。


収録曲 /A面/1, I GET A KICK OUT OF YOU/2, PET ME, POPPA/3, ADVICE TO THE LADIES/4, BLAME IT ON MY YOUTH/5, ACE IN THE HOLE/6, THAT'S ALL/B面/1, HARD HEARTED HANNAH/2, BABY,BABY,ALL THE TIME/3, BASEBALL WIDOWS LAMENT/4, DO IT AGAIN/5, COTTON FIELDS/6, BYE BYE BLACKBIRD/