ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

Eileen Farrell

2007年02月28日 | 女性ボーカルF
COLUMBIA盤でEILEEN FARRELLの“I'VE GOT A RIGHT TO SING THE BLUES”1959年録音

『著名オペラ歌手ジャズを歌う』
このアルバムは自宅からさほど遠くない所でブラリと立ち寄ったショップにあった一枚です。聞いた事のないシンガーの名前、裏面を見るとジャズボーカルで題材にとりあげられている曲名があります。でもアルバム名が“SING THE BLUES”で, ブルース系のシンガーかと思いましたが、このシンガーの名前を聞いた事がないのです。ファレルというファミリーネームの歌手がいるのは知っていましたが、どうもそれとも違うようです。まぁ~ 安値だし捨てた気になって聴いてみようかと購入したアルバムです。こういう経緯で持ち帰ったアルバムを聴く直前が吉と出るか凶と出るか期待が膨らむ瞬間でもあるのです。

彼女は1920年コネチカット州生まれで、アメリカではオペラ歌手として有名のようです。ワグナー, ヴェルディーの歌曲をバーンスタインやトスカニーニの指揮で収録したアルバムもありますが、ライナーノートには彼女は本業はオペラ歌手であるがポップやジャズその他ジャンルを問わず何でもこなせたマルチシンガーだとのミッチミラー等の推薦文がありました。オペラ歌手かぁ~期待できそうもないかと凶を覚悟しながら聴き始めたのです。聴いてみると想像と違って実に上手いです。声量はたっぷりと溢れんばかりにあります、6000ccのエンジンを積んだ車重1000キロ未満の車をゆったりと駆動していつでも瞬発的に速度を上げる事ができる感じです。歌い上げる時はいくらでも高音と声量が出そうなのを抑えて歌っています。この歌手が上手いと思えるところはそういう本職での場面ではなく、情感を込めて低くゆったりと歌うこともできることで, A-4のLOOKING FOR THE BOYなどは低く抑えた声でジャズテイストあるボーカルを聴かせてくれます。オペラ歌手と言われなければジャズシンガーと思って聴くことでしょう。A-5とA-6のON THE SUNNY SIDE OF THE STREETへと, ユーモアある歌い口も交えて調子が上がっていきます。B面では期待したOLD DEVIL MOONは元気が良くて自分の好みではありませんが、B-2のHE WAS TOO GOOD TO MEやB-4のEV'RYTIMEがこのアルバムの中では一番の出来でしょう。オペラ歌手かと軽んじなかれの一枚でした。

LUTHER HENNDERSONの指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, BLUES IN THE NIGHT
2, I'M OLD FASHIONED
3, SUPPER TIME
4, LOOKING FOR THE BOY
5, GLAD TO BE UNHAPPY
6, ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET
B面
1, OLD DEVIL MOON
2, HE WAS TOO GOOD TO ME
3, TEN CENTS A DANCE
4, EV'RYTIME
5, SEPEMBER SONG
6, I GOTTA RIGHT TO SING THE BLUES

Jean DuShon

2007年02月27日 | 女性ボーカルD
ARGO盤でJEAN DuSHONの“YOU BETTER BELIEVE ME/ THE RAMSEY LEWAIS TRIO+JEAN DuSHON”1965年録音

本アルバムは不見転で入手した一枚です。アーティストがJEAN DuSHON+RAMSEY LEWAIS TRIOなら購入してひどく後悔する事もないだろうと通販で購入した覚えがあります。届いた時にジャケットを眺めて“ふぅ~ん, 悪くない感じではありますが・・”とまず一安心して改めて盤をチェックしてから盤の掃除をします。汚れていれば外袋と内袋も交換してそれから盤をターンテーブルの上に乗せます。いつもこんな調子で自分の部屋に届いたレコードは自分なりの手順を踏んで、収録されている音楽を聴いたら自分のアルバムになった気がするのです。このアルバムは, ARGOでの彼女の2枚目のアルバムだとかをノートには書いてあります。さて不見転でターンテーブルの上に乗ったアルバムですが, ジーンのボーカルは. ハスキーな声で歌い上げ迫力があり姉御肌のシンガーですが、本アルバムではルイスとの共演で黒くて濃いジャズボーカルが味わえます。A面が彼女のボーカル, B面はラムゼイ・ルイス・トリオの演奏となっています。

パーソナルは, JEAN DuSHON(vo), RAMSEY LEWIS(p), ELDEE YOUNG(b), RED HOLT(ds), RONALD WILSON(asその他), CLEVELAND EATON(b)
収録曲
A面
1, YOU BETTER BELIEVE ME
2, WHO CAN I TURN TO
3, NIGHT TIME
4, SOMETHING YOU GOT
5, HE WAS TOO GOOD TO ME
6, GOODBYE LOVER, HELLO FREIND
B面
1, CORCOVADO
2, AIN'T NOBODY'S BUSINESS
3, LET IT BE ME
4, IT HAD BETTER BE TONIGHT
5, MY COLORING BOOK
6, I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT

Marilyn May

2007年02月26日 | 女性ボーカルM
RCA-VICTOR盤でMARILYN MAYの“THE LAMP IS LOW”録音年不詳

私は今までに同じRCA-VICTORから出ている彼女の“A TAST OF SHERRY”とか“MEET MARVELOUS”は何度も店頭で見かけたのですが購入せず今に至っています。どうもこの二つのアルバムには触手が動かなかったのです。特にMEET MARVELOUSのジャケットには興味が涌きませんでした。全くの個人的主観でイラストで描かれた彼女の頭の大きさと身体のバランスが気に入らず手を出す気になりませんでした。本アルバムのジャケットはちょっとした古典趣味的な良い雰囲気があり, 彼女の大きな顔が余り目立たずまだ我慢できそうだったので入手したというのが私の我儘な理由でした。彼女はあまり有名なシンガーではないようですがジャズ批評No77で西川進氏がこのアルバムに触れていらっしゃいました。このアルバムは入手してしばらくは聴く気がせず放置されていました。以前からの刷り込みがあったのでしょうか、その辺りの理由は自分でもハッキリとはしません。ごく最近になって聴いたところです。彼女のボーカルはとにかくソフトでやさしい印象です、特徴がないのが特徴でしょうか。声質は悪くないのでもう少しアクがあればもっと魅力があったのでは思います。本アルバムでは私はB面が好きです。B-4の“TOO LATE NOW”が彼女の特徴を生かした一曲と思います。B-5の“ SOMEDAY”も聴けます。

PETER MATZの指揮アレンジによるオーケストラ伴奏
A面
1, THE LAMP IS LOW
2, I SEE THE RAINBOW NOW
3, IF I WERE IN YOUR SHOES
4, LOVE ME TRUE
5, YOU'RE GONNA' HEAR FROM ME
6, IF I JUST STAND STILL
B面
1, THE NIGHT WE CALLED IT A DY
2, QUIET NIGHT OF QUIET STARS
3, LIVIN' ALONE
4, TOO LATE NOW
5, SOMEDAY
6, LOVE-WISE

Valerie Carr

2007年02月24日 | 女性ボーカルC
ROULETTE盤でVALERIE CARRの“ev'ry HOUR ev'ry DAY of my LIFE”1959年リリース

彼女は1936年N,Y,Cの生まれで、ジャズシンガーというよりもR&B系のシンガーとされています。本アルバムは昨年10月にアメリカで購入した一枚で値段が安かったのと例によってジャケットがロマンチックな感じで好印象だったので購入しました。昨年は一度も聴かず今年になってから初めて聴きました。ですから私は彼女のボーカルに対しては接している時間がまことに短い時間しか経っていないわけです。それでも本アルバムの彼女のボーカルは初めて聴いた気がしないのです。昔から聴いていたような気がします。きっとどこかで聴いていたのだろうと今では信じています、きっと子供の頃に彼女のシングルヒット曲である"WHEN THE BOYS TALK ABOUT THE GIRLS"でも耳にしていたに違いないと思うのです。それぐらい私にとっては懐かしい音楽がこのアルバムには収められています。A-1のALWAYSが始まるとグッと引き込まれA-4の MY HEART BELONGS TO ONLY YOUあたりでは言われぬ懐かしさに目頭が熱くなりそうな気分です。彼女のボーカルはシャウトもしますが力のこもった愛情あふれるボーカルとして私には訴えてきます。ジャズの味わいはやや薄いですが、女性ボーカルとしては不足はありません。こういうのがソウルというのでしょうか。私のココロに届き魂を揺さぶられるアルバムです。

収録曲
A面
1, ALWAYS
2, I'LL ALWAYS BE IN LOVE WITH YOU
3, I'LL BE AROUND
4, MY HEART BELONGS TO ONLY YOU
5, WHILE WE'RE YOUNG
6, EV'RY HOUR, EV'RY DAY OF MY LIFE
B面
1, WHY WAS I BORN
2, ALWAYS IN MY HEART
3, I'LL NEVER SMILE AGAIN
4, COME RAIN OR COME SHINE
5, YOU BELONG TO MY HEART
6, THAT'S WHY I WAS BORN

Leslie Uggams

2007年02月23日 | 女性ボーカルU
COLUMBIA盤でLESLIE UGGAMSの“SO IN LOVE!”1963年録音

このレスリーアガムスというシンガーのアルバムは何度も店頭で以前から見かけていたのですが、私は長い間彼女のを敬遠していたのです。それは彼女のを聴く気がなかったという訳ではなく、他のシンガーのアルバムを探すことに夢中になっている間は彼女に構っている余裕がなかったからなのです。ですから彼女のアルバムを聴くようになったのはそう昔の事ではありません。しかし聴いてみると後回しにしていた彼女のボーカルが想像以上に自分には好ましいものでした。それからは所有していないアルバムに出会うと、まず曲目を確認してから大体の場合は購入するようになっています。彼女の歌い回しはネバリもなく楚々となおかつ堂々と歌う中に可愛らしい色気も感じさせます。本アルバムは聴きやすい曲が多く選ばれており楽しめるアルバムです。なお本アルバムもミッチミラーのプロデュースによるものです。

GLENN OSSERの指揮アレンジによるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, GLAD TO BE UNHAPPY
2, SERENADE IN BLUE
3, APRIL IN PARIS
4, SMOKE GETS IN YOUR EYES
5, TENDERLY
6, ALONE TOGETHER
B面
1, SPRING WILL BE A LITTLE LATE THIS YEAR
2, ONCE UPON A TIME
3, SOMEONE TO WATCH OVER ME
4, LOVE WALKED IN
5, SO IN LOVE

Lena Jansson

2007年02月22日 | 女性ボーカルJ
BLUE BELL盤でLENA JANSSONの“PAY SOME ATTENTION TO ME”1984年録音・レコード重量140g

ジャズ批評NO78の伊原氏の解説によると、彼女LENAは, 学生時代からジャズに興味を持っていたそうですが、後にニルス リンドバークに認められ彼のレコード収録で歌い, 翌年には本アルバムを収録しました。北欧のボーカリストはなぜか透明感を感じさせる女性が多いと私は思いますが、彼女もその例にもれず, 透明感があると言うかサラっとしていると言うか素直で心地いいものです。彼女の名前を冠したアルバムという意味では初ですから余計初々しく感じるのかも知れません。ジャケット写真の彼女も童顔というか若い娘の青々としたキュートさを漂わせています。歌われる歌はガーシュウィンのカバー集となっています。A-1のPAY SOME ATTENTION TO MEも初めて聴くのですがお気に入りです。続くB-2のEMBRACEABLE YOUも良いし,その他の曲目もとにかく良いのです。私が彼女のボーカルを一言で表すのならば純粋という漢字が相応しいとおもう出来栄えです。ケレン味がなくて聴くほどに味わいが出てきて、彼女のボーカルへの愛情を感じる私です。是非, 一聴をお薦めしたいアルバムです。バックの演奏も良く, 録音は現代レベルで悪いはずがありません。ジャケット写真で彼女が乗っている車はMGのTFだろうと思いますが、ハンドルといいメーター類やトグルスイッチや前に倒したフロントウィンドウなどいい味が出てますねぇ~。

パーソナルは, LENA JANSSON(vo), PUTTE WICKMAN(cla), LENNART“JONKEN”JONSSON(ts), TORGNY NILSSON(trb), NILS LINDBERG(p), STURE NORDIN(b), RUNE CARLSSON(ds)

収録曲
A面
1, PAY SOME ATTENTION TO ME
2, EMBRACEABLE YOU
3, BUT NOT FOR ME
4, SOON
B面
1, THAT CERTAIN FEELING
2, BIDIN' MY TIME
3, SOMEONE TO WATCH OVER ME
4, BY STRAUSS

Elma Santa

2007年02月21日 | 女性ボーカルS
JIM TAYLOR盤でELMA SANTAの“YOU'ARE THE CREAM IN MY COFFEE”1982年録音・レコード重量120g

このレーベルは初めて見ました。↑上では略しましたが正式にはJIM TAYLOR PRESENTSという名称でデトロイトのレーベルというのはアルバムにも記載ありましたが、他のアルバムはブルース等を出しているようですが詳しくは分かりません。ローカルレーベルであるのは間違いないと思います。アレンジは全曲, JOHNNY GUARNIERIというベニーグッドマン楽団などに参加していたピアニストが担当して参加、他にはベースのMAJOR QUINCY HOLLEYとJAMES C HEARD(ds)がバックをつとめています。ベースのQUINCY HOLLEYがところどころでフガフニャとスキャットしています。このELMAというシンガーはオハイオ生まれで高校を卒業後にニューヨークへ出て正式に音楽のレッスンを受けたとノートにはあります。彼女はアコーディオンの演奏もできるようでアルバムでのアコーディオンの演奏は彼女の手によるものです。彼女はニューヨークやタンパ等の東南部のクラブに出演した後にデトロイトで活動するようになりアコーディオンをフーチャーしたELMA SANTA and RED HEADという女性トリオで活動しました。1977年にCHET BOGANのビックバンドにボーカルとして参加し人気を集めたとありますが、それはサクラメントやイリノイでのことで、全米で活躍したわけではなさそうです。彼女のボーカルは大人の味わいのあるものですが、当然下手ではないのですが決して上手いとは言えないシンガーのようです。ただ歌い回しがチャーミングで親しみが持てるシンガーです。ジャケットを見ると受けを狙った際物のような印象が有りますが、内容は彼女のさりげないボーカルが気持ち良いアルバムです。裏面の真面目そうな彼女の写真も↓下に載せておきます。




収録曲
A面
1, GOOD NEWS
2, THIS IS MY LUCKY DAY
3, I'M SITTING ON TOP OF THE WORLD
4, BIRTH OF THE BLUES
5, ALABAMY BOUND
6, YOU'RE THE CREAM IN MY COFFEE
B面
1, BUTTON UP YOUR OVERCOAT
2, IT ALL DEPENDS ON YOU
3, BYE BYE BLACKBIRD
4, THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE
5, KEEP YOUR SUNNY SIDE UP

Mara Lynn Brown

2007年02月20日 | 女性ボーカルB
DECCA盤でMARA LYNN BROWNの“MY WAY”1966年頃録音・レコード重量150g

このMARA LYNNというシンガーは、クラシックバレエ界で活躍するだろうと期待されながら, あにはからんやショービジネスに身を投じてしまったそうで、どうりで浜辺での溌剌とした跳躍力は彼女のバレエの基礎があってのことだと思った次第です。坂田一夫氏はこのジャケットの彼女を浜美枝のようだと表現していましたが, そう言われれば似ているようにも思えます。彼女の歌い口ですが, このアルバムでの彼女のボーカルはスローなテンポで歌うのはB-6の'ROUND MIDNIGHTぐらいで、後はまずアップテンポで飛ばします。浜辺を突っ走る元気娘といったところです, それはまさにMY WAYです。声質はややハスキーで色気を感じさせるのですが、それを感じる余裕がないほど、私にとっては高速なのであります。もっとスローなテンポでじっくりと聴かせくれれば感じ入ってしまうのにとちょっぴり残念な感がしないでもありません。Aー1のMY FOOLISH HEARTは今まで聴いたことのない感じで弾む曲となっています。A-4のMY WAYもアップテンポで飛ばします。B面はA面よりややテンポダウンしますが、それでもスピード違反スレスレです。もっとゆっくりじゃないと可愛い声とて味わう間がないのです(笑)。なお本アルバムは輸入盤の再発モノだと思います。

JOHNNY FRIGO指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, MY FOOLISH HEART
2, PELL ME A GRAPE
3, SOME NIGHT SOMEWHERE
4, MY WAY
5, ANNABELLE LEE
6, WHAT NOW MY LOVE
B面
1, CAN'T HELP LOVIN' DAT MAN
2, OH! BY JINGO
3, WHEN YOUR LOVER HAS GONE
4, SWEETHEARTS ON PRADE
5, SOME OTHER TOWN
6, 'ROUND MIDNIGHT

秋吉敏子

2007年02月19日 | ライブ
穐吉敏子のジャズマスター受賞記念ソロコンサートへ行ってきました。演奏が終わって食事して一杯飲んだら帰りが遅くなり更新途中でSLEEPとなってしまいアップが遅れました。ライブとせずコンサートと名打ったいう演奏会でしたが、最初は例によって“LONG YELLOW ROAD”で始まり最後は“鞠と殿さま”で終わりました。最初は内容が高度でおもしろさが咀嚼できなかった私ですが、後半以降は楽しめました。彼女のトークが興味深かったです。大分県別府の駐留軍キャンプ“つるみダンスホール”でジャズピアニストとして演奏を開始した頃に福井さんというレコードコレクターにアルバムを何回も聴かせてもらって覚えたとか、'56年に渡米してからは苦労が多くそれが“LONG YELLOW ROAD”の作曲の原点だったとか、横浜のジャズ喫茶(名前失念しました)でも何回も同じ曲を聴かせてもらったとか、デュークエリントンの話やツァーの苦労話等々を聞かせてもらいました。穐吉さん今年の誕生日には78歳という歳になるのでしょうが、話をしている時は歳を感じさせますが演奏中は力強く若々しいとも感じました。これからも元気で好きなピアノを弾いてご活躍ください。

Connee Boswell

2007年02月18日 | 女性ボーカルB
DECCA盤でCONNEE BOSWELLの“CONNEE”1956年録音・レコード重量165g

彼女コニーはご存知のように1930台に活躍したボズウェルシスターズの出身で1935年にグループ解散した後もソロシンガーとして活動しました。長く活動したわりにはアルバムは少ないようです。このアルバムは入手してからあまり聴いていませんでした。ジャケットの写真を見ると正直あまりジャケット栄えしない写真だと思っていました。それでもジャケットでの座った彼女のポーズや彼女の逞しい肩腕や力が漲っていそうなお腹周りは, 小児麻痺の為に生涯彼女が車イス生活をしていたせいがあると知ってからは、あまり彼女のジャケットの事は気にならなくなりました。やはりアルバムはターンテーブルの上にそれを乗せて針を下ろして音楽を聴かなければ分からないものですね。ジャケットの彼女のイメージとは違いロマンチックなボーカルを聴かせてくれるのです。歌い回しは原曲に添いあまり手を加えず素直に歌います。個人的好みではA-1のMY MELANCHOLY BABYも好みですが、特にB-1のSTAR DUSTやB-2のHONEYあたりを聴くと温かみと甘さがあり上手いなぁと感じさせられます。


SIL OLIVERの指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, MY MELANCHOLY BABY
2, I'D CLIME THE HIGHEST MOUNTAIN
3, AIN'T MISBEHAVIN'
4, I AIN'T GOT NOBODY
5, THE LITTLE THINGS UN LIFE
THIS CAN'T BE LOVE
B面
1, STAR DUST
2, HONEY
3, IF I HAD YOU
4, YOU BROUGHT A NEW KING OF LOVE YO ME
5, EXACTLY LIKE YOU
6, LULUBY IN RHYTHM

Joni James

2007年02月17日 | 女性ボーカルJ
MGM盤でJONI JAMESの“LET THERE BE LOVE”1953年録音・レコード重量150g

このアルバムはMGMから1961年に出された2nd Issueです。本来のオリジナルは下の写真の10インチ盤がそうなのですが、MGMはジャケットデザインを一新したうえに12インチ盤として発売したのです。MGMもそのデザイン変更はかなり力を入れていたようで、本アルバムの裏面にはJERROLD SCHATZBERGという当時VOGUEやMcCALL'Sといったファッション雑誌の撮影を請け負っていた新進気鋭の人気写真家を起用したとあります。気のせいか表ジャケットの写真も裏面のモノクロ写真も、存在感のある眉毛や艶やかな黒髪は同じですが、いつもの彼女よりキレイに思えるのです。というジャケット効果もあり、10インチのオリジナルよりもセカンド盤の方が人気があるアルバムではないでしょうか。


?(注)上の10インチ盤は私は所有しておりません。参考に引用添付しています?

本アルバムの内容ですが、私はあまり彼女のアルバムを特に好んで聴くという事はなかったのです。というのも私には彼女のボーカルはどこかしら固い印象があって真面目な歌い回しに遊び心が感じられなく窮屈な思いで聴いていたからでしょうか。このアルバムでも彼女の真面目な歌い口は変わらないと思いますが、受手の私自身が変わったのかどうか, 彼女の高音の消え入るような声にフェミニンな印象を受け、中低音では甘さを感じてあらためてジョニージェイムスっていいなぁ~と思った次第です。A-1の YOU'RE MY EVERYTHINGやA-4の I'LL BE SEEING YOU、A-6のMY ROMANCEやB-1のTHE NEARNESS OF YOUが甘い優しさが感じられて好きです。


収録曲
A面
1, YOU'RE MY EVERYTHING
2, YOU'RE NEARER
3, LOVE IS HERE TO STAY
4, I'LL BE SEEING YOU
5, LET TERE BE LOVE
6, MY ROMANCE
B面
1, THE NEARNESS OF YOU
2, YOU'RE MINE YOU
3, I NEED YOU NOW
4, THIS IS MY CONFESSION
5, THE MOMENT I SAW YOU
6, AM I IN LOVE

懐かしの10インチ盤と意外な10インチ盤

2007年02月16日 | ジャズ全般
先日にいつもよく行くレコードショップに行った時に、何気なく棚を漁っていると、わたしにとって何と懐かしい一枚がありました。ルイアールストロングの10インチ盤です。原盤はDECCAですが、国内テイチクから販売されたアルバムでしたが、私はこのアルバムのLA VIE EN ROSE(バラ色の人生)を聴きたかったので購入しました(約千円)。この曲をSP盤で父がどこかのメーカーの電気蓄音機の鉄針で聴いていたのが私が記憶している初めての海外の音楽でした。このSP盤は今も保存してあり、懐かしさのあまりSP盤の“LA VIE EN ROSE”を一度か二度今のシステムで聴いた事があるのですが、低音高音がほとんど聴こえず昔のラジオからの音楽を聴いているような感じでした。いま先日入手した10インチ盤の“LA VIE EN ROSE”を聴きながら記事を書いています。当たり前でしょうが音が全然違います。国内で何年頃に発売されたものかは判りませんが、当時のサッチモのベスト集というコンセプトだったアルバムのようですが, DGもあり骨董的古さも感じられます。これで自分の懐かしい気持ちを満足させています。“BLUEBERRY HILL”も聴き覚えのある懐かしい曲です。


その時にもう一枚10インチ盤を購入しました。それがDECCAの“FAMOUS RUMBAS”というルンバを特集したアルバムで、テイチクから発売された国内盤です。上のSATCHMOと同時期かもう少し早くに販売されたものと思われますが、これを豚カツ定食程度の価格(約千円)で購入したかというと、見覚えのあるジャケット写真だったからです。以前にDECCA盤でHelen O'connellの“Latin American Favorites”を紹介させていただいていますが、そのジャケットと全く同じです。

テイチクがこのジャケットを使用したのかDECCAが元から使っていたのか分かりませんが、同じDECCAですから問題はないのでしょう。人気がある写真は再使用されるケースは今までも何件かは見ましたので驚くには価しないのかもしれませんが、これも一興と購入した次第です。このアルバムはHENRY KING指揮によるオーケストラ演奏でダンスミュージック集という内容だと思います。未だ聴いていませんのでご容赦くださいませ。

Gayle Andrews

2007年02月15日 | 女性ボーカルA
STERE-O-CRAFT盤でGAYLE ANDREWSの“LOVE'S A SNAP”1960年録音・レコード重量170g

アルバムのジャケット写真はたくさん出されていると思いますが、このように右を完全に向いているのはIRENE KRALやPREDA PAYNEのアルバムにもありますし, LOREZ ALEXANDRIAやDONNA FULLERのアルバムも右を向いているのですが、少しこちらへ振っているので先の三人のアルバムを私的右向きジャケアルバムシリーズとしたいと思います。

今晩の紹介のアルバムの主人公であるGAYLE ANDREWSの事は例によって判かりません。ライナーノートにはこのアルバムが初アルバムであること。彼女が舞台のプロデューサーであったDICK KALLMARが経営していたクラブ“THE LEFT BANK”に出演していた時に, 本アルバムのレコーディングの機会を得たという事です。またその後にはニューヨーク市内に彼女自身のクラブ“NIGHT N' GAYLE ROOM”を経営しました。彼女はクラブ経営を始めた後も各地のクラブで歌っていたという事ですが、アルバムはどうもこれ一枚のようです。彼女のボーカルはよくコントロールされた情感を感じさせるもので、やや低く抑えた声で歌っているのですが、まるで話しかけているように感じさせる歌い口で, 声を張り上げることなく静かに深みを感じさせながら語りかけてきます。とても温かみのあるボーカルで、私の好みの範疇のボーカルです。アルバムがこれ一枚というのが残念です。なお個人的好みではA面が断然好きであります。

STU PHILLIPSのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏
A面
1, LOVE'S A SNAP
2, EASY DOES IT
3, THE NEARNESS OF YOU
4, SOMETHING'S GOTTA GIVE
5, TIME AFTER TIME
6, THE VERY THOUGHT OF YOU
B面
1, I LIKE THE LIKES OF YOU
2, YOU, YOU ROMEO
3, YOU'RE MY THRILL
4, SUDDENLY
5, EASY TO LOVE
6, YOU'RE THE GREATEST

Eydie Gorme

2007年02月14日 | 女性ボーカルG
ABC PARAMOUNT盤でEYDIE GORMEの“VAMPS THE ROARING20'S”1958年録音・レコード重量135g

彼女のアルバムは多分私のブログでは初めての紹介です。このイーディゴーメという歌手はなぜか昔から私には印象が薄い一人でした。その理由ははっきりと自覚出来ないのですが、考えてみると取り立てて美人ではないという事と歌は勿論上手いのですが自分にはその魅力が以前にはもう一つ理解できなかったのだろうと思います。彼女は1931年にN.Y.のブロンクスに生まれ, 高校時代の学校にはスタンリー キューブリックもいたそうです。後に結婚したSTEVE LAWRENCEとはオシドリ夫婦として有名で二人の共演アルバムも有るのですが、現在もオシドリ夫婦なのでしょうか。彼女のボーカルは上手いです、上手過ぎて特徴が薄れているような気がしないでもありません。しかしながら, ポップでもジャズでも滑らかにこなしてしまう実力が彼女の魅力なのでしょう。また彼女はスペイン語も堪能だったからでしょうか, ラテン系の曲目にも強みを発揮しています。本アルバムの話に戻ってこのジャケットはどうでしょうか?少しおどろ怖いようなデザインであまりいただけない印象です。ジャケット写真の女性は普段の彼女のイメージとは違うようにも見えますが、脚が彼女である事を示していると思います(笑)間違いかも知れませんが。このアルバムはジャズが台頭してきた1920年代をテーマにしているようですが、全体的にジャズ味は薄いアルバムとなっていますが, 彼女はどの曲も実にスムーズにこなしています。コニーフランシスのヒット曲でもあるA-4 WHO'S SORRY NOW?やB-1の LET'S DO ITが私としては好きです。

DON COSTA指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, I WANNA BE LOVED YOU
2, MY BUDDY
3, TIP TOE THROUGH THE TULIPS WITH ME
4, WHO'S SORRY NOW?
5, TOOT TOOT TOOTSIE GOODBYE
B面
1, LET'S DO IT
2, BUTTON UP YOUR OVERCOAT
3, MY MAN
4, SINGIN' IN THE RAIN

Janice Harper

2007年02月13日 | 女性ボーカルH
CAPITOL盤でJANICE HARPERの“EMBERS OF LOVE”1960年頃録音・レコード重量150g

本アルバムは輸入盤ですがレベールにVERTICAL LINEがあるので再発盤ではないかと思います。彼女のアルバムは二度目の紹介です。昨年の2月に同じCAPITOL盤の“WITH FEELING”をアップしていますので、ジャケット写真の紹介だけみたいなものですが、カラーで彼女の顔のアップもご覧下さい。彼女のアルバムはこの二枚だけのように思うのですがどうでしょうか?他にもアルバムがあるのでしょうか。彼女自身の事については相も変わらず情報収集ができないままでよく知りません。岩浪洋三氏が岩浪洋三コレクションの彼女のCDのライナーノートで彼女の事を書いていらっしゃいますが、それも漠然としていました。彼女の声質はウォーム感を感じさせるものでよくとおるやや高い声でドラマチックに歌い上げますが嫌みがなくてとても好感が持てます。A-3の I AM FORGETTING YOUからA-4のIF YOU ARE BUT A DREAMあたりに彼女のロマンチックでドラマチックな歌い回しの特徴がよく表されていて聴き物です。A-6のI'M THRU WITH LOVEではしっとりと聴かせてくれます。B-2のALL THE THINGS YOU AREは私の好きな曲ですが、ゆったりと大きく歌う彼女のボーカルスタイルもいいですね、この辺りの歌を聴くと彼女がショーシンガーだったと思えます。B-4のI HADN'T ANYONE TILL YOUとB-5のFOR ALL WE KNOWがこのアルバムでの秀逸な出来栄えでしっとりとした中にも彼女の美しい声がよく通り聴かせてくれます。

ジャケット裏面の彼女の写真です。彼女は小柄な女性だったようですがキレイな女性ですね。

STAN APPLEBAUM指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, CRY ME RIVER
2, ALWAYS
3, I AM FORGETTING YOU
4, IF YOU ARE BUT A DREAM
5,IF YOU LOVE ME
6, I'M THRU WITH LOVE
B面
1, THE THRILL IS GONE
2, ALL THE THINGS YOU ARE
3, JUST SAY I LOVE HIM
4, I HADN'T ANYONE TILL YOU
5, FOR ALL WE KNOW
6, I BELIVE